戦国武将・武田信玄ゆかりの地で、NHK朝ドラ『花子とアン』の舞台にもなった人気観光地、山梨県・甲府。都心からもアクセスしやすいうえ、武田神社や夫婦木神社といったパワースポット、景勝地・昇仙峡、そしてワイナリーなど、旅を豊かにしてくれる名所がたくさんあります。
トラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報を基に、元旅行会社スタッフのトラベルjp ナビゲーター 木内つばめが甲府のおすすめ観光スポットをご紹介します。
甲府といえば、真っ先に思い出すのが武田信玄ですね。甲府とは“甲斐国の国府”という意味。甲斐武田氏は、いにしえの都市であった甲府を守護として治めてきました。父を継いで守護となった武田信玄は、ここから戦国大名として飛躍。甲府を拠点にして最強の騎馬軍団を采配しながら領土を着実に広げていったのです。
甲府駅南口広場に立つ、陣中で腰を下ろす「武田信玄公像」。像本体は3m、台座を含めると6mに及ぶ巨大さ!今もこの地では武田信玄が偉大な存在であることを示しています。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市丸の内1
電話番号:055-237-5702(甲府市役所観光課)
アクセス:JR甲府駅南口から徒歩1分
公式サイト(外部リンク)
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信玄の父・信虎が本拠として築いたのが「躑躅ヶ崎館」。武田氏館とも呼ばれますが、ツツジの美しさからこの名があります。
躑躅ヶ崎館は神社が中央に鎮座する中曲輪、信玄の長男・義信と今川義元の娘との結婚に合わせて居館を置くために増築された西曲輪、さらに豊臣政権下になって守りを強化するためにできた石垣など、時代と共に変化してきた跡を垣間見ることができます。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市古府中町2611
アクセス:JR甲府駅(北口)からバスに乗車し約8分、「武田神社」下車。車の場合、中央自動車道・甲府昭和ICより約30分
公式サイト(外部リンク)
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躑躅ヶ崎館内にある「武田神社」は、武田信玄を御祭神として祀る神社。勇ましい姿と戦乱の世を駆け巡った武将としてのイメージが強い武田信玄ですが、治水工事や商業、農業などにも尽力し、領民からも親しまれた名君でもありました。
境内には信玄の娘が誕生した際に産湯として使用したとされる古井戸、風林火山の孫子の旗や武田家に伝わる鎧や太刀・扇などが展示された宝物殿などがあります。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市古府中町2611
電話番号:055-252-2609
アクセス:JR甲府駅(北口)からバスに乗車し約8分、「武田神社」下車。車の場合、中央自動車道・甲府昭和ICより約30分
公式サイト(外部リンク)
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JR甲府駅のホームからも見える「甲府城(舞鶴城公園)」。武田氏ゆかりの城かと思いきや、なんと武田氏滅亡後に築城されたもの。豊臣政権では徳川家康を牽制するための要所として、江戸時代では親藩(甲府藩)の城として機能していました。
甲府城には現存の建築物はありませんが、再建の建物はいくつかあります。なかでも存在感が強いのが、本丸北の稲荷曲輪にある“稲荷櫓”。2層2階、本瓦葺きの入母屋造りは、江戸初期の形式を忠実に復元したもの。櫓内も公開されており、史料や甲府城の縄張を復元した模型が見られます。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市丸の内1-5-4
電話番号:055-227-6179(舞鶴城公園管理事務所)
アクセス:JR甲府駅(南口)から徒歩3分
公式サイト(外部リンク)
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「御嶽昇仙峡」は、四季折々の美しい姿を見せてくれる名勝。その昔、頂上で覚円という僧が修行したことに由来する“覚円峰”という岩峰や、水しぶきから虹が見えることもある“仙娥滝(せんがたき)”など、自然美を堪能できるスポットがあります。
紅葉の時期には、ぜひ“もみじ回廊”にも足を運んでください。仙娥滝から下った場所にあり、そのもみじのトンネルを潜って行くと、東屋の休憩所があります。そこからの眺めが最高です!
<基本情報>
アクセス:JR甲府駅(南口)の4番乗り場からバスに乗車、「昇仙峡口」まで約30分、「天神森」まで約30分、「グリーンライン」まで約40分、「滝上」まで約60分
公式サイト(外部リンク)
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昇仙峡の一角から西側の山に登る「昇仙峡ロープウェイ」。標高差300mを一気に登り、到着するのは標高1000mほどの山の頂。南アルプスの山々や富士山など、雄大な眺望が爽快です。
夫婦和合や縁結びの御利益で親しまれている和合権現も祀られているので、絶景を楽しみつつ、パワーも授かりましょう!
<基本情報>
住所:山梨県甲府市猪狩町
電話番号:055-287-2111
アクセス:バス停「昇仙峡滝上」で下車し、徒歩3分。車の場合、甲府昭和ICから約40分
公式サイト(外部リンク)
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甲府の東郊外にある巨刹「甲斐善光寺」。開基は永禄元(1558)年、川中島の合戦で信濃善光寺が焼失することを恐れ、本尊などを奉遷するために建立したもの。ところが実際には、こちらの善光寺が天災に人災にと焼失を繰り返してきました。
現在の金堂は1776年から1796年にかけて再建されたもの。総奥行き49m、総高27mで東日本最大級の木造建築。朱塗り・銅板葺きの鮮やかさ、貴重な仏像群、日本一の規模を持つ鳴き龍と、見どころも豊富です。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市善光寺3-36-1
電話番号:055-233-7570
アクセス:JR身延線・善光寺駅より徒歩7分。車の場合、甲府昭和ICより約20分
公式サイト(外部リンク)
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西洋画、日本近現代美術、山梨ゆかりの画家の作品が展示されている「山梨県立美術館」。西洋画の中心は19世紀フランス・バビルソン派の巨匠・ジャン=フランソア・ミレーの作品が多いため、別名“ミレーの美術館”と呼ばれています。
ミレー、コロー、ルソーらの作品は自然とともに生きる農民たちが主人公。西洋の農村風景が穏やかに、時には躍動感を持って描かれており、絵画を通し改めて自然の美しさに気付かされます。まさに山々に囲まれた甲府の旅にふさわしい芸術作品。いつの時代も違う場所でも、自然を愛する心は共通していると感じられるでしょう。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市貢川1-4-27
電話番号:055-228-3322
アクセス:JR甲府駅からバスで約15分、「山梨県立美術館」下車
公式サイト(外部リンク)
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「金櫻(かなざくら)神社」は、山梨と長野にまたがる霊峰・金峰山をご神体とする神社。神社の名前の由来は、境内にある御神木“金櫻(鬱金桜)”で、4月下旬から5月上旬にかけて淡い黄金味を帯びた花を咲かせます。満開の季節にこの櫻を拝み、水晶のお守りを受けると金運に恵まれるとのこと。金運効果は一生続くとのことなので、ぜひ訪れたいものですね。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市御岳町2347
電話番号:055-287-2011
アクセス:中央自動車道・韮崎ICから約30分
公式サイト(外部リンク)
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金櫻神社から100m程下った所に鎮座する「夫婦木(めおとぎ)神社」。縁結び・子宝のご利益に大変篤く、子宝を願うご夫婦が参詣される子宝スポットとして広く知られています。
ご神体は、“夫婦木(みょうとぎ=the married couple tree)”と呼ばれるご霊木。甲府の山奥で生育した樹齢千年を超えるトチの大木なのですが、その姿は女性のシンボル…でありながら、空洞となっている内部の上からは、長さ約5mの男性のシンボルが垂れ下がっています。インパクトがある分、ご利益がありそうにも感じられます。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市御岳町
電話番号:055-287-2020
アクセス:JR甲府駅から車で約60分
公式サイト(外部リンク)
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夫婦木神社が“男宮”に対して、“女宮”に相当するのが「夫婦木神社姫の宮」。自然豊かな山を背景に、白い鳥居が生える神社です。
奥殿にお祀りされているご神体は、樹齢800年以上のヒノキの大木となり、“女性のシンボル”を表しています。ただし、夫婦木神社と違って“男性のシンボル”がお祀りされていません。子授けのほか、商売繁盛、交通安全など幅広い分野でご利益がある神社です。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市猪狩町
電話番号:055-287-2222
アクセス:夫婦木神社から車で約4分
公式サイト(外部リンク)
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江戸、明治、大正、昭和の甲府を感じられる「甲州夢小路」。甲州ワインや地元の食材を使用した食事処、天然石のお店など山梨を代表するものが詰まった商業施設です。風情ある小さな町のような場所で、休憩やショッピングができるのは嬉しいですね。駅から近いので、電車までの待ち時間などふらっと訪れることができます。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市丸の内1丁目1-25
電話番号:055-298-6300(玉屋)
アクセス:JR甲府駅(北口)から徒歩3分
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暑くて乾燥した気候の甲府は、良質なワインが良く育つと言います。「サントリー登美の丘ワイナリー」では、ワインにまつわるさまざまな見学ツアーやイベントに参加できる場所。ワインのテイスティングができたり、国産ワインの知識も身に付けられる内容もあり、暮らしの中でのワインの楽しみ方を知るきっかけにもなるでしょう。
<基本情報>
住所:山梨県甲斐市大垈2786
電話番号:0551-28-7311(電話受付時間 9:30〜16:30)
アクセス:JR甲府駅(南口)より無料シャトルバスで約30分
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こちらは駅からすぐという立地が魅力のワイナリー「サドヤ」。江戸時代から続く油屋“佐渡屋”が創業した醸造場で、本格的な辛口ワインをいただくことができます。
工場見学はもちろん、ワインとのマリアージュを楽しめるレストランや、お土産・自宅用にワインを購入できるショップも併設。レンタカー要らずの駅近だからこそワインを飲め、重たいワインを旅の終盤でも購入できる!という好条件は、旅人には見逃せませんね。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市北口3-3-24
電話番号:055-251-3671
アクセス:JR甲府駅(北口)から徒歩5分
公式サイト(外部リンク)
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甲府市は四方を山に囲まれた地形のため、山の麓などにアクセスすると、甲府盆地を一望できる場所がたくさん。夜ともなれば、甲府盆地のきらびやかな夜景を楽しむこともできます。
甲府市街中心部から千代田湖方面へ車で上ること約15分。辺りは山間部となり武田の社と呼ばれるエリアに入ります。この中に「みはらし広場」と呼ばれる展望台が。そこから見る甲府の夜景は地上に散りばめられた星空のようです。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市山宮町
アクセス:甲府市街中心部から千代田湖方面へ車で約15分
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甲府駅の北側に建つ「藤村記念館」。明治8(1875)年に建てられた小学校舎で、当時の山梨県令・藤村紫朗が推進した町の洋化政策を伝える貴重な遺産です。
建物は木造2階建ての宝形造りで中央部に塔屋を乗せた桟瓦葺き。漆喰の壁や軒天井の菱組の透かし打天井は白ですが、円柱、窓の戸、アーチ型の枠などは黒に塗られており、このコントラストがクラシカルな印象を与えます。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市北口2-2-1
電話番号:055-252-2762
アクセス:JR甲府駅(北口)から徒歩1分
公式サイト(外部リンク)
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真言宗の開祖として知られる空海こと弘法大師は、実は温泉とは切っても切れない関係で、各地で数々の温泉を拓いてきたと言います。甲府市の湯村温泉もその一湯で、なかでも一番の老舗「湯村温泉 弘法湯(別称:杖温泉)」は名前が示す通り、特に弘法大師と縁の深い宿。
そしてここを語る上で絶対に外せないのが、男湯の脱衣所に鎮座する弘法大師像。ある日、像を玄関脇に移動させたところ、さまざまな事件が立て続けに発生。そこで脱衣所へ戻すとピタリと止まったとのこと。この場所は源泉に近く、温泉を見守っていたかったのかもしれませんね。
<基本情報>
住所:山梨県甲府市湯村 3-16-16
電話番号:055-252-5105
アクセス:JR甲府駅からバスで約15分。車の場合、甲府昭和ICから約20分
公式サイト(外部リンク)
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甲府は首都圏から車でも電車でも、とてもアクセスのよいところ。ご紹介しましたように見どころたくさんあるので、行きたい場所を絞って上手にまわるのがコツ。今回は歴史・自然・温泉・土産・食を盛り込んだ、車で巡る1泊2日のモデルコースをご案内します。
【甲府・モデルコース一例】
<1日目>
まずは、武田信玄公を祭神として祀っている武田神社へ。旅の幸先を祈願したところで、御嶽昇仙峡へ向かいましょう。自然を謳歌しながら、さらに絶景を求めて、昇仙峡ロープウェイに乗車。山の上で晴れやかな心になったところで下山し、ほうとうの昼食。宿泊先の温泉旅館に早めにチェックインし、一旦休憩。陽がすっかり落ちた頃を見計らって、みはらし広場へ行き、甲府の煌めくような夜景を堪能。
<2日目>
翌日は甲斐善光寺からスタート。宝物殿などもしっかり見学していたら、あっという間にお昼時。山梨県立美術館へ向かい、ミレーの絵のようなコンセプトのレストランで先にランチをいただくことにする。その後は、たっぷり芸術鑑賞。甲府駅前に移動し、武田信玄公像と記念撮影。甲州夢小路のカフェでお茶休憩し、帰宅後に飲みたいワインも買ったら、帰路へ。
車を利用すると行動範囲が広げられますが、道中でワインを味わう旅も譲れませんね。甲府駅周辺、バスで気軽に行ける場所にも観光スポットが揃っているので、公共交通機関のみで移動する旅も実現できますよ!
くわしいモデルコースは、下のリンク先からぜひチェックしてくださいね!
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思い立ったら都心からもふらっと行ける山梨県の甲府。家族、カップル、女子旅で訪れることはもちろん、週末の一人旅にもちょうどよい旅先です。ワインを飲み比べする旅、パワースポットを巡礼する旅など、テーマを決めると訪れる観光スポットが自然と見えてくるでしょう。ぜひこちらの記事を参考に、その時の気分に合わせた甲府の旅をお楽しみください。
(文:木内つばめ)
2024年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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