2025年に公開され、邦画実写として歴代興行収入ランキング第1位となった『国宝』。任侠の一門に生まれた主人公・喜久雄が歌舞伎の世界へ飛び込み、人間国宝となるまでの半生を描いた作品です。映画のロケは京都府・兵庫県・滋賀県など、関西地方を中心に行われました。
今回は、そんな映画『国宝』のロケ地と、歌舞伎にゆかりのあるスポットをご紹介します。主人公の足跡を辿る旅へ、出かけませんか?
昭和9年、滋賀県で初の国際ホテルとして建てられた旧琵琶湖ホテル本館は、現在、文化施設「びわ湖大津館」として活用されています。
その外観は歌舞伎座を思わせる佇まいで、劇中では歌舞伎劇場「日乃本座」として登場。ロビーでは、喜久雄、彰子、そして彰子の父・千五郎が登場するシーンが撮影されました。撮影に使用された赤いじゅうたんの一部は、現在も記念として館内に残されています。
びわ湖大津館1階ロビーでは、『国宝』のパネル展示を開催中。映画のシーンや舞台裏の写真のほか、キャストやスタッフのメッセージなども展示されています。
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劇中に登場する“浪花座”のロビーや外観として使用されているのは、京都の「先斗町歌舞練場」です。先斗町歌舞練場は5月に鴨川をどりが行われる場所として知られ、舞妓さんや芸妓さんによる舞と劇の華やかな舞台を楽しめます。
先斗町歌舞練場の建物は、大正14年に着工し、昭和2年に完成した歴史ある建物です。屋根の上にある、中国の蘭陵王の能楽面をかたどった大きな鬼瓦も必見。訪問時には忘れずに見上げてくださいね。
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「上七軒歌舞練場」も、舞妓さんや芸妓さんによる舞踊公演が行われる伝統ある演舞場で、映画では劇場内の舞台として使用されました。
春の北野をどりや秋の寿会の開催地としても知られており、夏にはビアガーデンが開かれることでも人気です。ビアガーデンでは、各テーブルに芸妓さんや舞妓さんが順に挨拶に訪れてくれるのが大きな魅力となっています。
上七軒歌舞練場のすぐ近くにある「光盛大明神」は、喜久雄が“悪魔と取引”をするシーンに登場します。忘れずに立ち寄りましょう。
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明治時代の面影を色濃く残す、兵庫県豊岡市出石町の芝居小屋「出石永楽館」は、劇中でも特に印象的なシーンに登場。成長した喜久雄と俊介が『二人藤娘』を演じる場面が、この芝居小屋で撮影されました。また、吉沢亮さんと横浜流星さんが映画のクランクインを迎えたのも、この場所だったそうです。
出石永楽館では、さまざまな公演が行われており、公演や貸館がない日には館内の見学も可能。劇中に登場した楽屋のほか、二人藤娘の歌舞伎絵など実際に使用された小道具も展示されています。
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喜久雄が俊介を追いかける場面や、少年時代の2人が稽古をするシーンに登場する印象的な橋は、大阪府柏原市にある「玉手橋」です。この橋は昭和3年(昭和4年という説もあり)、近鉄・道明寺駅からかつて存在した玉手山遊園地へのアクセス路の一部として、石川に架けられました。現在は、国の登録有形文化財に指定されています。
遊園地の入口を意識して設計されたとされる玉手橋は、当時としては珍しいモダンなデザインが特徴的。現在も市民の生活道路として活躍しています。
西陣の北に位置する「今宮神社」は、平安時代に疫病退散を願って創建された由緒ある神社です。西陣の八百屋の娘から将軍の妻となったお玉さんにちなみ、“玉の輿神社”としても知られるほか、技芸上達のご利益があるとも言われています。
劇中では、今宮神社の参道でお練りのシーンが撮影されました。参道には、名物のあぶり餅で知られる「一文字屋和輔」と「かざりや」の2軒の老舗が並び、食べ比べを楽しみに訪れる人も多いスポットです。ロケ地巡りの際は、ぜひ立ち寄ってその味を堪能してくださいね。
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東山の高台に建つ老舗ホテル「ウェスティン都ホテル京都」では、喜久雄と俊介が再会するシーンが撮影されました。モダニズム建築の巨匠・村野藤吾が設計を手がけたことで知られ、螺旋階段やスイートルーム、ロビーなどが劇中に登場しています。
館内の都ギャラリーは、ウェスティン都ホテル京都の歴史を学べる展示スペース。また、毎週土・日曜日に開催される館内ツアー(予約制)では、スタッフの案内のもと、設計や調度品、美術品を見学できます。
喜久雄が赤い襦袢姿で舞っていたのは、和歌山県岩出市にある「ホテルいとう」の屋上。喜久雄が宿泊していた客室もホテルいとうで撮影されました。
レトロな雰囲気が魅力のビジネスホテルで、シングルルームは素泊まり税込6,850円から(公式HP価格)とリーズナブル。館内には和洋のレストランもあり、お得なランチを楽しむことができます。
歌舞伎発祥の地、四条河原の鴨川沿いに建つ「南座」では、劇中のクライマックスシーンが撮影されました。南座でぜひ体験したいのは、やはり本場の歌舞伎鑑賞。チケットは電話のほか、ウェブや劇場窓口でも予約可能です。
1階席は料金が高めなので、まずは“天井桟敷”と呼ばれる3等席や2等席で雰囲気を楽しむのがおすすめ。役者の顔までは見えにくいかもしれませんが、舞台全体の雰囲気を遠くから眺めるのもまた一興です。
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映画『国宝』のロケは行われていませんが、歌舞伎に興味を持った方にぜひ訪れてほしいのが、東京・銀座の「歌舞伎座」です。歌舞伎鑑賞はもちろん、館内には飲食店やお土産処、ギャラリー、そして屋上庭園など見どころがたくさん!鑑賞しなくても楽しめる人気スポットです。
写真提供:松竹株式会社
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このほかにも、喜久雄と彰子が食事をした京都府八幡市の「レストラン百花園」や、花井家の自宅として登場する岡山県岡山市の「矢吹邸」、大阪府大阪市の老舗キャバレー「十三グランドサロン」など、さまざまな場所で撮影が行われました。
なお、今回ご紹介したスポットの中には、見学のみの利用ができなかったり、内部を見学できる時期が限られていたりする場合があります。施設のスタッフや利用者にご迷惑とならないよう、節度を持ってロケ地巡りを楽しみましょう。
2026年5月現在の情報です。最新情報は公式サイトなどをご確認ください。
※写真はイメージです
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