東ヨーロッパと西アジアにまたがる国・トルコ。かつてローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国の栄華を誇り、東洋と西洋がまじり合う地理と歴史の中で、独自の文化を創り上げてきました。国内に貴重なスポットが点在しており、2025年11月現在、22か所が世界遺産として登録。豊富な観光資源で世界中のツーリストを魅了し続けています。
今回はトラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報を基に、元旅行会社スタッフのトラベルjp ナビゲーター木内つばめがトルコのおすすめ世界遺産をご紹介します。
“カッパドキア”として日本人にも人気の観光地は、世界遺産では「ギョレメ国立公園およびカッパドキアの岩石遺跡群」という名称で登録されています。東西20km南北40kmにも及ぶ広範囲に見所が点在。
長い年月を経て形となった奇岩が象徴的ですが、地上の景観のみならず、地下に残るいくつも都市遺跡も必見です。多神教だったローマ帝国からの迫害を恐れたキリスト教信仰の人々が暮らした“カイマルク地下都市”の遺跡は、地下8階まで掘り進めたもので、最盛期には2万人もの人々が生活していたと言われています。
<基本情報>
住所:Goreme, Nevsehir
アクセス:カイセリ空港からバスで1時間
公式サイト(外部リンク)
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ギリシャ文明最大規模の遺跡として世界遺産に登録された「エフェソス」。紀元前133年にローマ帝国の支配下で最も重要な都市として最盛期を迎えた場所です。
遺跡の保存状態が良好で、街の区画が今でもよく分かるほど。精緻な装飾が細部にまで施された図書館、2万5000人を収容できたという大劇場などから当時の栄華が伺えます。
<基本情報>
住所:Efes Oren Yeri Selcuk,Izmir
アクセス:セルチュクから車で10分
公式サイト(外部リンク)
ヒエラポリスは、紀元前2世紀に建設された古代都市。良質な温泉が湧くパムッカレの丘の上に、温泉保養地として多くの人々が集まり、都市が形成されました。円形劇場、共同墓地、公衆浴場などの立派な遺跡が残っています。
また、パムッカレは、真っ白な棚田から、キラキラと輝くブルーの温泉が下の石灰棚に静かに流れ落ちる、幻想的な光景で有名。1988年に「ヒエラポリス-パムッカレ」として複合遺産に登録されました。
<基本情報>
住所:Pamukkale, Denizli
アクセス:カルダック空港から車で約1時間
公式サイト(外部リンク)
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ヨーロッパとアジアの2つの大陸にまたがるトルコ最大の都市イスタンブール。ローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国の首都として栄えてきた場所です。
そんな歴史が深く刻まれているエリアが、世界遺産「イスタンブール歴史地区」。ブルーモスクやトプカプ宮殿、グランバザールなどトルコ観光のハイライトが凝縮されています。なかでも、ビザンチン帝国時代建てられた大聖堂“アヤソフィア”は実に壮麗!
<基本情報>
アクセス:トラムヴァイT1番線スルタンアフメット駅周辺
公式サイト(外部リンク)
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チャナッカレにある「トロイの古代遺跡」はトロイの木馬で有名な都市遺跡。古代ギリシアの詩人ホメロスの英雄叙事詩『イリアス』の話を信じ、ドイツ人実業家のハインリッヒ・シュリーマンが発掘を開始。見事遺跡が発見されたという大変ドラマチックな場所です。1998年には世界文化遺産に登録されました。
現在は整備されて、遺跡内は一方通行で見学できるようになっています。入り口近くには、トロイ戦争の逸話にちなんで作られた木馬があります。
<基本情報>
住所:Troya Antik Kenti, Truva altı sok., Canakkale
電話番号:+90-286-217-6740
アクセス:チャナッカレから車で約30分
公式サイト(外部リンク)
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サフランボルは、トルコの首都アンカラから北150kmの山間に広がる小さな町。古くからシルクロードの中継点であり、オスマン帝国の時代は宿場町として栄えました。古い街並みが貴重な観光資源として再評価され、木造の伝統的古民家集落の町として注目。1994年には「サフランボル市街」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
<基本情報>
住所:Safranbolu, Karabuk
アクセス:アンカラから車で2〜3時間
公式サイト(外部リンク)
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紀元前17世紀から紀元前12世紀に繁栄したヒッタイト王国の首都・ハットゥシャ。ヒッタイト人は、初めて鉄器を使ったとされる騎馬民族です。エジプトと覇を競った強大な国でありながら滅亡後は忘れ去られていましたが、19世紀に遺跡が発見。聖所や神殿跡、王城跡、市街跡などが明らかになり、1986年に「ハットゥシャ:ヒッタイトの首都」として世界遺産に登録されました。
<基本情報>
住所:Bogazkale, Corum
アクセス:チョルムから車で約1時間
公式サイト(外部リンク)
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エーゲ海側の都市ベルガマは、最も美しいといわれていたペルガモン王国の王都。紀元前3世紀に建設された都市で、神殿・ギムナジウム(教育機関)・祭壇・図書館・医療施設などが建てられ、文化、科学、政治の中心として発展しました。アクロポリス遺跡やトラヤヌス神殿をはじめとする歴史的建造物が「ペルガモンとその重層的な文化的景観」として2014年に世界遺産に登録されています。
<基本情報>
住所:Hamzalısuleymaniye, Akropol Cad. No.6, Bergama
アクセス:イズミールからバスで2時間
公式サイト(外部リンク)
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2014年に世界遺産登録された「ブルサとジュマルクズック:オスマン帝国発祥の地」。トルコ北西のウルダー山麓にあるブルサは、オスマン帝国の首都が置かれていた古都です。オスマン帝国初期のスルタン(皇帝)のジャミィ(廟)が大変良い状態で保存されているのが特徴。観光客は少なめで、歴史ある落ち着いた街は穴場的なスポットです。
ブルサから10kmほど離れた場所にあるジュマルクズックは、イスラム社会特有の慈善寄付制度“ワクフ”によってできた集落。当時の面影を今も伺えます。
<基本情報>
住所:Bursa
アクセス:イスタンブールからブルサへは、フェリーまたはバスで移動
公式サイト(外部リンク)
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「クサントス-レトーン」は、トルコ地中海沿岸部のアンタルヤにある、1988年に世界遺産登録された遺跡。柱の上部に墓を置くという独特の埋葬習慣があるなど、ユニークな文化を持つ古代国家リュキアの首都であり聖地でした。
謎が多いリュキア文化に触れられる、貴重な場所。ギリシャ神話やペルシア戦争にも関係していますが、訪れる人の少ないのでゆっくり見学できます。
<基本情報>
アクセス:ダラマン空港からクサントスまでは車で約1時間35分。クサントスとレトーンの両遺跡間は車で10分程度
公式サイト(外部リンク)
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オスマン帝国初期の首都であったエディルネには、時のスルタン、セリム2世の命により設計された、セリミエ・モスクがあります。当時の大建築家ミマール・スィナンの最高傑作とも言われる建物で、4つの細いミナレットが特徴的。ドームはアヤソフィアを超える大きさです。周辺には、マドラサ(神学校)や屋根付きの市場、図書館なども建てられ、「セリミエ・モスクとその社会的複合施設群」として世界遺産に登録されています。
<基本情報>
住所:Selimiye Camii Meydan Mh., Edirne, Edirne
アクセス:イスタンブールからエディルネまで、高速バスで2時間30分〜4時間
公式サイト(外部リンク)
トルコ北東部にある「アニの古代遺跡」はシルクロードの要塞として栄えた都市遺跡。アルメニアとの国境付近にあり、地理的にキリスト教とイスラム教の両方の影響を強く受けた場所です。最盛期には1000以上の教会があったとも言われています。各時代の支配者によって築かれた建築物や芸術の痕跡が多く残っています。
<基本情報>
住所:36000 Ocaklı Koyu/Kars Merkez
アクセス:イスタンブールから国内線で約1時間55分、カルスへ。カルスからアニまで車で約40分
公式サイト(外部リンク)
トルコ西部にある「アフロディシアス」は、ゼウスの娘・アフロディーテに由来する都市。紀元前2世紀から6世紀の古代ギリシャ・ローマ時代では、壮大な都市であったと言われています。
近隣に大理石の採石場があったため、たくさんの彫刻やレリーフが施された芸術文化に長けた都市であったと伝えられています。約30,000人を収容できる競技場は完璧に近い状態で残っており、当時の栄華に触れることができます。
<基本情報>
住所:Afrodisias Orenyeri,
アクセス:イスタンブールから国内線で約1時間、イズミルへ。イズミルからアフロディシアスまで車で約2時間半
公式サイト(外部リンク)
2018年に世界文化遺産として登録された「ギョベクリ・テペ」。ティグリス川とユーフラテス川の上流域に位置し、メソポタミア文明に発達したと考えられている新石器時代の遺跡です。3層に分かれている遺跡の中には紀元前1万年代とたいへん古いものもあり、まさに人類の文明の原点とも言える場所でしょう。
<基本情報>
住所:Orencik, Sanlıurfa Province,
アクセス:シャンルウルファから車で20〜25分
公式サイト(外部リンク)
栄華を放ったローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国の歴史を含み、東洋と西洋が交差する地理から独自の文化を創り上げてきたトルコ。今では22件もの世界遺産が登録されている、見どころ満載の国です。奇岩が立ち並ぶカッパドキアをはじめ、悠久の時を肌で感じられる遺跡など、日本では見ることのできない光景が広がっています。何度も足を運ぶつもりで、トルコに点在する世界遺産を網羅してみてはいかがでしょう?文化が生まれる奥深さ、歴史が動く面白さを実感することができますよ!
(文:木内つばめ)
2025年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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