面積の多くを山岳地帯が占める風光明媚な長野県。著名な温泉地も多く、露天風呂の眺望にも恵まれています。長野県には、風情ある温泉街から山奥の秘湯まで様々なタイプが勢揃い！
今回は長野県の源泉掛け流しおすすめ温泉旅館を中部地方出身のトラベルjp 編集部 赤木がご紹介します。あまり知られていない穴場の温泉もありますよ。
開湯1350年を越える湯田中温泉。湯量豊富な温泉を誇り、源泉かけ流しの温泉宿も多数あります。
寛政年間創業の「湯田中温泉 よろづや」は、著名人にも愛されてきた老舗旅館。レトロモダンな雰囲気にあふれ、純木造伽藍建築の桃山風呂は登録有形文化財となっています。毎分253リットルの豊富な源泉は、お部屋付きの露天風呂にもかけ流し。
※源泉が高温のため、約25％の井戸水を加え適温化
長野電鉄湯田中駅から車で約5分の所に位置する「源泉かけ流しと眺望露天の湯宿 おもだか」。夜間瀬川を望みながら川上には志賀高原を。川下には北信五岳の雄大な山並みを眺められる展望風呂が自慢です。噴水のように湧き出す源泉かけ流しの温泉は24時間入浴OKなのも温泉好きにはたまりませんね。
スキー場や渋湯田中温泉街にも近く、大自然と温泉情緒を堪能できます。
渋温泉のメイン通りに位置し、風情ある温泉街の情緒を楽しむことができる「御宿 小澤屋」。創業大正の昔ながらの旅館で、客室の造りが少しずつ違うのもこのお宿の醍醐味。
豊富な湯量が自慢の渋温泉ですが、こちらの宿は硫黄泉と鉄泉の2種の源泉を引いているのが特徴。異なる2種の源泉をそれぞれ趣の異なるお風呂で堪能できます。19:00～翌6:00までは貸切で利用できるので、人目を気にせずゆっくり入浴できます。
こちらも渋温泉にある「渋温泉 大陽館 ヤマト屋」。温泉街から少し離れた横湯川の流れと渋温泉街を見渡せる場所に位置し、静かな川のせせらぎが心地よく響く中、天然温泉を楽しめる温泉宿です。
渋温泉の良質な源泉を3種類含んだお湯は、とてもなめらか。90度近い源泉を、冷たい地下水を使って適温にしています。大浴場は最上階に位置するので、美しい眺望と共に温泉を堪能できます。
渋温泉といえば石畳が雰囲気抜群の温泉地。その温泉街の中心に位置しながら静かな一角に佇む老舗旅館「御宿 ひしや寅蔵」をご存知でしょうか。
大正浪漫を感じさせる洒落た館内は時を止めたよう。源泉掛け流しのお風呂は三つあり、全てが別源泉。貸切で使うには広すぎる露天風呂も宿泊すれば無料です。
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善光寺詣りの精進落としの湯として親しまれてきた上山田温泉。全体で18本の源泉がありますが、「上山田温泉 一宿一飯の湯坊 旬樹庵 湯本 柏屋」はそのうちの9つの源泉をブレンドした温泉を堪能することができます。露天風呂は天然のままかけ流ししています。
食事は客室でのお弁当。素泊まりプランなら最終チェックインは23時まで受付可能と、気軽に宿泊できるお宿です。
信州戸倉上山田温泉の山の手通りに面した「戸倉上山田温泉旅館 やすらぎの宿 旬樹庵 若の湯」。昔ながらのお風呂で、24時間掛け流しの湯を堪能できます。3つの源泉をブレンドした単純硫黄泉（弱アルカリ性低張性高温泉）です。旬樹庵グループ旅館だけの姉妹館湯めぐりを楽しめるので、温泉の入り比べもいいですね。
客室には全室イスとテーブルを用意。畳の上にベッドを設置した和モダンタイプのお部屋はシニア世代にも好評です。
「戸倉上山田温泉 湯元 上山田ホテル」は赤ちゃん連れにもうれしいウエルカムベビーのお宿。貸し出し品などのサービスが充実しているのでお子様の温泉デビューにもおすすめです。
弱アルカリ性単純硫黄泉をかけ流ししていて、指の先から体の芯まで温まると評判です。温度や湿気、光の差し方によって湯の色が変わることが多いのでぜひ時間を変えて楽しんでみてくださいね。
※厳冬期のみ加温を行う場合あり
JR上諏訪駅から徒歩圏内とアクセスの良い上諏訪温泉。1日15,000キロリットルという全国でも有数の温泉湧出量を誇ります。
「上諏訪温泉 油屋旅館」は和の温泉旅館情緒を大切にしたぬくもりのお宿です。上諏訪温泉でも珍しい自家源泉を保有し、さらに七ツ釜温泉を引き合わせているのが特徴。内湯“八重垣の湯”には今もなお湧き続ける生源泉を100％かけ流し。加水無しの自然の温泉を堪能できます。
長野県上田市の別所温泉は日本三大御湯の一つに数えられる名湯。歴史的建造物や三カ所の温泉共同浴場があり、のんびり散策を楽しみたい温泉地です。
「別所温泉 旅館 花屋」は大正6年創業で、大正ロマンの世界へ誘うレトロな調度品に囲まれています。宮大工が手掛けた建築も見事。源泉かけ流し100％の温泉は、湧きたてだからほんのり硫黄の香が漂います。やわらかく身体の芯から温まる温泉に癒されましょう。
安曇野市の「中房温泉」は、一軒の宿としては29本という桁違いの源泉数を持つ凄い温泉旅館。まさに日本で最も温泉が充実した宿と言えるでしょう。
さまざまな浴場で異なる自家源泉が利用され、お湯の違いが楽しめる上に風情も秀逸。足湯や蒸し風呂、地熱浴場、暖房、調理まで！特に源泉かけ流しの浴槽付客室がオススメですよ。
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茅野市の「横谷温泉旅館」は、横谷峡にある老舗の温泉宿。横谷峡の自然美やマイナスイオンに包まれながら、開運にご利益がある黄金色の温泉を満喫できます。
炭1トンを床下に敷き詰めたロビーや備長炭シートを埋め込んだ畳や壁、安眠に効果がある竹炭入りの枕など、館内には宿自慢のこだわりが一杯！夕食後はロビーで毎夜、コンサートが開催されます。
信州高山温泉郷の一番奥、標高1,500mに位置する奥山田温泉の「SPA LODGE Red wood Inn」。
温泉それ自体もすごいのですが、樹齢1650年の巨大丸太を使った露天風呂浴槽や建物がすごい。アメリカ西海岸の珍しい巨木レッドウッドを使って建てられています。他では食べられないここならではの食事や個性的な部屋などステキ要素が満載！
“切明温泉”は紅葉名所の秋山郷にある秘湯。河原を掘ると温泉が湧き、自分で露天風呂が作れます。「秋山郷 雄川閣」は宿泊料金もお手頃で川を渡ったすぐの場所に名物の河原の露天風呂があります。
館内のお風呂も掛け流しですが、ここに泊まるならぜひ河原でマイ露天風呂を！スコップも宿で貸してもらえますよ。
美ケ原高原の東側の麓に位置する丸子温泉郷。鹿教湯、大塩、霊泉寺からなる歴史ある温泉地です。なかでも鹿教湯(かけゆ)温泉にある「鹿教湯温泉 ふぢや旅館」は全浴槽が源泉100％の完全かけ流し。加温・加水・循環・入浴剤・消毒一切無しの実に理想的な湯使いを実現しています。
贅沢にも、館内の洗面台からも源泉が！大浴場の湯口も析出物でゴテゴテに。飲泉もできますよ。
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茅野からバスで50分。湯みち街道を進めば、奥蓼科温泉郷の最奥にあるのが「渋御殿湯」です。白樺湖や蓼科高原に近く、八ヶ岳登山口でもあるこの宿は登山客にも好評。
昭和28年に発掘された渋長寿湯は泡立ちのする特殊噴泉。足元から湧出する珍しい温泉の心地よさは格別です。武田信玄の昔から多くの人を癒やしてきた名湯として知られる渋御殿湯もあり、温度の異なる冷温交代浴が名物です。
姫川温泉は長野県と新潟県の県境に位置する小さな温泉地。「姫川温泉 湯の宿 朝日荘」は姫川渓流の流れる山間にたたずむ老舗の温泉宿です。
湯量豊富で、新鮮な源泉大量掛け流しが楽しめます。自然の岩をそのまま大浴場にした混浴の大岩風呂や大糸線を眺めながら入浴できる露天風呂が自慢。お湯に拘るだけでなく、鉄分の高い方にもオススメです。
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松本ICから車で約50分の「乗鞍高原温泉 温泉の宿 やまみ」は、大きな窓から乗鞍岳を一望することができるお宿。源泉かけ流しの温泉と信州の旬の素材を使った素朴で心のこもった料理が自慢です。
乗鞍高原を代表する乳白色の温泉は、湧出後、湯船にて湯の花により白濁するのが特徴。殺菌効果が高い硫黄泉は皮膚病に効能があると言われ、糖尿病、高血圧、動脈硬化にも効能があります。
「野沢温泉 朝日屋旅館」は野沢温泉の中心に位置し、国内有数の野沢温泉スキー場が徒歩圏内です。野沢温泉といえば情緒ある温泉街での外湯巡りが有名ですが、外湯巡りの合間に楽しみたいのがお宿にある源泉かけ流しの絶景展望風呂。
6階建てのお宿から一望できる北信五岳や北アルプスの景色は外湯では味わえません。客室は和室、洋室、和洋室と好みに合わせて選択可能。
「湯守のいる自家源泉の宿 野沢温泉 奈良屋旅館」は麻釜通りに位置する全9室の小さなお宿。木のぬくもりあふれる木造建築は、大正浪漫を感じられます。素朴ながらも重厚な雰囲気を醸し出し、心温まる滞在を楽しめますよ。2020年のリノベーションでより快適に過ごせるようになりました。
自家源泉から湧き出る源泉掛流しの温泉と季節感を感じる郷土会席料理にたっぷり癒されてくださいね。
「岳ノ湯温泉 雲渓荘」は標高1000m、美ヶ原山麓の渓流沿いに佇む一軒宿。大自然の中にありますが、道が整備されているため車で簡単にアクセスできます。開湯は江戸時代という岳の湯温泉は、PH9以上の美肌の温泉。湯船からとうとうと温泉が溢れ出す、源泉かけ流しでお肌がツルツルになりますよ。
夕食は里山の創作会席、もしくは信州和牛のすき焼き会席プランのどちらかを選択できます。
「松川渓谷に佇む宿 信州山田温泉 山田館」は松川渓谷を間近に望む山あいの静かなお宿。創業二百年を超え、多くの文人墨客に親しまれてきました。善光寺平の奥座敷と詠われる山田温泉で、古き佳き温泉情緒を感じられます。
源泉かけ流しの大浴場には大きな窓があり、新緑や紅葉、雪景色と季節ごとの美しいお楽しみも。
※気温が引くなり源泉温度が低くなった場合は加温する場合あり
「志賀高原 ホテル一望閣」は信州中野ICより45分。熊の湯スキー場が目印です。1800m地点から引湯した源泉は、ほたる温泉地区でも珍しい乳白色に濁る硫黄泉。横手山から湧き出る清らかな天然湧水で温度調整をした、湯の花舞うにごり湯を堪能できます。
2023年7月にはキッチン付きのコンドミニアムルームがオープン。宿泊特典として濁り湯温泉貸切風呂を利用できます。
3日入れば3年は風邪をひかないと言われる白骨温泉。乳白色をしたお湯は絹のような優しい肌触りをしています。「白骨温泉 湯元齋藤旅館」は大浴場、露天、野天風呂、貸切風呂すべて自家源泉からの源泉直引き。かけ流しの温泉を楽しめます。
江戸時代から続くお宿は、介山荘、昭和館、牧水荘の3棟からなり、それぞれ趣が異なる造り。滞在スタイルに合わせて多彩なプランから選択できるのも魅力です。
※入浴の最適温にするために加温しています
湯田中駅から無料送迎でアクセスできる「上林温泉 上林ホテル仙壽閣」。志賀高原への入り口の美しい自然に囲まれた静かなエリアに位置します。
長野県内でも最大級。驚異的な湯量をかけ流すお宿にはあまりの湯量に、湯出口はありません。巨岩から源泉が流れ落ちる露天風呂、壁全面から源泉が滝のように降り注ぐ大浴場、かけ流された源泉が川のように流れる大浴場の洗い場など、湧きたて生まれたてのフレッシュな源泉を常にかけ流ししています。
松本市街地まで車で10分。レトロな建物が残る浅間温泉は、源泉の温度が約50℃のため、加水や加温をせずかけ流しのお宿が多いのが特徴です。
「浅間温泉 香蘭荘」は小さいながらも真心を込めたおもてなしを大切にしています。ペットと宿泊できるのも魅力の一つ。和室のお部屋で大切なワンちゃんと一緒に過ごすことができます。温泉は、単純アルカリ性100％を天然かけ流し。玄関先の足湯は、希少な傷の湯源泉です。
古くから霊泉禅寺の寺湯として知られる名湯、霊泉寺温泉。信州の山間に位置し、温泉街には共同浴場のほかにはお店は1軒もなく、ノスタルジックな雰囲気が漂っています。
「霊泉寺温泉 和泉屋旅館」は日本秘湯を守る会の宿として愛される全6室のみの小さなお宿。モダンな館内で源泉かけ流しの温泉に24時間入浴可能です。究極の家庭料理、長野の地酒、山々の雄大な景色が広がる客室にゆっくり癒されましょう。
「小瀬温泉ホテル」は軽井沢の奥座敷、小瀬温泉の国有林に位置する一軒宿。小瀬温泉は1時間で約半分のお湯が入れ替わるほどの豊富な湯量が涌き出てているのが特徴で、浴槽には常に新鮮なお湯が満たされています。
52度と45度の温度が違う2本の源泉を所有していて、循環ろ過、加熱は一切行わず源泉かけ流し。貸切り露天風呂では軽井沢の四季折々の自然を感じることも。旧軽井沢銀座まで車で10分とアクセスも便利です。
「天狗温泉 浅間山荘」は小諸市の浅間山麓に佇む秘湯のお宿。その昔、天狗が入ったことで赤褐色のお湯になったという伝説が名前の由来となっています。
鉄鉱成分豊富な源泉は、最初は透明ですが、空気に触れることで赤褐色のお湯に変化。鉄鉱質の含有量が多いので、体の芯から温まります。秘湯感あふれる“岳”とオープンテラス併設の“空”、2つの景色が楽しめます。
日本を代表する山岳リゾートの上高地にも源泉かけ流しのお宿があります。「上高地温泉ホテル」は上高地で唯一、3つの自家源泉をかけ流し。文政年間に発見された自慢の温泉は今も昔も多くの人に愛されています。内湯、露天と樽風呂は泉質が異なるため、入り比べも楽しんでみましょう。
梓川沿いに位置し、正面には霞沢岳と六百山。背後には焼岳を望む、最高のロケーションも魅力。
温泉にこだわる源泉掛け流しの宿は、高級な旅館やリゾートホテルとは異なり、必ずしも新しい建物や至れり尽くせりのサービスとは限りません。その代わりお湯は裏切らないでしょう。
ここでは有名な温泉地、有名な旅館にこだわらず、源泉掛け流しを大切にしている宿からおすすめの宿を選びました。
大地の恵みに感謝して、ぜひお湯に贅沢した旅を楽しんでください。
2024年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
（文：トラベルjp 編集部 赤木）
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(2024/10/11更新)
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