茨城県の行政、経済、文化の中心となる都市、水戸市。徳川家ゆかりの地として知られ歴史的なイメージが強いですが、実は様々なバリエーションに富んだ見どころが数多くあるんです。
トラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報を基に、見応えがあって本当に満足できる、水戸のおすすめ観光スポットを厳選してご紹介します。知る人ぞ知る穴場観光スポットもあるので、ぜひお読みくださいね!
日本三名園のひとつ「偕楽園」は、江戸幕府最後の将軍である徳川慶喜の実父、徳川斉昭によって造営された日本庭園。数千本におよぶ“孟宗竹林”をはじめとする、貴重で美しい見どころが数多くあり、茨城県を代表する名所となっています。その中でも代表格と言えるのが、徳川斉昭公の別邸として建てられた“好文亭”。内部の見学も可能で、徳川斉昭公自らが知恵を絞ったとされる創意工夫の数々を堪能できます。また、最上階からの眺めはまさに絶景。「偕楽園」の風光明媚な景観はもちろん、園外の千波湖や、晴れた日には遠く筑波山までも一望できます。
「偕楽園」では有名な梅まつりをはじめ、桜まつりやもみじ谷のライトアップなど、年間を通してイベントも開催。水戸に行ったら絶対に訪れておくべきスポットです。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市常磐町1丁目
電話番号:029-244-5454(水戸土木事務所偕楽園公園課)
アクセス:
JR水戸駅からバスで約20分
常磐自動車道水戸ICより約20分
北関東自動車道水戸南ICより約20分
公式サイト(外部リンク)
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「千波湖(せんばこ)」は、“偕楽園”の下に広がる淡水湖。周囲に咲く季節の花々と、水辺でくつろぐコクチョウ、ハクチョウなどの自然豊かな風景は、水戸のシンボルともいえる景色です。周囲約3km、ひょうたんの形をしており、遊歩道ではウォーキングやジョギングが楽しめます。ボートの貸し出しもあり、市民や観光客の憩いの場となっています。
“偕楽園”と「千波湖」の間には、JR常磐線の臨時駅“偕楽園駅”があり、毎年、梅まつりの期間中のみ駅が使用されます。臨時駅ではありますが、大正14年から駅として設置されていたという歴史のある駅。下りのみ利用できるので、帰りは水戸駅まで戻らなくてはいけませんが、この時期しか利用できないめずらしい臨時駅を利用してみるのも楽しいですね。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市千波町3081
電話番号:029-232-9214(水戸市公園緑地課千波湖管理室)
アクセス:
JR水戸駅から徒歩15分
常磐自動車道水戸ICより約30分
北関東自動車道水戸南ICより約20分
公式サイト(外部リンク)
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「弘道館」は、水戸藩藩主・徳川斉昭によって1841年に建てられた日本最大の藩校。数回の戦火を逃れた正門、文武の試験や様々な儀式がおこなわれた正庁、徳川慶喜が4か月間謹慎生活をした至善堂(じぜんどう)は、国の重要文化財に指定されています。水戸藩の藩内抗争最後の激戦といわれる“弘道館の戦い”の弾痕が残る、正門柱にも注目です。
当時の入学年齢は15歳。生涯教育を原則とし、卒業はありませんでした。藩士とその子弟が、医学・薬学・天文学・蘭学にまでおよぶ幅広い学問と武芸の両方を学んだ、いわば当時の総合大学と言える場所です。厳かな雰囲気は藩校当時の息づかいが感じられるうえ、展示資料も多く、歴史ファンならずとも満足できるスポットになっています。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市三の丸1-6-29
電話番号:029-231-4725(水戸土木事務所 弘道館事務所)
アクセス:
JR水戸駅から徒歩8分
常磐自動車道水戸ICより約30分
公式サイト(外部リンク)
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1974年開館の「茨城県立歴史館」は、時代や民族、考古などテーマ分けされた展示で、茨城県の歴史を学ぶことができる博物館です。一橋徳川家にまつわる資料を展示した“一橋徳川家記念室”では、総数約6,000件もの貴重な美術品や文書を見ることができます。偕楽園公園に隣接しており、広大な敷地内には指定文化財の“旧水海道小学校本館”や江戸時代の民家も移築。
そして「茨城県立歴史館」といえば忘れてはいけないのが見事なイチョウ並木!敷地内100mに渡って植えられた62本のイチョウが11月になると一斉に色づき、秋らしい景色を形作ります。夕暮れどきにはライトアップやプロジェクションマッピングも楽しめるので、ぜひ足を延ばしてみてください。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市緑町2-1-15
電話番号:029-225-4425
アクセス:水戸駅北口からタクシー・バスで約10分
公式サイト(外部リンク)
「常磐神社」は、水戸黄門こと徳川光圀と、その子孫である徳川斉昭が、除災招福・厄除開運・学業成就の神として祀られている神社。「常磐神社」の境内には、本殿以外に、安産・子授け・子育て・家庭円満の御神徳がある「三木神社」や、合格祈願・学業成就・事業繁栄の御神徳がある「東湖神社」も。
境内にある“義烈館”には、徳川光圀・斉昭の遺品、遺墨をはじめ水戸学関係の資料が数多く展示されており、小規模ながらも迫力のある博物館になっています。現在は10名以上のグループのみ見学可能。事前予約も必須ですが、水戸を訪れたら見ておきたい展示が勢ぞろいしているので、ぜひ足を運んでみてください。公式サイトには、1枚で同行者5名までが割引価格で入場できるクーポンもあります。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市常磐町1-3-1
電話番号:029-221-0748
アクセス:
JR水戸駅からバスで約20分
常磐自動車道水戸ICより約20分
公式サイト(外部リンク)
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天守もなければ石垣もない、茨城県水戸城跡をぶらり散策by 塚本 隆司
日本百名城のひとつである「水戸城址」。北を那珂川、南を千波湖に挟まれた日本最大級の土造りの城で、大規模な城郭には石垣が一切使用されておらず、土塁によって建てられたというめずらしい特徴を持っています。
今も残る空堀や土塁は迫力があり、風格が感じられます。堀切を電車が通っていたり、二の丸址や本丸址が学校の一部になっていたりと、現代の街並みに溶け込んでいるので、水戸の中心地を散策しながら楽しめます。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市三の丸周辺
電話番号:029-231-4725(水戸土木事務所 弘道館事務所)
アクセス:
JR水戸駅から徒歩8分
常磐自動車道水戸ICより約30分
北関東自動車道水戸南ICより約15分
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テルマエ・ロマエのロケ地!水戸「七ツ洞公園」あの井戸や個人風呂はココ!by スノードロップ
「七ツ洞公園」は、イギリス法人の設計、イギリスの建材を使用し、自然風景のように作庭された日本でも珍しい本格的な英国風景式庭園。広大な敷地の中に、レンガの壁に囲われた可愛らしいイングリッシュガーデン“秘密の花苑”や、5つの池、ダム、緑豊かな森などがあり、四季折々の美しい花も咲き誇る美しい公園です。
映画『テルマエ・ロマエ』のロケ地としても話題になった人気のスポットです。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市下国井町2457
電話番号:029-232-9214(水戸市公園緑地課)
アクセス:常磐自動車道「水戸北IC」「那珂IC」から約10分
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コンサートホールとギャラリー、劇場を備える複合文化施設「水戸芸術館」。こちらを訪れるとまず目を引くのは、三重らせんを描くユニークな形のタワーです。1990年に水戸市政100周年を記念し、地上から100mの高さで造られました。タワー最上階の展望室には、ガラス張りエレベーターに乗り、その近未来的な構造を内部から観察しながら登ることができます。地上86mから、水戸市内をぐるりと見渡してみるのもいいですね。
エントランスホールには国産最大級のパイプオルガンが設置され、1ヶ月に2〜3回ほど無料コンサートでその音色を聴くこともできます。併設のカフェ“サザコーヒー”は、茨城県内を中心に複数店舗を展開する地元の人気店。ひと休みにぴったりです。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8
電話番号:029-227-8111(代)
アクセス:
水戸ICより車で約20分
水戸駅からバスで約10分
公式サイト(外部リンク)
「水戸市森林公園」で実物大恐竜と遊ぶ!!茨城のジュラシックパークへby 鮎川 キオラ
広大で豊かな里山の自然に恵まれた、アスレチックやふれあい牧場などがある「水戸市森林公園」。この公園の最大の魅力は、14体もの実物大の恐竜と遊べるところなんです。
恐竜の体にジャングルジムのように登ったり、すべり台として遊んだりと、子供たちは大興奮間違いなし。手づくりチーズや美味しいアイスクリームが売っているお店もあり、一日中めいっぱい遊べて楽しめるファミリーにおすすめのスポットです。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市木葉下町588-1
電話番号:029-252-7500
アクセス:常磐自動車道水戸ICより約10分
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“偕楽園”内“好文亭”や“孟宗竹林”の沢渡川を挟んで対岸に位置する「茨城縣護國神社」。幕末から第二次世界大戦までの茨城県出身戦没者の霊を祀る神社です。1878年に“常磐神社”境内に創建、1941年に現在の桜山へ場所が移されたという歴史があり、以前は“桜山神社”とも呼ばれていたこともありました。
春は桜の名所として多くの人を迎え、秋は近接する“もみじ谷”が紅葉の名所としても知られています。毎年7月には慰霊安鎮を願ってたくさんの提灯が灯される“みたま祭り”が開催されるほか、桜のほかにも梅や紫陽花など、春夏秋冬の花が咲き誇る境内では数々の祭りや催しが開催されています。“偕楽園”を訪れたときにはこちらにも立ち寄り、平和に思いを馳せてみてください。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市見川1-2-1
電話番号:029-241-4781
アクセス:
JR水戸駅(北口)からタクシーで10分
偕楽園から徒歩5分
水戸ICより車で約20分
公式サイト(外部リンク)
広大な“偕楽園公園”の敷地内、“茨城縣護國神社”を過ぎたところには、水戸徳川家の史料が揃う「徳川ミュージアム」があります。「徳川ミュージアム」が建つ丘には、もともと水戸光圀公の茶亭、高枕亭(こうちんてい)が建っていました。門に入ると目の前にその碑が。その後ろに広がる緑の芝生と真っ白な博物館の建物の美しいコントラストも必見です。
常設展では、当時の文化を垣間見ることができます。例えば、水戸藩主の徳川斉昭公が茨城で酪農を始めたことに由来して当時の牛乳瓶が展示されていたり、水戸藩の蘭学者の柴田方庵が長崎のオランダ人から製法を学び持ち帰ったビスケットなどの保存食が紹介されていたりと、一風変わった展示品も。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市見川1-1215-1
電話番号:04-7092-0086
アクセス:
水戸駅(北口)からタクシーで約10分
水戸ICから車で約20分
公式サイト(外部リンク)
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茨城・水戸で絶対行きたい納豆博物館&工場見学by 塚本 隆司
水戸といえば、思い浮かぶグルメ“納豆”。“おかめ納豆”でおなじみのタカノフーズ株式会社水戸工場には、「タカノフーズ納豆博物館」があります。予約をすれば工場見学&食べ比べの試食もできる。しかも無料!子どもから大人まで、ご飯のおともでお馴染みの納豆がどのように作られているのか学びを深めることができます。
館内では、納豆の歴史や古来の製法などを紹介。なかでも、からくり人形を使い、江戸時代の納豆がある暮らしを見せてくれるコーナーは必見です。納豆について理解が深まると、お土産に買って帰りたくなるもの。地域限定商品や変わりダネの納豆、納豆のタレ、納豆混ぜ専用箸などの商品が並ぶ直営店も、ぜひのぞいてみてください。
<基本情報>
住所:茨城県小美玉市野田1542
電話番号:0120-58-7010
営業時間:9:00〜16:00
アクセス:
茨城空港北から車で約10分
岩間ICから約30分
公式サイト(外部リンク)
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水戸市の三湯(みゆ)という地名は、3ヵ所から冷泉が湧いていたことに由来しています。3つの湯の一つを受け継ぐのが「内原鉱泉 湯泉荘(ゆせんそう)」。立派な庭を持つ純和風旅館ですが、入浴や宿泊にかかる費用はリーズナブルというのが嬉しいポイント。
大浴場はシンプルながら湯船に龍紋石(ドラゴンアゲート)が使われ、超音波風呂としての側面も持ち合わせています。注がれる鉱泉は、冷泉を沸かしているもの。江戸時代前期には既に知られていた内原鉱泉を堪能してみてください。家族みんなでゆったりと過ごせる老舗旅館では、日帰り温泉も営業中。ドライブの合間や急な雨に降られたときは、趣ある日本庭園を眺めながら、ひと休みを挟んでみるのはいかがでしょうか。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市三湯町1105
電話番号:029-259-2020
アクセス:
水戸ICから車で約10分
JR内原駅から徒歩13分
公式サイト(外部リンク)
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映画『図書館戦争』のロケ地!水戸市立西部図書館by スノードロップ
「水戸市立西部図書館」の特徴は、中世ヨーロッパ風の建築空間を思わせる円形ドーム型の美しい建物。中央吹き抜け部の壁面が2階書架となっており、1階フロアに立ち見回すと、約10万冊の本に包まれているような不思議な感覚に!設計者は、横浜赤レンガ倉庫2号館や黒部市国際文化センターなどを手がけ、建築業界の芥川賞といわれる“吉田五十八賞”を受賞した新居千秋氏です。
映画“図書館戦争”では、作品中に登場する“武蔵野第一図書館”として撮影にも使われました。図書室の周りにある近代的な雰囲気の廊下や階段、図書カウンターなど、作品を見たことがある人なら見覚えのある場所がたくさんあるはず。ぜひ建築美を堪能してみてください。
<基本情報>
住所:茨城県水戸市堀町2311番地の1
電話番号:029-255-5651
営業時間:9:30〜20:00
アクセス:JR赤塚駅北口から徒歩25分
公式サイト(外部リンク)
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天守もなければ石垣もない、茨城県水戸城跡をぶらり散策by 塚本 隆司
水戸を代表する人物といえば、“水戸黄門”こと徳川光圀公。水戸市内にはなんと8か所もの場所に像が設置され、その人気が伺えます。「徳川光圀公(水戸黄門)像」と言っても、「徳川光圀公像」と「水戸黄門像」の2種類があるので、訪れた先で見比べてみるのもおすすめですよ。「徳川光圀公像」は“千波湖”や“常磐神社 義烈館”など5か所で見ることができますが、「水戸黄門像」を見ることができるのは市内でも3か所しかありません。
物語でお馴染みの「水戸黄門像」を見れる場所のひとつは、水戸の玄関口である水戸駅北口!水戸黄門の横には、助さんと格さんの像も凛とした佇まいを見せています。水戸へ観光に訪れたら、ぜひ3人にあいさつしておきましょう。
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偕楽園「水戸の梅まつり」は絶景のライトアップまで見よう!by 藤田 聡
茨城県水戸市は、歴史の息遣いが感じられる美しい景勝が残る土地。駅周辺に観光地がまとまっているので、上手にプランを組めば、歴史とグルメ、文化を巡る旅が公共交通機関と徒歩で叶います。しかしながら、見どころ満載の水戸を巡る旅は、レンタカーがあると便利。今回は、1泊2日で茨城県・水戸を楽しむモデルコースをご紹介します。
【水戸・モデルコース一例】
<1日目>
水戸駅に到着したら、まずはレンタカーを借ります。水戸駅周辺にはレンタカー各社が揃っているので安心。水戸観光は、日本三名園のひとつに数えられる「偕楽園」からスタートしましょう。梅や紅葉の季節をはじめ、1年中風光明媚な景色が広がっている美しい庭園です。竹林や好文亭を見ながら「千波湖」へ。徳川斉昭公が設立した歴史ある学問所「弘道館」も併せて訪れみてください。江戸時代の学びの場の趣を感じることができますよ。時間があれば、徳川光圀公や斉昭公を祀る「常磐神社」を訪れてみるのもおすすめ。夕暮れ時は「水戸芸術館」のタワーに上り、展望室から茜色に染まる水戸の街並みを堪能。その後は車で30分ほどの「内原鉱泉 湯泉荘」に移動してチェックイン。温泉に浸かり、地元食材を使った夕食を堪能しながら、ゆったりとした夜を過ごしましょう。
<2日目>
朝、湯泉荘をチェックアウトしたら「茨城縣護國神社」を訪れます。まだ人が少ない静かな空間で参拝し、季節の花々を愛でながら平和を願うひと時を過ごしてみてください。次は水戸徳川家に関する展示や貴重な資料が揃う「徳川ミュージアム」へ。歴史ファンなら、「茨城県立歴史館」を訪れるのも忘れずに。続いて「水戸城址」へ。江戸時代の城郭の名残を感じさせる史跡で、往時の姿に想いを馳せながら散策が楽しめます。午後は「タカノフーズ納豆博物館」へ向かい、水戸名産の納豆について学び、お土産もゲット!水戸駅でレンタカーを返却し、帰路につきます。
日本三名園のひとつ「偕楽園」を中心とした歴史や自然が豊かな水戸。雨の日は博物館や温泉など、屋内で過ごせるスポットも充実しているのが嬉しいところです。モデルコースを参考に、水戸の魅力を堪能する充実のプランを組んでみてください!
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水戸といえば、近年は日帰り温泉や納豆の工場見学なども人気のスポット。また、年間を通して旬の花や草木にまつわるイベント、お祭りなどがおこなわれています。
きっと訪れるたびに水戸の新たな魅力に出会えることでしょう。
2024年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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