台北から列車で2〜3時間程で行くことのできる花蓮。東部海岸付近に位置し、大きな街でありながら太魯閣(タロコ)をはじめとした自然がいっぱい。急峻な断崖や渓谷からの絶景、このエリアならではのグルメを楽しめる夜市など、台湾の魅力を深掘りできるような場所です。
元旅行会社スタッフで台湾に何度も訪れたことのあるトラベルjpナビゲーター 木内つばめが、花蓮のおすすめ観光スポットをご紹介します。
台湾東部の蘇澳(すおう)から花蓮港までの約120kmの海岸は、大理石を主とする急峻な大断崖が連続しています。日本統治時代は幅40m程度の蘇澳花蓮港道路が大断崖を縫うように走り、自動車やバスが通っていました。その当時の面影を辿れるのが「蘇澳花蓮港道路跡」。今は廃道となり、雑草が繁茂していますが、舗装されていて歩くことができます。
<基本情報>
アクセス:蘇花公路の北側から入る場合は、鉄道で和仁駅へ。南側から入る場合は崇徳駅へ
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花蓮周辺は、日本では見られないスリル満点の自然風景の宝庫。その中でも海岸から一気に山になる「清水断崖」は絶景スポットです。
かつては東海岸側へのアクセスは海路のみでした。しかし日本統治時代に岩肌をくりぬいて蘇花公路を造り、その結果生まれたものがこの場所。美しい海と切り立った岩山のコントラストが際立つ珍しいスポットです。
<基本情報>
アクセス:清水断崖へはツアーや車のチャーターのみでのアクセス
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「太魯閣(タロコ)国立公園」は、阿里山や日月潭と並ぶ、台湾で人気の景観スポット。大理石の峡谷、地層断層がむき出しになっている岩肌、数々の奇岩など、自然が造り出した偶然の産物を見ることができます。峡谷を走るエメラルドグリーンの川が、暑い台湾旅行に心地よさを添えてくれます。
<基本情報>
住所:花蓮県秀林郷富世村291号
アクセス:花蓮駅または新城駅から、シャトルバス太魯閣線310番に乗り換え、バス停「太魯閣ビジターセンター」で下車
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太魯閣国立公園内の「九曲洞遊歩道」は、全長約2kmのトンネル。大理石の岩をくり抜くようにして曲がりくねった道を造ったので、この名前が付けられました。
なんとこちらのトンネルは、ノミと鎚を使い手作業で掘ったという大作!岩壁を見ると一目瞭然で作業の大変さが伝わってきます。
※2024年7月現在、閉鎖中です。
<基本情報>
住所:花蓮県秀林郷富世村291号 (太魯閣国立公園内)
アクセス:花蓮駅または新城駅から、シャトルバス太魯閣線310番に乗り換え、バス停「九曲洞」で下車
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太魯閣国立公園を奥へ奥へ進んで行くと、緑の山に一際映える赤い橋「慈母橋」に遭遇します。橋の袂の狛犬や歩道と橋の欄干など、白い部分はすべて大理石でできている大変豪華な橋です。
慈母橋の名前の由来は、さまざまな説がありますが、すべてに共通するのが母への思いと母の子への愛とのこと。
<基本情報>
住所:花蓮県秀林郷富世村291号 (太魯閣国立公園内)
アクセス:花蓮駅または新城駅から、好行バス(太魯閣線310番)に乗り、バス停「慈母橋」で下車
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約400の店が並ぶ花蓮最大の「東大門夜市」。夜市内は、大陸各省一條街、原住民一條街、福町夜市、そしてかつての自強夜市にあったお店が集結した通りの4エリアに区分されています。
台湾各地に夜市はありますが、ここならではのものが花蓮原住民の料理をいただけるお店。アミ族などの原住民が多く住む地域ということもあり、初めての味、初めての食感と出会えますよ!
<基本情報>
住所:花蓮県花蓮市中山路50号
アクセス:花蓮駅からバス1123・1126・1129・1132・1133・1136・1141等でバス停「花蓮総站」で下車。バス乗車時間は約15分
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「松園別館」は日本統治時代に建てられ、大戦中は日本軍の軍事施設であった場所。建物が状態良く保存されており、当時使用されていた防空壕や展示物と共に歴史を振り返ることができます。
花蓮の海を臨める丘の上という絶好の環境に建てられ、たいへん見晴らしのいい場所。施設内にはカフェやギフトショップもあります。
<基本情報>
住所:花蓮市松園街65号
アクセス:花蓮中心部から車で約10分
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花蓮には断崖絶壁の海だけではなく、ちゃんとビーチもあります。代表的な場所が「七星潭」。ここは砂だけではなくニワトリの卵くらいの沢山の丸い石がたくさん転がっているのが特徴です。
石の色も黒、灰色、白などさまざま。青い海をバックに石を積み重ねたり、ハート型に並べたりして、写真撮影にも興じられる場所。石を持ち帰ることは禁止されていますので、ここでたっぷり楽しんで行ってくださいね!
写真提供:Pixabay
<基本情報>
住所:新城郷七星街32号
アクセス:花蓮駅から好行バス(太魯閣線310番)に乗車し、バス停「七星潭」にて下車
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古い建物をリノベーションした施設を台湾では多く見かけますが、「花蓮文化創意産業園区」もその1つ。お酒を製造していた工場や倉庫を改装し、ショップやレストランとして蘇らせた場所です。当時の面影をバランスよく残してスタイリッシュに仕上げる台湾の腕前は、やはりお見事!新旧交わる空間で、台湾の優しい雑貨やカフェメニューとともに過ごすのも、今や台湾旅行の新定番ですね。
<基本情報>
住所:花蓮市中華路144号
アクセス:花蓮駅からタクシーで約8分
良好な水源と牧草に恵まれた「瑞穂牧場」。この名前を聞いてピンと来る方もいらっしゃると思いますが、台湾のコンビニなどで見る“瑞穂鮮乳”という牛乳。そのメーカーの観光牧場がこちらです。
動物たちの餌やりや、名物のミルク饅頭やヌガーを味わえたりと、台湾の酪農に触れられる貴重な場所。忙しい観光が続いたときには、こういう長閑な場所でのひとときがちょうどよく感じられますね。
<基本情報>
住所:瑞穂郷鶴岡村17隣興鶴路2段168号
アクセス:バス1137・1142系統でバス停「馬立雲」で下車し、徒歩約20分
標高964mの「六十石山」は、お茶と金針花(和名・ワスレグサ)の産地として有名な場所。8月〜9月が金針花の最盛期。連なる山々に一斉に花が咲き、黄金に輝く花畑を見ることができます。早朝であれば、朝日に照らされたもう1段階美しい光景を堪能することも。夏に花蓮を旅行するなら、ぜひ訪れたいスポットですね。
<基本情報>
住所:花蓮県富里郷竹田村雲ビン48号
アクセス:東竹駅から車で約20分
自然が織りなす景観美に触れながら、台湾の文化やグルメを堪能できる花蓮。台北にプラスして少し毛色の違う場所にも行きたいなら、花蓮は最適な場所。鉄道移動にチャレンジするにもちょうどよい距離で、到着後は主要スポットを繋ぐシャトル“好行バス”のおかげで観光しやすいです。見どころがたくさんあるので、できれば花蓮で宿泊しながら観光してみてくださいね!
2024年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
(文:木内つばめ)
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