ボストンはアメリカのマサチューセッツ州北東部にある都市。ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学など100を超える大学がある学生街として有名で、キャンパス巡りが1つの観光名物となっています。さらに歴史豊かな名所や美術館も充実しており、街そのものの景観を楽しみながら、知的で落ち着いた滞在時間を過ごすことことができるでしょう。
トラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報を基に、元旅行会社スタッフのトラベルjp ナビゲーター 木内つばめが、ボストンのおすすめ観光スポットをご紹介します。
「フリーダムトレイル」はアメリカ独立革命に紐づく歴史的スポットが点在している約4kmの遊歩道。ボストン コモンからバンカーヒル記念塔までを結んでおり、ルート上には赤い線が描かれているので地図に目線を落とさずに歩くことができます。マサチューセッツ州議事堂やオールドサウス集会場、独立革命の立役者であるポール・リビアの家など、ほとんどのハイライトを網羅しているのでボストン観光には欠かせません。
＜基本情報＞
住所：Greater Boston Visitor Center: 147 Tremont Street, Boston, MA 02109
アクセス：地下鉄Park Street駅にて下車
公式サイト（外部リンク）
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「ボストン コモン」は、1634年に設置された全米で最も古い公園。当初は、牛の放牧場、練兵場として活用されていた場所ですが、やがて集会や演説など住民の共有の場として使用されるようになったため、“コモン”という呼び名が付けられたと言われています。フリーダムトレイルの出発点でもあるため、観光客にとってはボストン観光の拠点のような存在。一方、ボストン市民には憩いの場として親しまれています。
＜基本情報＞
住所：139 Tremont St, Boston, MA 02111
電話番号：+1-617-536-4100
アクセス：Park Street駅から徒歩1分
公式サイト（外部リンク）
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「クインシーマーケット」は、フリーダムトレイルの中でも特に人気の観光地。レトロな建物の中には、グルメなお店がひしめき合い、いわば巨大フードコートのような場所です。ピザ、シーフード、スイーツなどラインナップが豊富なので、食事に困ったらとりあえずここに訪れればOKというような食の宝庫。なお、隣接したファニエル・ホールは1743年から集会場や商店街としても使用されており、現役で活躍しています。その貫禄ある姿も目に収めておきましょう。
＜基本情報＞
住所：4 S Market St, Boston, MA 02109
電話番号：+1-617-523-1300
アクセス：Government Center駅から徒歩5分
公式サイト（外部リンク）
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「ボストン美術館」はアメリカ独立100周年である1876年に開館しました。所蔵品は45万点ほどで年間約100万人が訪れる、美術館好きが憧れるような名スポット。展示品だけではなく建物自体もとても美しく、天井画は古代ギリシャやローマ神話をイメージして描かれています。
＜基本情報＞
住所：465 Huntington Ave, Boston, MA 02115bb
電話番号：＋1-617-267-9300
アクセス：Museum of Fine Arts駅から徒歩すぐ。またはRuggles駅から徒歩10分
公式サイト（外部リンク）
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ボストン美術館から徒歩圏内にある「イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館」。創設者である芸術品コレクター兼パトロンであった女性の名前から名付けられています。中世イタリアの大豪邸をテーマに作り上げたこの施設は、装飾品と植物で彩られ、どの角度から眺めても甘美な表情。もちろん展示されている美術品も充実していて、イザベラが生前に集めたコレクションでも目を楽しませてくれます。芸術とその展示環境が美しく共存したセンス溢れる場所です。
＜基本情報＞
住所：25 Evans Way, Boston, MA
電話番号：+1-617-566-1401
アクセス：Ruggles駅から徒歩10分
公式サイト（外部リンク）
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「MIT美術館」は世界最先端の研究をするマサチューセッツ工科大学のキャンパス内にある美術館。アートだけではなく、MITが今までに開発したロボット工学の歴史の展示も多いのが特徴です。さらに体験型スタイルの展示品もあり、大人から子供まで遊びに行く感覚で楽しめる美術館になっています。
＜基本情報＞
住所：265 Massachusetts Ave, Cambridge, MA 02139
電話番号：+1-617-253-5927
アクセス：Central Square駅から徒歩約10分
公式サイト（外部リンク）
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ケンブリッジ街に位置する「ハーバード大学」は、言わずもがな世界大学ランキングでも常に上位をキープしている名門校。1636年に開設されたアメリカ最古で最高の教育機関であり、約2万人の生徒が学んでいます。観光客も入館できる博物館や美術館も併設されているので、キャンパスライフの覗きに行くような気軽さで訪れてみましょう。
＜基本情報＞
住所：Cambridge, MA 02138
電話番号：+1-617-495-1000
アクセス：Harvard Square駅から徒歩10分
公式サイト（外部リンク）
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ボストンはアメリカでも歴史が古く、古いレンガ色の町並みがそのまま残る通りが多くあります。「ビーコンヒル」とは、ボストン コモンの北側に位置するビーコンヒル・エリアのことで、古くから北米で最も高級な住宅地と言われてきた場所。レンガの建物と石畳の小道による落ち着いた景観の中では、セレブたちの生活が営まれており、ハイソな暮らしぶりを肌で感じることができるでしょう。「もしここに自分が住んでいたら…」と夢を見ずにはいられませんね。
＜基本情報＞
住所：Between Beacon Street and Cambridge Street, Beacon Hill, Boston, Massachusetts 02108
アクセス：Charles/MGH駅周辺
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ボストン レッドソックスの本拠地である「フェンウェイ・パーク」は、最も古いメジャーリーグ球場。当初、限られた沼地に建てられたため、少しいびつな形状をしているのがこのスタジアムの特徴です。本塁から左翼までの距離が短いため、容易に本塁打が出ないようにと建てられたのが、名物のグリーンモンスターと呼ばれる壁。試合の日が滞在と重なればラッキー！ぜひ、歴史あるグランドで野球観戦してみましょう。高さ約11mもあるグリーンモンスターを超えるホームランが見れるか、楽しみですね！
＜基本情報＞
住所：4 Yawkey Way, Boston, MA 02215
電話番号：+1-877-733-7699
アクセス：Lansdowne駅から徒歩3分
公式サイト（外部リンク）
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ボストン・ハーバーに佇む「ボストン茶会事件の船と博物館」は、開放感ある水辺の施設。世界史でおなじみの1773年ボストン茶会事件とは、イギリス議会の植民地政策に憤慨したアメリカ植民地の急進派が、貨物船に侵入して紅茶を海に投棄、アメリカ独立戦争のきっかけとなった事件です。ここでは実際に観光客たちが船荷を海に投げ入れるという再現体験をすることができます。ティールームではボストン茶会事件で飲まれた5種類のお茶が試飲できるなど、ユニークなスタイルで歴史を辿ることができます。
＜基本情報＞
住所：306 Congress St, Boston, MA 02210
電話番号：+1-617-338-1773
アクセス：SOUTH STATION駅で下車し、コングレス通り沿いの橋のたもとへ
公式サイト（外部リンク）
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黄金のドームが輝く「マサチューセッツ州議事堂」。ビーコン・ヒルの丘に建つ議事堂には、数々のブロンズ像が並んでおり、歴代大統領の中でも特に人気の高いジョン・F・ケネディの像も見ることができます。会議が開かれていない平日には、無料の見学ツアーが開催されており、参加すれば建物内部の説明を聞くことも可能。1798年の完成から幾度となく増改築を行っていますが、放たれる荘厳さは見応えがあるものです。
＜基本情報＞
住所：24 Beacon St., Boston
アクセス：Park St駅から徒歩3分
ボストンの街並みを一望できる「スカイウォーク展望台」。中心街に位置するショッピングモール“プルデンシャルセンター ボストン”の50階に位置し、美しいボストンの街並みを360度じっくり堪能できます。ビルの1フロア全体が展望エリアになっており、ガラス越しに景色を楽しめるシンプルな造りが好印象。約5km離れた空港周辺や“フェンウェイ パーク”などを望むことができ、観光スポットの位置関係を把握することができます。また低層階のモールではお買い物も楽しめますよ！
＜基本情報＞
住所：800 Boylston St, Boston, MA
電話番号：+1-617-859-0648
アクセス：E Prudential駅から徒歩3分
公式サイト（外部リンク）
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「バンカーヒル記念塔」はアメリカ独立の際、激戦の舞台となった場所にある塔。フリーダムトレイルの終点でもあります。1827年から17年の歳月をかけて建てられた高さ約67mの記念塔には展望台があり、少々きついですが内部に設けられた階段で登ることができます。併設された博物館では、解説やジオラマによって、アメリカ独立の歴史やバンカーヒルの戦いについて顧みることも可能。また、記念塔周辺ではこの戦いに因んだイベントも開催されます。
＜基本情報＞
住所：Monument Sq, Charlestown, MA 02129
アクセス：Community College駅から徒歩13分
公式サイト（外部リンク）
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「トリニティ教会」は1877年に完成したロマネスク様式の建物。ハーバード大学で建築を学んだ後、ヨーロッパで腕を磨き、再度アメリカに戻ったという経歴のヘンリー・リチャードソンによって設計されたものです。内部は絵画専門の画家であるジョン・ラ・ファージに手がけられたまさに芸術的な空間。壁画やステンドグラスがあしらわれ、見応えあるものです。オルガンコンサートや日曜日の礼拝後には見学ツアーも開催されているので、興味のある方は参加してみるとよいでしょう。教会前の広場では、ファーマーズマーケットで賑わう日もあります。
＜基本情報＞
住所：206 Clarendon St, Boston, MA 02116
電話番号：+1-617-536-0944
アクセス：Copley駅から徒歩2分
公式サイト（外部リンク）
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体験型の施設「ボストン科学博物館」は、実験を交えながら見学できる子どもたちにも人気のスポット。人類の誕生、恐竜の進化、天文学、数学の理論など、多岐にわたる内容で学びある時間を過ごすことができます。中でも訪れる方のお目当ては、屋内で行われる迫力満点の稲妻ショー。休憩にぴったりなカフェや、オリジナルグッズを購入できるショップもあるのが嬉しいところ。
＜基本情報＞
住所： Museum Of Science Driveway, Boston, MA 02114
アクセス：Science Park/West End駅から徒歩4分
公式サイト（外部リンク）
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1848年に建設された「ボストン公共図書館」は、マサチューセッツ州を代表する大規模な図書館。白く格式高い内装の大きなホール、上階につながる重厚な階段、古書の香りが漂う書架など、羨ましいほどに壮麗な公共施設です。一方、2016年に改装された別館部分はモダンで対照的。地上階に休憩スペースがあるので、建物とここを普段使いする人々の姿を目で楽しみ、コーヒーブレイク…といった過ごし方をしてみてはいかがでしょう？
＜基本情報＞
住所：700 Boylston St, Boston, MA 02116
電話番号：+1-617-536-5400
アクセス：Copley駅から徒歩2分
公式サイト（外部リンク）
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「ニューベリー＆ボイルストンストリート」はボストン コモンの西側に位置する2つの人気ショッピングストリート。ニューベリーストリートは若者向けでカジュアルなお店が多いのが特徴。そしてボイルストンストリートは、ブティックやジュエリーショップが軒を並べる高級感と落ち着きある通り。毛色が違う2つのストリートを比べながらショッピングをしてはいかがでしょう？
＜ニューベリーの基本情報＞
住所：Newbury Street, Back Bay, Boston, Massachusetts
アクセス：Copley駅から徒歩1分
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1640年代にイギリスからの入植者たちによって開拓された地区「ノースエンド」。現在は“リトルイタリー”と呼ばれるエリアへと変貌を遂げ、イタリアンレストランやカフェをお目当てにたくさんの人が通う界隈となっています。ノースエンドが最も賑わうのが夕食時間帯。高級イタリアンだけではなく、庶民的なレストラン、デザートとエスプレッソを軽く楽しむようなカフェテリアもあり、観光にも利用しやすいグルメスポットです。
＜基本情報＞
住所：02109 North End, Boston, Massachusetts 02109,
アクセス：空港から車で約10分
107ヘクタールの広大な敷地に約15000種類の植物が植っている「アーノルド樹木園」は、アメリカ最古の樹木園。4月〜11月には無料のガイドツアーが行われており、観光客も参加することができます。個人で見て回る場合は、まずはビジターセンターで地図を手に入れてから出発しましょう。売店やトイレも備わっているので、時間が許す限り安心して見学できます。樹木園は静かに散策するのがマナー。よって、賑やかな公園とは違う形で自然を楽しめる場です。
＜基本情報＞
住所：125 Arborway, Jamaica Plain, Boston, MA 02130
公式サイト（外部リンク）
ボストンから船や車で行ける近郊の観光地「ケープコッド」。マサチューセッツ州の東端にあるリゾート地で、夏にボストンを訪れるなら足を伸ばすプランもいいでしょう。海岸からは大西洋と独特な地形が奏でる美しい景色を満喫することができます。ここには14もの灯台があり、最古のものでは1797年に建設されたという年季が入ったものもあります。
＜基本情報＞
アクセス：ボストン市内から車で約1時間30分
公式サイト（外部リンク）
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直行便が就航しており、見どころも多いボストンは、1都市集中で満足行く観光ができる場所。趣ある街の散策からメジャーリーグ観戦まで、穏やかさと刺激の両方を得られる旅が描けます。ボストン旅行に必要な日数は、5日間以上が目安。今回はボストンを遊び尽くす4泊6日のモデルコースをご案内いたします。
【ボストン・モデルコース一例】
＜1日目＞
日本からの直行便で約13時間、現地時間の夕刻にボストンの玄関口であるジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港に到着。空港からバスでダウンタウンのホテルに向かう。チェックインなどを終えると、すでに遅い時間。ホテル近くで軽く一杯飲み、就寝することに。
＜2日目＞
はりきって市内観光スタート！まずはボストンの土地勘をつけるために「フリーダムトレイル」を歩くことに。「ボストン コモン」から出発し、「バンカーヒル記念塔」を目指す徒歩の旅。途中「マサチューセッツ州会議事堂」を見学し、「クインシーマーケット」で昼食も取る。半日かけて約4kmを完歩し、達成感に浸る。夜は野球観戦するため「フェンウェイ・パーク」へ。少し早めに行って、レッドソックスのグッズを購入したり、アメリカの球場らしい音楽が流れる中でビールやスタジアムフードを楽しんだり、メジャーリーグを隅々まで堪能。ゲームも勝って大満足！
＜3日目＞
名門「ハーバード大学」へ。キャンパス内を歩き、敷地内の博物館なども覗いてみる。「ボストン美術館」へ移動し、今度は芸術鑑賞。ミュージアムカフェで昼食を取った後は、「ニューベリー＆ボイルストンストリート」を散策。ニューベリーでショッピングを楽しみ、ボイルストンの少し高級そうなお店でディナーをいただく。いっぱい歩いたので、食事がさらに美味しく感じられる。
＜4日目＞
「トリニティ教会」前でやっているファーマーズマーケットへ。地元の人で賑わう様子は見ているだけでも気持ちがいい。すぐ近くにある「ボストン公立図書館」にも行ってみることに。博物館のような貫禄ある図書館を普段使いする人々の暮らしも羨ましく眺める。ランチを挟んで「ボストン科学博物館」へ。子どもの訪問者が多いけれど、大人の自分も夢中になるような展示がいっぱい！かなり気に入ってしまう。少し移動して「ボストン茶会事件の船と博物館」へ。例の船荷を海に投げ入れる体験にも参加。言葉は通じなくても他の観光客となかなか愉快な時間を過ごせて、海外旅行の良さを再認識。夜はパブやバーが集まるシーポート・ディストリクトで最後の夕食をいただく。
＜5日目＞
少し早起きして、「ビーコンヒル」周辺を散策。イメージしていたボストンの暮らしがここにあり、いつまでも見ていたい気持ちになる。しかしながら、あっという間に旅の終わりへ。空港へ向かい、ボストンの余韻をいっぱい抱えながら帰国便に搭乗。
＜6日目＞
日本に到着。
個人旅行を支えてくれるものが観光者向けのパス。ボストンには、選んだ日数の間は観光スポットが行き放題になるという“ゴーシティーボストン”というパスと、ファミリーに人気の4スポットをお得に観光できる“ボストンシティパス”というものがあります。とことん観光する旅であれば、ぜひこういったツーリスト向けのサービスにも注目してみてくださいね。最大半額近くまで費用を抑えることができますよ！
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ボストンには長い歴史を辿れるスポットにプラスして、大学や美術館などアカデミックな観光資源も充実している場所。美しい街並みを歩きながら文化に触れる中で、暮らしのエッセンスともなるような体験を得られそうですね。見どころが多いので、見たいもの、やりたいことを丁寧にリストアップして、素敵な旅を計画してみてください。
（文：木内つばめ）
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