岐阜市などがある南部「美濃地方」、高山市などがある北部「飛騨地方」の2つのエリアに分かれている岐阜県。北アルプスの大自然に囲まれたのどかな飛騨地方では、高山の古い町並みや白川郷などの趣ある定番観光地を巡ったり、映画『君の名は。』の聖地巡礼も楽しめます。
トラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報を基に、元旅行会社スタッフのトラベルjp ナビゲーター 木内つばめが飛騨高山のおすすめ観光スポットをご紹介します。
飛騨高山で観光客が集うスポット「さんまち通り」は、高山市街の中心、上一之町・上二之町・上三之町と、下一之町・下二之町・下三之町の町並みの総称。古い建物が並ぶ街並みに溶け込みながら、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような気分を味わえるでしょう。趣ある通りを見るだけでもワクワクしますが、一番のお楽しみは食べ歩きですね。名物のみたらし団子が食べられるお店もありますよ!
<基本情報>
住所:高山市上三之町ほか
アクセス:JR高山駅から徒歩12分
公式サイト(外部リンク)
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「高山祭」とは、秋の八幡祭、そして春の山王祭の2つを総じた名称。春は毎年4月14・15日に、秋は10月9・10日の2日間にわたって開催されます。
国の重要有形文化財である屋台が勢ぞろいする“屋台曳き揃え”、高山屋台の特徴のひとつ、からくり人形の動きを披露する“からくり奉納”などがお祭りのハイライト。お祭りに時期に合わせて訪れると印象的な旅になるでしょう。
<基本情報>
住所:高山市神明町ほか
アクセス:JR高山駅より徒歩12分
公式サイト(外部リンク)
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日本三大朝市のひとつとも言われている「宮川朝市」。午前7時から12時まで毎日開催され、白いテントが40店舗ほど並びます。新鮮な野菜や果物、漬物や生花、手作りの雑貨や“さるぼぼ”などの民芸品が販売。クッキーのカップに入ったエスプレッソを提供しているユニークなカフェにも出会えます。
地元の方との会話や、人と人とのつながりを持つことで楽しさが湧き出てくる、素朴な市場です。
<基本情報>
住所:高山市下三之町 宮川沿い
アクセス:JR高山駅から徒歩11分
公式サイト(外部リンク)
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飛騨地方屈指の観光名所である「白川郷」の合掌造り集落は、1995年に世界文化遺産に登録されました。
季節ごとに表情を変える白川郷ですが、純白の雪に覆われ、夜にはライトアップも行われる冬にはひときわ美しい景観を目の当たりにできます。集落から徒歩20分程の場所にある“荻町城跡展望台”から望むのがおすすめです。
※ライトアップ見学は完全事前予約制&入場チケット制です。開催日程など詳細は、公式サイトなどをご確認ください
<基本情報>
住所:大野郡白川村荻町
アクセス:JR高山駅から高速バスで約50分
公式サイト(外部リンク)
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「飛騨大鍾乳洞」は日本一標高の高い場所にある鍾乳洞。標高900mに位置していますが、太古の昔には海の中に沈んでいたという、壮大な歴史を持つ場所です。
800mの観光洞および1000mもの未開発部分を持つ大規模な鍾乳洞で、洞内には鋭く切り立った断層や起伏の激しいアップダウンが随所に見られます。赤や青、緑など多彩なカラーのライトアップにより、さらに幻想的な世界を味わえます。
<基本情報>
住所:高山市丹生川町日面1147
アクセス:JR高山駅から車で約40分
公式サイト(外部リンク)
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日本には3000m級の山がたくさんあります。その中でも、岐阜と長野の県境にある「乗鞍岳(剣ヶ峰)」はお手軽登山が魅力の山。
日本一高いところを走る道路“乗鞍スカイライン”がありますが、乗用車の乗り入れができないため、岐阜県の平湯温泉からバスに乗り、まずは畳平へ向かいましょう。畳平から約90分歩けば、3026mの乗鞍岳剣ヶ峰の山頂に到着できます。登山初心者にも穴場の山です。
※乗鞍スカイラインは冬季閉鎖されます
<基本情報>
住所:高山市丹生川町岩井谷
アクセス:新宿バスターミナルから高速バスで約4時間半で平湯温泉へ
公式サイト(外部リンク)
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乗鞍山麓に広がる「五色ヶ原の森」は、2004年に一般開放され、認定ガイド(森の案内人)同伴での入山が義務化された、日本で数少ない原始の森が息づく秘境です。手付かずの原生林、苔むす森、水量豊富な滝に抱かれながら行う森林浴は、心身と自然が一体になるような極上の時間。
ガイドと回るコースにはいくつか種類があります。滞在時間と見たいスポットを吟味して、選んでみましょう。いずれも魅力あふれるコースなので、何度か訪れて全て制覇したいほど。
※五色ヶ原の森は冬季営業中止となります
<基本情報>
住所:高山市丹生川町久手471-3
アクセス:中部縦貫道・高山ICから約40分
公式サイト(外部リンク)
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「奥飛騨温泉郷」は飛騨の平湯、福地、新平湯、栃尾、新穂高の5つの温泉の総称。
アルプスの麓にある“新穂高温泉”はもともと登山客に人気でしたが、ダイナミックな場所にある広い露天風呂で一般の観光客の人気を呼ぶようになりました。公共の露天風呂“新穂高の湯”は、蒲田川の渓流沿いにある直径10m四方ほどの大きな露天風呂。開放感抜群です!
※新穂高温泉は冬季〜春季休業です
<新穂高温泉の基本情報>
住所:高山市奥飛騨温泉郷新穂高
アクセス:高山ICから約70分
公式サイト(外部リンク)
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新穂高温泉駅から標高2156mの西穂高駅までを結ぶ、全長3171mの「新穂高ロープウェイ」は、奥飛騨温泉郷に訪れたらぜひ乗りたいアトラクション。まずは第1ロープウェイに乗り、続いて山頂まで続く第2ロープウェイへと乗り継ぎます。その第2ロープウェイでは、日本で唯一の2階建てゴンドラに乗ることができます。
新穂高ロープウェイは通年運行。四季を通して、空中からの大パノラマを見下ろすことができます。
<基本情報>
住所:高山市奥飛騨温泉郷新穂高温泉
アクセス:平湯からバスで約40分
公式サイト(外部リンク)
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日本三名泉に数えられている名湯「下呂温泉」。せっかくなら宿泊してゆっくり過ごすのがおすすめですが、時間がない方は日帰りで気軽に温泉を楽しむこともできます。
下呂温泉のシンボル、下呂大橋のすぐ近くの河原にある“噴泉地”は、下呂温泉の本当のお湯を満喫できると評判。観光で歩き疲れた足を癒しに行きましょう。
<基本情報>
住所:下呂市
アクセス:JR下呂駅から徒歩3分
公式サイト(外部リンク)
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「飛騨古川」は、2016年の大ヒット映画『君の名は。』の舞台のひとつとなった場所。映画の中の風景がリアルに蘇る“飛騨古川駅”、劇中に幾度と出てくる宮水神社のモデルと噂されている“気多若宮神社”、糸守町について調べるシーンで登場した図書館のモデル“飛騨市図書館”など、ファンにはたまらない聖地巡礼の旅が叶います。
<飛騨古川駅の基本情報>
住所:飛騨市古川町金森町8
アクセス:JR高山駅から電車で約15分
公式サイト(外部リンク)
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ある世代には懐かしい、そしてある世代には憧れるような昭和という時代。今や“エモい”とも言われるその時代を再現した博物館が「飛騨高山レトロミュージアム」です。あの頃町でよく見かけた看板、日常的に使っていた学用品、みんなに愛されたおもちゃなどと再会できる場ですが、“なぜこんなのが流行っていたのだろう…”と少々ツッコミたくなる瞬間も多々あり。昭和を生きた仲間と訪れると間違いなく盛り上がります!
<基本情報>
住所:高山市神明町4-7
アクセス:JR高山駅から徒歩10分
公式サイト(外部リンク)
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「宇津江四十八滝自然公園」は、岐阜県名水50選に選定された県立自然公園。約800ヘクタールの公園には、宇津江四十八滝と呼ばれる大小さまざまな滝群があり、四季折々の美しさを見せています。高山を観光する人でも、この地を訪れる人は少なく、静かで落ち着いた時間をこっそり独り占めできるような場所。北アルプスの山々を望めるビュースポットもあります。
<基本情報>
住所:高山市国府町宇津江3235-86
アクセス:高山ICから約20分
公式サイト(外部リンク)
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線路の上をマウンテンバイクで走る新感覚のアクティビティ、レールマウンテンバイク施設「ガッタンゴー!!」。まちなかコース・渓谷コースの2種類があり、渓谷コースは山を堪能するワイルドなコースです。
強くペダルをこいで、線路を辿る冒険は忘れられない思い出になるはず。大人から子どもまで、飛騨の自然を体いっぱいに感じながら体を動かすことができます。
※冬季は休業
<基本情報>
住所:
飛騨市神岡町東雲1327-2(まちなかコース)
神岡町西漆山(渓谷コース)
アクセス:
平湯もしくは古川からまちなかコースへは車で約40分
渓谷コースへは車で約60分
公式サイト(外部リンク)
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「飛騨国分寺」は奈良時代に聖武天皇の発令した“国分寺建立の詔”により建てられたお寺。高山城の遺構を利用して造られた鐘楼門、飛騨唯一の三重塔などを見ることできます。
ここでは瞑想体験に参加することも可能。約2500年前にインドで仏教を開いたお釈迦さまが実践した瞑想法を源流としたもののほか、真言宗に伝わる伝統的な“阿字観”という瞑想法も体験できます。両者を体験して、その違いを比べてみるのも面白そうですね。
<基本情報>
住所:高山市総和町1-83
アクセス:JR高山駅より徒歩5分
公式サイト(外部リンク)
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初代高山城主の金森長近が、城下町の整備に伴い、京都の東山寺町に倣って町の東側の高台に寺院を建立、また周辺にあった寺院を移築させた場所が東山寺町。その寺を結ぶように整備されたのが「東山遊歩道」です。
遊歩道は緑の多い地にあり、ゆったりした気持ちで由緒ある寺社や文化財を覗けるような環境。飛騨の歴史を学びながら、森林浴気分で歩くことができます。
<基本情報>
住所:高山市天性寺町ほか
アクセス:JR高山駅から徒歩20分
公式サイト(外部リンク)
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日本屈指の豪雪地帯でもある飛騨地方は、厳冬期に一面雪で覆われます。そんな飛騨地方で、初心者でも美しい雪山の世界を手軽に堪能できるのが「天蓋山」。
登山道は終始登りやすく、ふわふわの雪の感触や、氷柱のできた渓流などを楽しむ余裕を持ちながら歩くことができます。そうして辿り着いた山頂には樹氷と標高3000m級の峰々を見渡す絶景が!銀世界を思いっきり満喫しましょう。
<基本情報>
住所:飛騨市神岡町和佐保
アクセス:高山ICから山之村キャンプ場(登山口)まで車で約2時間、登山口から山頂まで往復4〜6時間
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空気中の水分が過冷却され、木々に付着することでできる“霧氷”。多くの登山愛好家たちに親しまれる冬山の風物詩ですが、飛騨高山の「位山(くらいやま)」では"霧氷桜"を見ることができます。
麓のスキー場から2時間程歩き、山頂広場へ到着すれば、そこには青空を背景に、さながら満開の桜が咲くように佇む霧氷が。思わず立ち尽くしてしまう奇跡の絶景です。
<基本情報>
住所:高山市一之宮町段
アクセス:高山市街から「モンデウス飛騨位山スノーパーク」まで車で30分、スキー場のリフトに乗って「位山登山口」へ到着後、山頂まで往復4時間〜6時間
公式サイト(外部リンク)
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江戸時代、大名ではなく幕府が直接支配するようになった高山。飛騨一国を治めていた金森長近は東北に移封になり、代わって幕府から派遣された代官・郡代が統治をはじめました。その拠点となったお役所が「高山陣屋」です。
実は高山陣屋、日本で唯一主要建物が現存する江戸時代の役所。表門、玄関、御役所、大広間、畳廊下、御蔵など、当時の貴重な陣屋遺構を見学することができるのは、高山陣屋のみです。
<基本情報>
住所:高山市八軒町1-5
アクセス:JR高山駅から徒歩10分
公式サイト(外部リンク)
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高山から最も近い山であり、初心者でも登りやすく、素晴らしい展望を有している「猪臥山」。全国的にメジャーな山ではないのですが、冬になると遠方からも沢山の登山客が訪れ、1年で一番賑わいます。その理由は、冬季に咲く“霧氷の華”!急激に冷えた日の翌日に山へ登れば、稜線を覆い尽くす美しい冬の芸術品に出会うことができるのです。晴れれば青と白の対比が鮮やかで、山頂で見られる霧氷&北アルプスのコラボは最高!
<基本情報>
住所:高山市清見町池本
アクセス:高山市街から車で約30分、登山口から山頂まで徒歩で往復4〜5時間
公式サイト(外部リンク)
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世界遺産に温泉、古い街並みの散策など、多様な観光ができる飛騨高山。見どころが多いので、旅行するなら3日は欲しいところ。今回はカップル、女子旅、ファミリーでも楽しめる2泊3日のモデルコースをご紹介します。
飛騨・高山モデルコース一例
<1日目>
JR高山駅に到着したら、まずは「さんまち通り」を散策。名物のみたらし団子を頬張りながら、和雑貨を買ったり、古い街並みで写真撮影をしたりと序盤から満喫。飛騨牛のにぎり寿司をランチに食べた後は移動をし「新穂高ロープウェイ」へ。日本唯一の2階建てのゴンドラに大興奮!下山後は新穂高温泉の宿にチェックインし、温泉と食事を堪能する。
<2日目>
予約しておいた「五色ヶ原の森」を4時間半歩くコースに参加。マイナスイオンをたっぷり吸収して、最高のリフレッシュを体験。その後は「白川郷」へ。合掌造りが点在する里山の風景に大感動。夜は郷土料理と地酒のディナーをいただく。
<3日目>
白川郷最大級の合掌造りである和田家や養蚕展示館などを見学。最後にもう一度温泉に入っておこうということで、集落にある日帰り温泉にも入浴。高山駅前に戻ってきたところで、少し時間があったので徒歩圏内の「飛騨高山レトロミュージアム」に行くことに。懐かしさに同行者とひと盛り上がりする。駅に戻り、帰路に就く。
もっと長い旅程を組めるのであれば、上高地と合わせて回ることもできます。
バスでの移動は昼間から地酒を飲めたりというメリットがありますが、滞在時間を無駄なく使うならレンタカーも便利。ぜひ行動範囲や旅のスタイルに合わせて、上手に移動手段を選んでみましょう。
くわしいモデルコースは、下のリンク先からぜひチェックしてくださいね!
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青々とした緑が覆い尽くす時期はもちろん、冬の銀世界も魅力的な飛騨高山。その美しい景色の中に入り込み、自然でたっぷり遊び、そして温泉に浸かるという誰もが求めるような旅が叶う場所です。
冬季の旅行では、通行止めになる道路、閉鎖される施設もあるので確認しながらプランを立てましょう。また山登りするときには、服装や装備に注意が必要です。しっかり準備して、現地で有意義な時間を過ごしてくださいね。
(文:木内つばめ)
2024年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/10更新)
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