ニュージーランド南島の東海岸にあるクライストチャーチは、おとぎ話の中に迷い込んだような街並みが魅力。ビジネス、観光の拠点として知られる南東最大の都市ながら、市内のサイクリングコースや公園、植物園の緑にまで、まるで絵本から抜け出てきたようなかわいらしく心安らぐ風景が広がっています。
今回は、トラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報をもとに、元旅行会社スタッフのトラベルjp 編集部 赤木がクライストチャーチのおすすめ観光スポットをご紹介します。フォトジェニックな景色を巡って、おとぎの国の主人公気分に浸ってみませんか。
街の中心にあり、街のシンボルでもある「クライストチャーチ大聖堂」と大聖堂前に位置する広場「大聖堂広場(カセドラル・スクエア)」。「大聖堂広場」には、2001年にカンタベリー州の150周年を記念して作られた金属製の花束を思わせるオブジェが設置されています。かつてこちらの美しいオブジェと「クライストチャーチ大聖堂」の姿は、クライストチャーチを代表する観光スポットとしてガイドブックの表紙などにもよく使われていました。
しかしながら、2011年のカンタベリー地震によって大聖堂の70%は崩壊。現在は10年間を目処とした修復作業が行われており、随所に大地震の被害跡は残るものの、荘厳な姿を取り戻しつつある様子を目にすることができます。
<基本情報>
住所:Christ Church Cathedral, Christchurch Central, Christchurch 8011
電話番号:+64-3-366-0046
アクセス:バスインターチェンジから徒歩約5分
公式サイト(外部リンク)
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「カードボード・カセドラル」は、復興が待たれる“クライストチャーチ大聖堂”の仮設大聖堂として建てられました。建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞を受賞した日本人建築家・坂茂氏による設計で、最大の特徴は紙素材でできていること!“カードボード(段ボール)”という名が示すように、屋根には特殊な加工がされた98本ものボール紙製のチューブが使用され、内部の祭壇やイス、正面の大きな十字架までもが、なんと全て紙でできています。
カラフルなステンドグラスに彩られた入口には小さなショップもあり、ニュージーランドのお土産品や大聖堂関連のグッズを購入できます。耐用年数は約50年と言われるこちらの大聖堂。大聖堂の再建までにぜひ訪れてみてください。
<基本情報>
住所:Cardboard Cathedral, 234 Hereford St, Christchurch Central, Christchurch 8011
電話番号:+64-3-366-0046
アクセス:バスインターチェンジから徒歩9分
公式サイト(外部リンク)
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1867年に開館した「カンタベリー博物館」は、約210万点のコレクションを誇る南島最大級の博物館。長い歴史を誇るレンガ造りの建物の側壁には、ニュージーランドの国鳥であるキウイが大きく描かれています。大通りのロールストン・アベニューからは、こちらのウォルアートを目印にすぐ見つけることができますよ。
館内にはカンタベリー地区の開拓の歴史や、マオリ文化、ヨーロッパからの移民の歴史のほか、南極探検に関する資料、調査標本なども展示されています。ユニークな展示としては日本の浮世絵も所蔵されており、日本にいるときとはまた違った視点で見る世界史に、新鮮な思いを抱くことでしょう。2025年2月現在は大幅な改装が行われており、一部のフロアと展示物だけを公開中です。
<基本情報>
住所:Canterbury Museum, Rolleston Avenue, Christchurch 8013
電話番号:+64-3-366-5000
アクセス:大聖堂広場から徒歩10分(植物園に隣接、入り口近くに路面電車駅あり)
公式サイト(外部リンク)
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1930年代につくられた「ニュー・リージェント・ストリート」は、歩行者専用通りの両側にスペイン調のクラシカルな建物がずらりと並ぶショッピングストリート。カラフルで美しい建物群はそれぞれカフェやレストラン、ジュエリーショップなどさまざまな店舗として利用されており、観光の合間のひと休みやフォトジェニックな記念撮影、お土産探しにもぴったり。観光客と地元の人々でいつでも賑わっています。
ストリートを走るのは、街のアイコンとしても親しまれるクラシックなデザインのトラム。メルヘンチックなストリートの雰囲気と相まって、まるでテーマパークを訪れたような気分が味わえます。中心街を効率よく回ることができるトラムは、観光にも便利ですよ。
<基本情報>
住所:New Regent St, Christchurch Central, Christchurch 8011
アクセス:バスインターチェンジから徒歩約10分
公式サイト(外部リンク)
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クライストチャーチ屈指の人気絶景スポットのひとつ、「クライストチャーチ・ゴンドラ」。ゴンドラは4人乗りで、カベンディシュ山を約15分で登っていきます。家族連れやカップルは同一グループ乗車になるように手配してくれるので安心。ゴンドラはカベンディシュ山の急斜面に設置されているので、すぐにクライストチャーチの街並みやカンタベリ平原がはるか遠く、眼下に見えてきますよ。
そして標高445mの頂上からはクライストチャーチの街や広大な牧草地帯などのカンタベリー大平原や、雪を冠した南アルプス連峰、はるかに続く海岸線など、どの方向を見ても思わずため息が出るような絶景が望めます。頂上ターミナルには、ニュージーランドの歴史を辿る無料アトラクション“タイムトンネル”も。子どもと一緒に楽しめますよ。
<基本情報>
住所:Christchurch Gondola, 10 Bridle Path Road, Heathcote Valley, Christchurch 8022 ニュージーランド
電話番号:+64-3-384-0310
アクセス:クライストチャーチ大聖堂前からゴンドラ乗り場までシャトルバスで約15分
公式サイト(外部リンク)
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市内には至るところに公園があり、緑あふれる街並みから“ガーデンシティ(庭の街)”とも呼ばれるクライストチャーチ。その街中には、四季折々の花の咲く広大な「クライストチャーチ植物園」があります。市が創立してまもなくの1863年に開園した歴史ある植物園で、ヨーロッパ風のバラ園、ハーブ園など見応えたっぷり。30haもの広大な敷地をもつ園内には、南半球固有の珍しい植物をはじめとする1万種以上の植物が集められています。
園内をぐるっと巡るように穏やかに流れる“エイボン川”沿いに足を進めれば、巨大な枝垂れ柳や四季折々の花々が水面に映る美しい景色も堪能できます。植物園は毎日朝7時から無料開放中。早朝の散歩で、爽やかな朝を満喫するのもいいですね。
<基本情報>
住所: Christchurch Botanic Gardens, City Centre Rolleston Ave, Christchurch Central, Christchurch 8013
電話番号:+64-3-941-7590
アクセス:大聖堂広場から徒歩10分(博物館に隣接、入り口近くに路面電車駅あり)
公式サイト(外部リンク)
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“クライストチャーチ植物園”を囲むようにある「ハグレー公園(ハグレイ公園)」は、1855年にカンタベリー州政府が設立した公立公園。世界第3位の広さを誇る園内には美しい遊歩道が整備されており、散歩やジョギングに行けばまるでクライストチャーチで暮らしているような気分を楽しめます。のんびりとした雰囲気は、子連れファミリーにもおすすめ。
クライストチャーチ最古の歴史を誇る由緒正しいゴルフ場やテニスコートなど、園内にはスポーツ施設も点在。日本ではあまり馴染みがないフランス発のペタンクや、イギリス発のクロッケーの競技場もあり、運がよければプレーしている様子が見れるかも。ルールが分からなくても、見ているだけで楽しめること間違いなしです。
<基本情報>
住所: Hagley Park, 14 Riccarton Ave, Christchurch Central, Christchurch 8011
電話番号:+64-3-941-8999
アクセス:大聖堂広場から徒歩約15分
公式サイト(外部リンク)
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「クライストチャーチ・アートセンター」は、芸術活動の拠点としてさまざまな催しが開催される文化施設です。ゴシック建築の美しい外観はとってもフォトジェニック!美しい建物をじっくりと鑑賞するなら、毎週水曜日から日曜日まで開催されている90分間のガイド付きウォーキングツアーがおすすめ。ビクトリア時代の講堂や天文台などのほかに、一般未公開のエリアまでも足を踏み入れることができます。
入場無料の建物内部には雑貨店やギャラリー、宿泊施設、小休憩にぴったりのオシャレなカフェなど特色ある施設が入っており、観光客や地元の人々で賑わっています。伝統的な家庭料理や日本食、タイ料理など多国籍グルメが楽しめるのも嬉しいポイント。
<基本情報>
住所:The Arts Center of Christchurch, 2 Worcester Boulevard, Christchurch, New Zealand
電話番号:+64-3-366-0989
営業時間:10:00〜17:00
アクセス:バスインターチェンジから徒歩約15分
公式サイト(外部リンク)
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ニュージーランドではアイスクリームの消費量が世界一と言われるほど人気。そのためクライストチャーチの街中にも、たくさんのアイスクリームスタンドやショップがあります。そんなアイスクリーム激戦区を代表する有名店といえば、地元の方にも大人気の「ロリッキンジェラートカフェ」。
レモンやマンゴー、ベリーなどのフルーツ系から、バニラやチョコレート、キャラメルなどのスイーツ系まで、さまざまなフレーバーのジェラートが種類豊富に並びます。そしてアイスクリームだけではなく、フードやコーヒーにもこだわりがたっぷり。ミルクはクライストチャーチ郊外の牧場でとれた新鮮なもののみを使用し、コーヒーやデザートなども全てオーガニックです。
<Rollickin Gelato Cafe基本情報>
・ニュー・リージェント・ストリート店
住所:35 New Regent Street Christchurch Central, Christchurch 8011
電話番号:+64-3-365-4811
アクセス:バスインターチェンジから徒歩約10分
・キャッシェル通り店
住所:Central Christchurch City 8011
電話番号:+64-3-365-0045
アクセス:大聖堂広場から徒歩約5分
公式サイト(外部リンク)
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「クライストチャーチ・アート・ギャラリー」は、南半球で最大規模を誇る美術館。期間限定の企画展のほか、ニュージーランドゆかりのアーティストたちや初期ヨーロッパからの移民によるコレクションも展示されています。家族向けガイドツアーや年齢別のアートクラスが開催されるなど、子どもから大人までアートを楽しめるよう工夫されています。
全面ガラス張りのモダンな建物が目を引くこちらの美術館。入場料はなんと無料で、館内にはカフェやギャラリーショップも入っています。建物から離れて見ると、屋根には大きな手首のモニュメントが。また、エントランス正面では、ピアノに乗った闘牛のアートがお出迎えしてくれます。椅子に座って写真を撮るのもお忘れなく!
<基本情報>
住所:Christchurch Art Gallery, Montreal St, Christchurch Central, Christchurch 8013
電話番号:+64-3-941-7300
営業時間:10:00〜17:00 ※水曜のみ21:00まで
アクセス:大聖堂広場から徒歩約7分
公式サイト(外部リンク)
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旅インスタグラマーAYUMIさんもトリコに!今おすすめの旅行先・ニュージーランドby トラベルjp 編集部
クライストチャーチから南東に車で約1時間半の「バンクス半島」は、日帰り旅行に足を延ばしたいおすすめ穴場エリア。フランスを思わせるクラシカルな町並みで人気を集める港町“アカロア”があることでも有名です。火山群の活動によってできた半島には複雑な地形の入江や迫力ある岩壁など、ダイナミックな自然を感じることができる自然の名所が点在しています。
世界最小レベルのイルカ“ヘクターズ・ドルフィン”と泳いだり、ニュージーランド固有種のペンギンと出会えたりと、ここでしかできない貴重な経験ができる施設も。山の上にある“アルパカファーム”では、雄大な景色を背景に人懐っこいアルパカたちとのふれあいを楽しむこともできますよ。
<基本情報>
住所:Banks Peninsula
アクセス:クライストチャーチから車で約1時間半、バスで約2時間〜2時間半
公式サイト(外部リンク)
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本来の生息地に近い環境の中、40種以上の動物たちがのびのびと暮らす「ウィローバンク野生動物公園」。日本ではなかなかお目にかかれない動物たちの姿が見られると、人気を集めています。開園から50年にも渡って、ニュージーランドの絶滅危惧種や固有種の保護と保全に携わってきた歴史をもちます。
3つのエリアに分かれた敷地内では、丸っこいフォルムがなんとも愛らしいニュージーランドの国鳥“キーウィ”をはじめ、“ムカシトカゲ”や“エンダービー島”だけに生息するウサギなど、ニュージーランドの豊かな自然の中で暮らす生き物たちを見ることができます。中には絶滅危惧種に指定されている貴重な動物も。カピバラやキツネザルとのふれあい体験も用意されています。
<基本情報>
住所:Willowbank Wildlife Reserve, 60 Hussey Road, Northwood Christchurch 8051
電話番号:+64-3-359-6226
営業時間:9:30〜17:00 ※キーウィ公開は10:30から
アクセス:市中心部から車で20分
公式サイト(外部リンク)
クライストチャーチを訪れた旅行客に人気の“パンティング”をご存知でしょうか。“クライストチャーチ植物園”を囲むように流れる「エイボン川」を、小舟に乗って散策するアクティビティです。6〜8名ほど乗れる小舟は、グループや家族旅行にもおすすめ。特徴的なネクタイと帽子がおしゃれなパンター(船頭)が竿一本で小舟を操り、巧みな話術で船上を盛り上げます。美しい「エイボン川」の景色や水鳥を水上から間近に見ながらの30分は、極上のひととき。
また、散策路が整備された「エイボン川」のほとりは、歩いているだけで見どころが満載。“フットブリッジ橋”周辺には水鳥たちのデッキがあり、のんびりと草をはむ水鳥類を見ることができますよ。
<パンティング オン ジ エイボン・基本情報>
住所:2 Cambridge Terrace, Christchurch Central City, Christchurch 8013
電話番号:+64-3-366-0337
営業時間(10月1日〜4月30日):9:00〜18:00
営業時間(5月1日〜9月30日):10:00〜16:00
アクセス:クライストチャーチ植物園から徒歩約10分
公式サイト(外部リンク)
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アートな街・クライストチャーチでは、散策をしているとあちらこちらでアート作品を見つけることができます。特に壁に大きく描かれた「ウォルアート」は市内中心部だけでも10以上あり、どれも目を奪われるようなカラフルで個性的なデザインです。街中には背の高いビルや建物が少ないので、とても見晴らしが良く少し歩くだけでいくつも見つけることができるでしょう。
「ウォルアート」は、カフェや商業施設などの建物の壁に描かれているものが多く、人物の顔が多いのも特徴的。ニュー・リージェント通りなど各所に点在しています。街歩きの際には、思わず一緒に写真を撮りたくなるようなアートとの出会いを楽しんでみるのも楽しみ方のひとつです。
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近代的な建物が並ぶ大都市としての顔と、緑豊かな庭園が点在し、歴史の足跡が残る文化都市としての顔を併せ持つニュージーランド・クライストチャーチ。市内中心部には一周約4Kmのトラム(路面電車)が走り、主要な観光地へのアクセスが便利です。のんびりとした時間が流れる街を思う存分楽しむなら、予算が許す限り何泊も滞在するのがおすすめ。ここでは、市内と郊外を余裕あるスケジュールで楽しむ3日間のプランをご紹介します。
【クライストチャーチ・モデルコース一例】
<1日目>
1日目は徒歩とトラムで、定番観光スポット巡り。ほとんどの行程が屋内なので、雨の日でも安心です。まずは復興が進む「クライストチャーチ大聖堂」を眺め、仮設大聖堂として機能する「カードボード・カセドラル」へ。徒歩すぐの「ニュー・リージェント・ストリート」でランチとショッピングを楽しみます。午後はトラムに乗り、「クライストチャーチ・アート・ギャラリー」へ。徒歩で「クライストチャーチ・アートセンター」と「カンタベリー博物館」も徒歩圏内です。
<2日目>
2日目は郊外へ足を延ばし、「バンクス半島」へ。野生のヘクターズドルフィンを観察できるクルーズなど、観光ツアーに参加します。フランスの雰囲気が漂う港町アカロアでは、魚介類を使った美食に舌鼓。海を眺めるロマンチックなレストランもあります。
<3日目>
旅の疲れが出てくる3日目は、クライストチャーチの自然をゆったりと満喫するコースがおすすめ。朝から「ハグレー公園」とその中心部に位置する「クライストチャーチ植物園」を散策。2つの園の間を流れる「エイボン川」では、パンディングに参加。その後は好みに合わせて、高台からの開放的な景色を誇る「クライストチャーチ・ゴンドラ」か、ニュージーランド固有の動物が見られる「ウィローバンク野生動物公園」を訪れてみてください。
最後に、旅行費用を抑えてクライストチャーチ観光をお得に楽しむための情報をひとつご紹介します。トラムやクライストチャーチ・ゴンドラ、パンディングなどのアクティビティは、セットで割引になる観光パックが販売されているので、ぜひ活用してみてください!
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まるでおとぎの国のようなクライストチャーチの街。ゆったり気分で街歩きを楽しむなら、可愛らしいトラムの利用がオススメ!クライストチャーチ大聖堂広場を中心に、効率よく観光スポットを巡ってくれますよ。
比較的治安が良いクライストチャーチですが、治安が不安定なエリアもあります。夜間や人通りの少ない道は一人歩きを避けるなど、安全には十分ご配慮ください。また、南半球に位置するニュージーランドでは、春夏秋冬が日本と反対になっていることに注意が必要です。
2025年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
(文:トラベルjp 編集部 赤木)
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