比叡山延暦寺は、伝教大師最澄が開いた天台宗総本山。京都と滋賀の県境にまたがる比叡山は山全体が寺域で、東塔、西塔、横川の3エリアを合わせて比叡山延暦寺と呼び、1994年に、“古都京都の文化財”の一つとして世界文化遺産に登録されました。
トラベルjpのナビゲーターが現地徹底取材した、比叡山延暦寺の見所とアクセス方法をご紹介します。
日本神話に見られる大山咋神(おおやまくいのかみ)が鎮座する神山として、古くから崇められてきた比叡山。後に寺号として「延暦」を授かり「延暦寺」と称されるようになります。比叡山「延暦寺」からは浄土宗の法然、浄土真宗の親鸞、臨済宗の栄西、曹洞宗の道元、日蓮宗の日蓮など多くの指導者を輩出。まさしく日本仏教の母山です。 この写真の記事を見る ≫
バスやケーブルを利用した場合の拠点となる東塔(とうどう)の本堂は、国宝にも指定されている「根本中堂(こんぽんちゅうどう)」、延暦寺の総本堂でもあります。根本中堂には最澄が自ら刻んだ薬師如来を安置し、消えることなく永遠に世の中を照らすようにと願い、供えた“不滅の法灯”が1200年以上灯り続けています。 この写真の記事を見る ≫
東塔への入り口はドライブウェイに隣接する場所で、根本中堂を経て文殊楼へ向かうのが通常のルートですが、昔は「文殊楼」が延暦寺の入り口(山門)でした。こぢんまりと佇む文殊楼を潜り、その先に長い石段と本堂(根本中堂)が目に飛び込んできたときの、当時の感動はどれほどのものだったか。ぜひ、古人と同じ感動を共有してください。 この写真の記事を見る ≫
根本中堂と同じ東塔の中にある「大講堂」は重要文化財に指定され、今でも経典の講義が行われる学問修行の道場。堂内には比叡山で修行した各宗派祖師の木造が奉安されているのですが、この顔ぶれがすごい。各派の祖師を生みだした比叡山が、日本仏教の母山と仰がれるのも納得。壁には比叡山ゆかりの人物の肖像画も掲げられています。
西塔(さいとう)は、東塔から北へ約1kmのところにある重要文化財の本堂「釈迦堂」を中心としたエリア。比叡山は信長によりほとんどを焼かれてしまったのですが、この釈迦堂は秀吉によって再建されたといわれ、比叡山では最も古い建造物です。本尊は、最澄自作の釈迦牟迩如来立像で、堂の名前もこれに由来します。
源義経に仕えた平安後期・鎌倉初期の僧である武蔵坊弁慶の逸話が残っているのが西塔にある「常行堂・法華堂」。弁慶が両堂を繋ぐ廊下に肩を入れて担ったという言い伝えから、“にない堂”とも呼ばれています。天長3(826)年に建立され、後に焼失を繰り返し、文禄4(1595)年に現在の建物が再建。昭和30(1955)年に国の重要文化財に指定されました。 この写真の記事を見る ≫
横川(よかわ)は、西塔から北へ約4kmの「横川中堂」があるエリア。ここにはこんな伝説が。大蛇が人々を襲う事件があった際、慈恵大師・良源が大蛇に“神通力を見せて欲しい”と一言。すると大蛇が巨大化し横川中堂を一巻きに。さらに“私の手のひらの中に入る事はできるか”と。今度は小さな蛇に変化し蛇を池に封じ込めたのです。これが“相手の策略に陥る”の意味を持つ“手に乗る”という言葉の由来。 この写真の記事を見る ≫
四季講堂とも呼ばれる慈恵大師・良源(元三大師)の住居跡が「元三大師堂」。入母屋造、銅板葺きで正面に一間の唐破風造の向拝がついており、江戸初期の建築。また、慈恵大師・良源はおみくじを考え出したとされ、ここはおみくじ発祥の地でもあります。その元三大師の墓石は何ときのこ型!四季講堂(元三大師堂)と併せて見学してみましょう。 この写真の記事を見る ≫
比叡山延暦寺へは、滋賀側からケーブルで行くルートと、京都側からケーブル、ロープウェイを乗り継いで行くルートがあります。滋賀県大津市坂本にある“ケーブル坂本駅”から終点の“ケーブル延暦寺駅”まで、全長2,025mを約11分で結ぶ日本最長のケーブルカーが「坂本ケーブル」。2つの駅は登録有形文化財にも選定。ケーブル坂本駅からは徒歩約8分で東塔エリア(延暦寺バスセンター)へ。 この写真の記事を見る ≫
京都側は、叡山電鉄本線の終点“八瀬比叡山口駅”が比叡山への出発点。駅から高野川の吊り橋を渡り、徒歩数分で「叡山ケーブル」の“ケーブル八瀬駅”。大正14年の開業で、単線のケーブルカーは上り下りが同時に出発。中央で互いに左右に分かれて行きかい、再び単線に戻っていきます。高低差日本一の561mを約9分で登り、終点“ケーブル比叡”駅に到着。 この写真の記事を見る ≫
“ケーブル比叡駅”に着いたら、今度は“ロープ比叡駅”から「叡山ロープウェイ」で“比叡山頂駅”へ。全長486m、約3分の空中散歩は、遥か遠くの京都市内が緑と青のコントラストのパノラマのなかに!眼下の視界がぐいぐいと広がっていくさまは、まさにロープウェイならではの壮観な光景。比叡山頂からは、徒歩約5〜10分にある“比叡山頂バス停”から比叡山内シャトルバスに乗り換え、延暦寺へ。 この写真の記事を見る ≫
車で比叡山延暦寺に向かうなら、「比叡山ドライブウェイ/奥比叡ドライブウェイ」で。途中の夢見が丘からは琵琶湖と大津市街が一望。そして、夢見が丘から少し山頂方面にあるロテル・ド・比叡前にある駐車場は、京都市街と大津市街の景色が両方が楽しめるよくばりスポット。京都と滋賀の県境の表示も。琵琶湖沿いの大津と山に囲まれた盆地の京都、風景が全く違うので是非2つの街を見比べてみましょう。 この写真の記事を見る ≫
日本一の称号を持つ2つのケーブルカーで比叡山を横断by SHIZUKO
地図を見る比叡山内、東塔から西塔、横川へは「比叡山内シャトルバス」が運行されていますが、車道に沿うように東海自然歩道も整備されていますので、ゆったりと歩くのもおすすめ。歩くことで、修行の山の空気を肌で感じることが出来ます。東塔から西塔へは徒歩約25分、西塔から横川へは徒歩約70分くらいです。 この写真の記事を見る ≫
比叡山延暦寺の見所とアクセス方法をまとめてみましたが、いかがでしたか?
旅行の計画を立てる際に、ぜひ参考にしてくださいね!
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(2024/3/19更新)
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