東北の仙台と山形。どちらも観光スポットや美味しいグルメがたくさんある人気観光地ですが、できれば1泊2日で両方訪れてみたい!という欲張りさんにこんな旅はいかがでしょう?
初日は仙台城や瑞鳳殿を巡り、笹かまぼこや牛たんに舌鼓。秋保で温泉に癒やされ、翌朝は山形の立石寺でパワーを貰い、蔵王の雄大な景色を堪能。仙台と山形の魅力をギュッと詰め込んだ厳選モデルコースをご紹介します。
仙台市内の観光は、乗り降り自由な循環バスの「るーぷる仙台」の利用が便利。平日は20分間隔、土・日・祝日は15分間隔で運行し、効率よく有名観光スポットを巡ることができます。まずは、仙台駅前からこれに乗って、伊達政宗公の霊廟「瑞鳳殿」へと向かいましょう。約15分ほどで着きます。 この写真の記事を見る ≫
「瑞鳳殿(ずいほうでん)」は、伊達政宗公が造営を命じた自らの御廟で、本殿、拝殿、御供所、涅槃門で成り立ち、桃山文化を伝える絢爛豪華な建築物が魅力。とくに飾り彫刻の極彩色の煌びやかさは必見です。瑞鳳殿には伊達政宗の御廟以外に、息子・伊達忠宗の感仙殿、孫・伊達綱宗の善応殿などもあり、こちらも見事な装飾です。
<瑞鳳殿の基本情報>
住所:宮城県仙台市青葉区霊屋下23-2
休館日:12月31日
アクセス:仙台駅からバスで10分、霊屋橋・瑞鳳殿入口で下車し徒歩10分。 仙台市観光シティループバス るーぷる仙台の瑞鳳殿前下車徒歩約5分。東北自動車道仙台宮城ICから車で約15分。
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次は再びるーぷる仙台に乗り、戦国武将伊達政宗が築城した「仙台城跡」へと向かいましょう。瑞鳳殿から7分、仙台城跡前下車すぐです。仙台城は“青葉城”という呼び名でも知られており、標高約130mの高台にあります。将軍家康の警戒を避けるという理由であえて天守閣は設けませんでした。今では石垣と再建された脇櫓(わきやぐら)だけが往時をしのばせています。 この写真の記事を見る ≫
本丸跡には、仙台のシンボルでもある「伊達政宗騎馬像」があり、凛々しい伊達政宗が仙台城下を見下ろしています。本丸跡にある仙台城見聞館では、石垣をはじめとした発掘結果を見る事ができます。また、青葉城資料展示館では、CGによる青葉城復元映像などが見られます。仙台城の歴史を知りたい方はこの2つの施設も必見です。
<仙台城跡の基本情報>
住所:宮城県仙台市青葉区川内1
アクセス:仙台駅からバスで30分、徒歩約5分。仙台市観光シティループバス るーぷる仙台の仙台城跡前下車すぐ。東北自動車道仙台宮城ICから車で15分。
仙台城下にある「仙台市博物館」には、今から400年も前に日本からヨーロッパに渡った慶長遣欧使節が持ち帰った遺品が展示されています。ユネスコの“世界記憶遺産”にも登録されている貴重なもの。また、三日月の兜で有名な伊達政宗の甲冑なども展示されていますので、是非こちらにも寄ってみましょう。
<仙台市博物館の基本情報>
住所:宮城県仙台市青葉区川内1
開館時間 9:00〜16:45(最終入館は16:15)
休館日 月曜日(祝日・振り替え休日の場合は開館)、祝日・振り替え休日の翌日、12月28日〜1月4日
アクセス:仙台城と同じ。
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仙台城跡の見学が終わったら仙台のメインストリート「定禅寺通」へと移動。ただし、逆周りできないるーぷる仙台だと40分以上もかかってしまいます。地下鉄駅へのバスも便数が少なく不便なので、タクシーを利用しましょう。約15分で到着します。
広瀬川や青葉山など自然が豊かで、街中にも緑が溢れることから“杜の都”と呼ばれる仙台市。中でも定禅寺通はまさに“杜の都”を象徴するような美しいケヤキの街路樹で、枝葉が空を覆いまるでトンネルのような姿となっています。マイナスイオンを感じながらのんびり散策してみましょう。
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仙台食べ歩きグルメの定番!「阿部蒲鉾店」のひょうたん揚げby 成瀬 亜希子
地図を見る定禅寺通から仙台駅にかけての一帯は、サンモール一番町商店街、クリスロード商店街、一番町商店街など、多くのアーケード商店街があり賑わっています。お昼はこのあたりで仙台グルメを食べ歩きするのも楽しいかも。仙台というと「ずんだもち」や「笹かまぼこ」が有名ですが、おすすめはほんのり甘く香ばしい衣の中にふわふわの蒸しかまぼこが入っている「阿部蒲鉾店」の「ひょうたん揚げ」。クリスロード商店街にお店があります。
<阿部蒲鉾店本店の基本情報>
住所:宮城県仙台市青葉区中央2-3-18
営業時間:10:00〜19:00、年中無休
アクセス:JR仙台駅より徒歩約10分。
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「牛たん」も仙台では絶対外せない名物グルメ。どこのお店で食べたらいいか迷ったら、仙台駅にある牛たんの名店がひしめく牛たん通りへ。中でも伊達の牛たん本舗で一番の名物メニュー「極厚芯たん定食」は、牛たんの一番やわらかく美味しい芯たんを厚切りにした肉で、プリプリの食感と柔らかさが絶妙。一口食べると、炭火の香りと肉のうまみがいっぱいに広がります。
<仙台駅 牛たん通りの基本情報>
住所:宮城県仙台市青葉区中央1丁目10-10
営業時間:10:00〜22:30(ラストオーダー22:00)
※伊達の牛たん本舗のみ8:00から営業
アクセス:JR仙台駅3階。
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今回の旅のお宿は仙台の奥座敷「秋保温泉」で。秋保温泉は、宮城県の鳴子温泉、福島県の飯坂温泉とともに奥州三大名湯のひとつとして数えられています。仙台駅前から市内からバスで30分ほどで行くことができ、送迎バスを利用できる宿もあります。
「華乃湯」は、名湯のお湯を名取川に面した露天風呂で楽しめる数少ない老舗旅館。源泉かけ流しの露天風呂を始めとした多様なお風呂に、和室を中心としたくつろぎの部屋、そして無農薬野菜と三陸の新鮮な海の幸を組み合わせた料理が魅力。露天風呂付客室もあり、贅沢な源泉かけ流しの湯を、川のせせらぎを聞きながら時間を気にせず思う存分楽しめます。
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秋保温泉の中でもただ一軒、高台から秋保温泉峡を望むところにあるのが「篝火(かがりび)の湯 緑水亭」。旅館の敷地内に入った瞬間から、ここが温泉街だということを忘れるほど、自然の中に溶け込んだ宿です。庭園だけでも3万坪もある広大な敷地で、温泉街の喧騒とは違い、ここには静かな空間が広がっています。
篝火に照らされる露天風呂は、大自然の中に溶け込んで、心も身体も解き放たれます。お湯は地下1,000mから湧き出る自家源泉。秋保温泉では珍しい有色の温泉。お湯は肌にさらりと馴染みます。篝火に照らされ、月夜や星空を眺めながら、自然の恩恵を心行くまで楽しめるのが緑水亭の魅力。
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「伝承千年の宿 佐勘(さかん)」は、数ある温泉旅館の中でも、古くから秋保の湯守りとしてその名を馳せてきた老舗の旅館です。その古い歴史を体感できるのがロビーフロアに併設してある主屋(おもや)。江戸時代に建てられた主屋を移築したもので、伊達藩ゆかりの品などが多数展示されています。
その昔、6世紀の欽明天皇の疱瘡を治したとされる秋保の湯。その後、仙台藩の湯浴み御殿として使われた元湯の宿が佐勘のはじまり。河原の湯では、間近を流れる名取川を観ながら、静かに源泉につかる至福の時を体験できます。山形県のワイナリーで自然農法で作られたブドウを原料としたワインを提供するワインバーもあります。
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早めにチェックインし、宿での夕食までは秋保温泉周辺にある観光スポットへ出かけましょう。「秋保大滝」は、日本の滝百選に数えられ、国の名勝にも指定された名勝。高さ55m、幅6mあり、水量はかなりのもの。轟音を立てながら水しぶきをあげる姿は迫力があります。滝見台の近くには不動茶屋というお店があり、豆腐料理などが頂けます。
<秋保大滝の基本情報>
住所:宮城県仙台市太白区秋保町馬場
電話番号:022-399-2208
アクセス:仙台駅からバスで約70分。秋保温泉から車で約20分。
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宮城県「秋保」フォトジェニックな日帰り女子旅by おしみ ゆかり
地図を見る勝負の神様を祀る神社「秋保神社」。1200年前に坂上田村麻呂が秋保に熊野神社を祀ったのが始まりといわれる歴史ある神社です。あの羽生結弦選手が祈願したことでも有名で、聖地としてファンも訪れる人気の神社でもあります。
<秋保神社の基本情報>
住所:宮城県仙台市太白区秋保町長袋字清水久保北22
アクセス:仙台駅から車で35分。秋保温泉から車で約20分。
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秋保温泉でゆっくりした翌朝は、山形の観光名所「宝珠山立石寺(山寺)」へ向かいましょう。秋保温泉からはJR仙山線愛子駅までバス、またはタクシーで約15分。JR愛子駅からJR山寺駅までは快速で30分です。
東北の駅百選にも選定されている寺社造りの駅舎の改札を出ると、すぐ目の前に「宝珠山立石寺」が見えます。正式名称・宝珠山阿所川院立石寺、通称は山寺。貞観2年(860年)、慈覚大師(円仁)によって創建されたと伝わる天台宗の名刹です。芭蕉が“閑さや岩にしみ入る蝉の声”と詠んだのが、ここ山寺であったと伝えられ、松尾芭蕉ゆかりの地でもあります。
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立石寺は絶景だけじゃない!山形の名刹「山寺」をもっと楽しむ方法by 伊都 をかし
地図を見る1015段の石段を登って辿り着いた奥の院に参拝した後、五大堂で絶景を堪能して下山する、というのが山寺のもっとも一般的な観光コースですが、帰りに是非寄りたいのが麓近くにある根本中堂。ここには、なでて参拝できる招福布袋尊がいらっしゃいます。布袋様のからだをなでながら願い事をお祈りして、パワーをいただきましょう。 この写真の記事を見る ≫
山形「山寺」の可愛いお土産とご当地グルメ!紅花染めや玉こんにゃくby mikami kaori
地図を見るここに来たら是非味わいたいのが名物の山形ご当地グルメ「玉こんにゃく」。山寺では力こんにゃくと呼ばれています。大きな鍋いっぱいに入った味のしみた熱々の玉こんにゃくは、参拝後の空腹を満たしてくれますよ。同じく山形名物の「芋煮」を提供しているお店もあります。
<宝珠山立石寺(山寺)の基本情報>
住所:山形県山形市山寺4456-1
電話番号:023-695-2843
アクセス:JR山寺駅から徒歩約7分。
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再びJR仙山線でJR山形駅へ。快速で15〜20分です。山形に着いたらまずは「山形城」がある「霞城公園」へ。駅西口から徒歩約10分です。東北屈指の戦国大名最上義光公が築き上げた名城ですが、明治維新で廃城となり埋め立てられてしまいました。現在は二の丸跡が霞城公園として残され、巨大城門の二の丸東大手門や一文字門が復元されています。 この写真の記事を見る ≫
最上一族が山形に居たのは僅か3代・20年間ほどで、その後多くの大名が代わる代わる山形を治めてきましたが、今も山形で一番人気なのは山形の街の基礎を作った最上義光公。霞城公園には、騎馬に乗り今にも戦場へ駆け出そうとする勇猛な義光公騎馬像があり、その人気の高さが伺えます。 この写真の記事を見る ≫
霞城公園内にある「山形市郷土館」も必見。山形県の県立病院として明治11(1878)年に建てられ、昭和41(1966)年に国の重要文化財に指定されています。ひと昔前の医療機器や、人体解剖図の展示が医療系資料館ならでは。駐留イギリス軍の海軍病院をモデルにしたドーナツ型の擬洋風建築で、ドーナツの穴の部分には日本庭園が造られています。
<山形城・霞城公園の基本情報>
住所:山形県山形市霞城町1-7
開園時間:5:00〜22:00 (11月〜3月 5:30〜)
アクセス:山形駅から徒歩約10分。
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霞城公園から徒歩約15分のところにあるのが「文翔館(山形県郷土館)」。大正5(1916)年に建てられたイギリス・ルネサンス様式のレンガ造りの建物で、大正初期の洋風建築を代表する貴重な遺構として国の重要文化財に指定されています。花崗岩の石張りを施した重厚感ある姿に誰もが圧倒されることでしょう。照明や調度品、壁紙などが忠実に再現された内部も見応え十分。
<文翔館(山形県郷土館)の基本情報>
住所:山形県山形市旅篭町3-4-51
開園時間:9:00〜16:30
休館日:第1・3月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
アクセス:山形駅から徒歩約20分
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熱いぜ!発祥地・山形で喰らう「冷たいラーメン」お勧め3選by まつり はるこ
地図を見る街歩きに疲れたら、山形名物の「冷しらーめん」はいかがでしょう? 東北の一都市でありながら、長らく日本の最高気温記録地として君臨していた暑過ぎる土地柄が生み出した山形ご当地グルメです。発祥の店として絶大な人気を誇るのが、文翔館から徒歩約10分のところにある「栄屋本店」。メニューもシンプルな冷しらーめんから具だくさんの冷し栄らーめん、クコの実入りの冷し薬膳らーめんなど各種あります。
<栄屋本店の基本情報>
住所:山形県山形市本町2-3-21
営業時間:11:30〜19:30
定休日:水(定休日が祝日の場合は翌日休)
アクセス:山形駅から徒歩約20分、本町より徒歩約5分。
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仙台、山形1泊2日の旅の最後は、爽快なドライブが楽しめる「蔵王連峰」へ。蔵王連峰は、宮城県と山形県の境に位置し、エメラルドグリーンに輝く噴火口御釜で有名な山。ここは是非レンタカーを借りて訪れてみましょう。
「蔵王エコーライン」は、毎年4月下旬に開通し11月上旬まで走れる無料の道路。全長26kmで所要時間は50分程度。山形県側の起点は蔵王猿倉スキー場付近で、山形駅からは約35分です。
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御釜は3方向から眺めよ!シメはお釜カツ丼 宮城県・蔵王by 阿部 吾郎
蔵王エコーライン沿いには、滝見台、駒草平などの絶景が楽しめる展望台がありますが、ハイライトはなんと言っても御釜。御釜へ行くには蔵王山頂レストハウスを目指します。この蔵王エコーラインからレストハウスまでの区間のみ「蔵王ハイライン」という有料道路になっていて、レストハウス前の駐車場に停めて徒歩7〜8分程度で刈田岳(標高1758m)山頂。ここから、仙台、山形1泊2日の旅のフィナーレを飾るにふさわしい絶景が望めます。
<蔵王エコーラインの基本情報>
所在地:山形県上山市〜宮城県蔵王町
通行可能期間:4月下旬〜11月上旬、期間中は走行自由。
アクセス:山形道山形蔵王ICより国道13号線経由、福島方面へ約20分。
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大自然が造る絶景 樹氷原の広がる山形蔵王へby 高橋 しゅう
地図を見る蔵王エコーラインが通行できない時期や車の運転ができない方には、山形駅からバス(約45分)で行ける蔵王温泉にある「蔵王ロープウェイ」がおすすめ。標高1,661mの山頂からは蔵王連峰の雄大な景色を楽しめます。また、冬季は、大自然が造る絶景樹氷を見ることができます。アイスモンスターと呼ばれる無数の樹氷が立ち並ぶ光景は息を呑む美しさ。
<蔵王ロープウェイの基本情報>
住所:山形県山形市蔵王温泉229-3
営業時間:8:30〜17:00 山麓線、8:45〜16:45 山頂線
アクセス:山形駅からバスで約40分、蔵王温泉バスターミナルから徒歩で約15分。 車で山形自動車道山形蔵王ICから西蔵王高原ラインを経て車で約30分。
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仙台と山形を1泊2日で巡るモデルコースはいかがでしたか?
緑あふれるみちのくの“杜の都”仙台、そして歴史と雄大な大自然が魅力の山形。
仙台と山形には人気の観光スポットが数多くありますが、今回ご紹介したところは絶対外せない王道の観光地やグルメばかり。
このモデルコースなら、1泊でも十分仙台と山形の魅力を堪能できます。
是非、参考にしてみてくださいね。
2019年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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