台南は、オランダ統治時代に首都が置かれていた古都で、歴史的建造物やノスタルジックな街並みが魅力の人気観光地。台湾の中でも美味しいグルメが揃う“美食の街”としても名高いところです。安平老街、林百貨、赤カン樓などの定番観光地をはじめ、マングローブクルーズなど自然に触れられるスポットもあり、再訪したくなるほど充実した旅先!
今回は元旅行会社スタッフで台南に訪れたことのあるトラベルjp ナビゲーター 木内つばめが、珠玉の名所をご紹介します。
台南の歴史を語り継ぐ場所として重要なのが“安平”。オランダ統治時代、安平は“大員”と呼ばれていました。これが今の“台湾”という名のルーツとなったと言われています。
「安平古堡」はオランダの統治下時代に中枢機関が置かれていた場所。1624年、オランダ人により建設された台湾初の城“ゼーランディア城”がここにありました。現在も当時の城壁や井戸などを見ることができます。
<基本情報>
住所:台南市安平区国勝路82号
アクセス:台鉄・台南駅からタクシーで約20分
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城塞の安平古堡の東には“台湾街”と書かれた石碑があり、ここから続く「安平老街」は、安平を代表する賑やかな通り。洋風な建物と中華風の建物が混じりあった風情ある街並みが広がります。
サクッとした食感のエビ春巻き、食パンをくり抜いてホワイトソースを入れた棺才板などの台南を代表するB級グルメのお店が集結。駄菓子屋などもあり、懐かしさを感じながら食べ歩きが楽しめます。
<基本情報>
住所:台南市安平区延平街
アクセス:安平古堡から徒歩2分
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安平老街と合わせて観光するなら「安平樹屋」へ。日本統治時代に“大日本塩業株式会社”の倉庫として使用されていた場所に、ガジュマルが覆うように生い茂り、自然のパワーに圧倒されるでしょう。“台湾のラピュタ”と呼ばれており。迷路のような階段や散策道を探検する気分で歩むことができます。
<基本情報>
住所:台南市安平区古堡街108号
アクセス:安平古堡から徒歩3分
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日本統治時代、台南の銀座と呼ばれた末広町2丁目にオープンしたデパート「林百貨」。太平洋戦争時に閉店したものの、2014年に再びデパートとしてリニューアルオープン。現在では台南を代表する観光名所となっています。
館内には懐かしいレトロなエレベーターや1933年に設置された神社が残っています。訪れるなら、ぜひライトアップされる夜を狙いましょう!建物の美しさが一段と輝く瞬間です。
<基本情報>
住所:台南市中西区忠義路二段63号
アクセス:台鉄・台南駅よりタクシーで約6分
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中国風の外観が素敵な「赤カン樓」。かつてはオランダ軍が建てた西洋風の城があった場所ですが、地震で崩壊。オランダ軍も撤退していたため、その後、海の神様を祀った赤カン樓が建てられました。他では見ないような青と赤の華やかな色合いが印象的。庭の池で魚に餌をあげたりもできます。
<基本情報>
住所:台南市民族路212号
アクセス:台鉄台南駅から徒歩10分
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清朝統治時代末期の1800年後半に建てられた古民家が多く残されている「神農街」。カラフルで風情あるレトロな町屋が並び、写真撮影にも夢中になるような通りです。改装したカフェや雑貨店などが軒を連ねており、ショッピングや休憩を挟みながら、ノスタルジックな時間を過ごすことができます。
<基本情報>
住所:台南市神農街
アクセス:台鉄・台南駅からタクシーで約10分
神農街と並ぶ、もう1つの風情溢れる通りが「正興街」。ここでも古い家を改造した個性的でオシャレなお店を巡ることができます。
台湾スイーツのお店もたくさんあり、メロンの器にボール状のメロン氷が入っているメニューなども。甘味とフォトジェニックな景色の両方を満喫できるエリアです。
<基本情報>
住所:台湾台南市中西区正興街
アクセス:台鉄・台南駅からタクシーで約6分
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台湾では地域を守る神様を祀る城隍廟が各地にありますが、台湾最古のものが台南の「台湾府城隍廟」。1669年に建てられ、300年以上の歴史を誇る廟です。廟の裏側には、人の善悪を計算する巨大な赤いそろばんが。規格外のサイズと内容にちょっとドキっとしてしまいます。
台湾府城隍廟は厄払いの効果も絶大と言われているスポット。厄年の方は立ち寄らずにはいられませんね!
<基本情報>
住所:台南市中西区青年路133号
アクセス:台鉄・台南駅から徒歩15分
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木曜日、土曜日、日曜日限定で開催される「花園夜市」。圧巻の規模で、台南最大の夜市と言われています。タクシーを使っていくような場所にありますが、いろんなグルメを一度に食べられるので、ぜひ足を運びましょう!
花園夜市で絶対に外せないのが“旗魚黒輪”。カジキのすり身の中にゆで卵を入れて揚げた天才的なグルメ。そのほか、とんでもない距離の輪投げなど、台北とはちょっと違うスタイルで楽しむゲームもあります。
<基本情報>
住所:台南市海安路三段、和緯路三段交叉口
アクセス:台鉄・台南駅からタクシーで約10分
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1950年開業した「全美戯院」は、今も現役で活躍している映画館。世界的に有名な映画監督アン・リーが幾度となく通ったという場所です。この映画館の最大の魅力は、現在も手描きの映画看板を掲げているというところ。見慣れたアニメのキャラクターも、手描きとなるとぐっと深みが増して見えます。
映画館の向かいには、手書き看板の作業場も。見事な職人技に脱帽です!
<基本情報>
住所:台南市中西区永福路二段187号
アクセス:台鉄・台南駅からタクシーで約5分
巨大な西洋式建築が印象的な「奇美博物館」。西洋絵画から古兵器まで展示されている総合博物館です。5つのエリアに分かれており、たっぷり時間をかけて見ることができるので、雨の日のプランにも最適。体験型の展示もあり、子供と訪れてもいいでしょう。
天気が良い日は、美しくて広大な庭園の散策も楽しんでくださいね。
<基本情報>
住所:台南市文華路二段66号
アクセス:台鉄・宝安駅から徒歩15分
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「烏山頭ダム」は日本人・八田與一が台南市に建てたダム。1930年完成当時は東洋一の規模を誇っていました。敷地は広大な八田與一記念公園となっており、記念館、八田與一居住家屋などを見ることも。
映画『KANO』のロケ地となった場所でもあるので、事前に映画で予習しておくと、訪れた時の感動が倍増するでしょう。
<基本情報>
住所:台南市官田区嘉南里68-2号
アクセス:台鉄・善化駅前から4番バスの烏山頭水庫行きに乗車
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台南にある「関子嶺温泉」は、台湾の四大温泉のうちの一つ。珍しい泥湯の温泉としても有名で、美肌効果もあると言われています。泥状の沈殿物を顔や体に塗ってパックのように楽しむことができます。
水着を着用して男女混浴で入浴することになるので、家族旅行でも一緒に泥湯を堪能することができるます。
<基本情報>
住所:台南県白河区関子嶺温泉
アクセス:高鉄・嘉義駅からタクシーで約40分
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夏なのに雪山…と思ったら、なんと塩山!台湾南部は日照時間が長く、気温が高め。よって塩田をひらくには最適な場所でした。海の水質変化などのより現在は製塩方法は変わりましたが、「七股塩山」では、この巨大な塩の山に登ったり、模擬塩田を見学したり、300年以上続いてきた台湾の塩づくりの歴史を辿ることができます。
園内の売店では、マンゴー塩などの味付きの塩や藻のアイスなど珍しいものも。
<基本情報>
住所:台南市七股區鹽テイ里66号
アクセス:台鉄・台南駅から台湾好行バス99(安平台江線シャトルバス)に乗り、「七股塩山バス停」で下車。バス所要時間は約1時間10分 ※休日のみ運行
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古都の印象が強い台南ですが、実はマングローブが植った「四草緑色隧道」という自然豊かな場所があります。筏風の船に乗りながら、水辺に生息する珍しい生物や植物を観察できるので、ちょっと毛色を変えた観光を求める際には格好な場所。
水辺から生えたマングローブは、左右から川の中央まで伸び、まるで緑のトンネルのよう。喧騒から離れた時間を作るのもいいですね。
<基本情報>
住所:台湾台南市安南区大衆路360号
アクセス:台鉄・台南駅からタクシーで約30分
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ノスタルジックな街並み、日本人が抱く懐かしさと重なるようなローカルな空気感、そして受け継がれてきた美食…。台南は古都という表現が本当にしっくりくるような街です。高雄からは台鉄の自強号(特急)で約30分ほどの場所なので、台湾南部の2都市を周遊するというプランもおすすめ。ぜひ台南にしかない街の雰囲気に触れに来てみてくださいね。
ちなみに台鉄の台南駅と高速鉄道(新幹線)の台南駅は、別の駅なのでご注意を。両駅は車で25分ほど離れています。
(文:木内つばめ)
2024年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/17更新)
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