キプロスのおすすめ観光スポット14選 2つの文化を有する島 | トラベルjp 旅行ガイド

キプロスのおすすめ観光スポット14選 2つの文化を有する島

キプロスのおすすめ観光スポット14選 2つの文化を有する島

更新日:2025/06/25 08:55

木内 つばめのプロフィール写真 木内 つばめ 子連れ海外トラベラー、海外旅育応援ブロガー

地中海に浮かぶ、キプロス共和国。四国の半分ほどの島国ですが、南北に分かれているのが最大の特徴。南キプロスはギリシャ正教が息づくエリアで、北キプロスにはイスラム教の世界が広がっています。コンパクトではあるものの、絡み合う歴史の中で生み出された名所が多く、世界遺産に登録されている場所が3ヶ所もあります。青い海に囲まれた穏やかな環境のもと、貴重な遺跡や芸術的な文化に触れてみませんか?

今回は、元旅行会社スタッフのトラベルjp ナビゲーター 木内つばめが、キプロスのおすすめ観光スポットをご紹介します。

1.ニコシア

1.ニコシア
Chanos Maya

世界で唯一!2カ国に分断されたキプロスの首都「ニコシア」を歩くby Chanos Maya

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美しいキプロス島の真ん中には、南北を分ける“グリーンライン”と呼ばれる境界線が通り、その線をまたぐように置かれているのが首都の「ニコシア」。世界で唯一、2つの国に統治されている首都です。

そもそも分断のきっかけになったのが1970年代のキプロス紛争。ギリシャ系住民が多い南部キプロスと、分離独立を求めるトルコ系住民との衝突を抑止するために、1974年にグリーンラインが引かれました。南北で使われる言語や通貨、文化習慣もグリーンラインを境に異なり、事実上は別の国として存在しています。グリーンラインを境に、雰囲気がガラリと変わる街並みがあるのは、不思議な感覚です。

<基本情報>
住所:Nicosia Cyprus
アクセス:ラルナカ国際空港から車で約45分 この写真の記事を見る ≫

2.パフォス考古学公園

2.パフォス考古学公園

提供元:写真AC

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南キプロスにあるパフォスは、世界遺産に登録されている都市遺跡。古代ギリシア・古代ローマ時代からビザンチン帝国時代にかけて繁栄した場所で、ギリシア人が建設した旧パフォスと、ローマ人が建設した新パフォス、そして郊外の王の墓で構成されています。

パフォスを代表する観光スポットが「パフォス考古学公園」。広大な野外博物館で紀元前4世紀から紀元後5世紀にかけての遺構や、美しいモザイク画を目にすることができます。“ディオニソスの家”と呼ばれるローマ時代の邸宅跡にある床のモザイクが特に有名。たいへん広い公園なので、時間に余裕を持って見学に行きましょう!

<基本情報>
住所:Kato Paphos, Paphos, Cyprus
アクセス:パフォス中心部から徒歩5分
公式サイト(外部リンク)

3.トゥームス・オブ・ザ・キングス

3.トゥームス・オブ・ザ・キングス

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パフォスの北に広がる「トゥームス・オブ・ザ・キングス」は、古代の墓地遺跡。紀元前3世紀から紀元後3世紀にかけての墓ということで、その膨大な年月がしっかり刻み込まれた様相です。“王家の墓”という名称ではあるものの、実際には王族が眠っているわけではありません。ただ、その規模と手の込んだ装飾から、当時の有力者のお墓であることは伺えます。地中海を見下ろす立地で、遺跡からの景色も見事です。

<基本情報>
住所:Paphos, Cyprus
アクセス:パフォス中心部からバスで約10分
公式サイト(外部リンク)

4.アフロディーテの岩

4.アフロディーテの岩

提供元:Unsplash

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ギリシャ神話の神・アフロディーテ生誕の地と伝えられているペトラ・トゥ・ロミウ海岸。そこには「アフロディーテの岩」という奇石があり、美しい景色を奏でています。

アフロディーテは美と愛の女神で、ローマ神話ではヴィーナスとも呼ばれています。そういった意味も含み、ロマンチックなビュースポットとしてたいへん人気。特にサンセットは感動的ですよ!

<基本情報>
住所:Kouklia, Paphos, Cyprus
アクセス:パフォス中心部からバスで30分

5.トロードス

5.トロードス

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山岳地域「トロードス」は、7〜10世紀のイスラム支配下から西ヨーロッパのキリスト教の聖地回復運動の際に、十字軍の本拠地として繁栄した場所。ビザンチン帝国時代のギリシャ正教建築が数多く残っており、11〜16世紀に建てられた10の宗教建築が“トロードス地方の壁画聖堂群”として、世界遺産に登録されています。

石造りや木造の素朴な外観とは対照的に、内部には色鮮やかなフレスコ画がびっしりと配されており、その芸術性の高さに圧倒されるでしょう。

<基本情報>
住所:Troodos, Cyprus
アクセス:ニコシアから車で約1〜2時間

6.ハラ・スルタン寺院

6.ハラ・スルタン寺院

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ビーチリゾートとして人気の都市・ラルナカには、イスラム教巡礼地の1つ「ハラ・スルタン寺院」があります。起源が7世紀と古く、宗教的な意義を持ち合わせながらも、周辺の環境が秀逸。湖畔に佇み、庭園の中で美しいラインを描くモスクは、静かな癒しを与えてくれます。

周辺に散歩道も整備されているので、湖の景観美を堪能しながら、スローペースで過ごせるスポットです。

<基本情報>
住所:Hala Sultan Tekka, Tekke Road, Larnaca

7.ラルナカ塩湖

7.ラルナカ塩湖
大川原 明

地中海に浮かぶ島国!キプロス共和国のラルナカでリゾート気分満喫by 大川原 明

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ラルナカ国際空港から中心街へ向かう道路沿いにある「ラルナカ塩湖」。冬はフラミンゴ達が多く集う場所になっているのですが、夏は水が干上がってしまい、白い塩が雪のように広がります。季節によって全く異なる姿を楽しめる、まるで生きているような大きな湖。美しい夕日が見られることでも有名です。

<基本情報>
住所:Salt Lake Larnaka Kipros
アクセス:ラルナカ国際空港から車で約5分 この写真の記事を見る ≫

8.キティオン

8.キティオン
大川原 明

地中海に浮かぶ島国!キプロス共和国のラルナカでリゾート気分満喫by 大川原 明

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古代遺跡「キティオン」は、紀元前13世紀初頭に、ギリシャのペロポネソス半島から渡ってきたミケーネ人によって築かれた都市。その後、紀元前13世紀末にアカイア人、紀元前9世紀にフェニキア人が移り住み、町は発展していきました。しかし、紀元前312年にエジプトのプトレマイオス朝プトレマイオス1世がキプロスを攻め、フェニキア人のキティオン王を殺害した結果、町は滅びることに。遺跡内には5つの神殿と町の外壁の跡が残されています。

<基本情報>
住所:Kition, Leoforos Archiepiskopou Kyprianou
アクセス:ラルナカ中心街から徒歩約20分 この写真の記事を見る ≫

9.ラルナカ要塞(中世博物館)

9.ラルナカ要塞(中世博物館)
大川原 明

地中海に浮かぶ島国!キプロス共和国のラルナカでリゾート気分満喫by 大川原 明

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「ラルナカ要塞(中世博物館)」は、ヴェネツィア共和国時代に建てられたもの。破壊された歴史を持ち、今あるものはオスマン帝国時代1625年に再建されたものになります。イギリス統治時代には刑務所として使用されていました。

要塞の中に入る事ができ、中には博物館も併設。古代に造られた土器などが展示されています。砦には大砲が多くあり、その当時の雰囲気を上手に再現しています。

<基本情報>
住所:Leoforos Athinon, Larnaka
アクセス:ラルナカ中心街の海岸通り沿い
公式サイト(外部リンク) この写真の記事を見る ≫

10.聖ラザロ教会

10.聖ラザロ教会

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キプロスを代表する宗教建築の1つ「聖ラザロ教会」。ラザロは聖書に登場する人物で、キプロスで2度目の生を受けた後、この地で司教を務めたことから建てられたと伝えられています。オスマン帝国時代にはモスクとしても使用されていました。

重厚な石造りで荘厳さ漂う外観の内部には、見事なイコンが並んでいます。タイミングがあえば、ミサの様子を見学できるチャンスも。厳かな空気を体感してみては?

<基本情報>
住所:Plateia Agiou Lazarou, T.K.42516, Larnaca
アクセス:ラルナカ国際空港から車で約10分
公式サイト(外部リンク)

11.アヤナパ

11.アヤナパ

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透明度の高い青い海を持つ、地中海屈指のリゾート地「アヤナパ」。自然の彫刻とも言える洞窟の見学、遊覧、シュノーケル、ダイビングといったアクティビティ、ビーチ沿いのホテルでの優雅な滞在など、幾通りもの楽しみ方ができる観光地です。

アヤナパの中心部には、レストランやバーが揃っており、充実したグルメやナイトライフを堪能することも可能。地中海で採れる海の幸は絶品ですよ!

<基本情報>
住所:Ayia Napa Cyprus
アクセス:ラルナカ国際空港から車で約1時間

12.ヒロキティア

12.ヒロキティア

提供元:Pixabay

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キプロスの南部に位置する「ヒロキティア」は、世界遺産に登録されている遺跡。紀元前7000年〜紀元前4000年の新石器時代に集落あった場所で、大変古く、貴重なものです。遺跡からは、アジアから伝えられた新石器文明がこの地を通じて地中海全土へと広がっていった過程を見ることができます。

日干しレンガや石を積んで造られた円筒状の建造物は住居跡と考えられており、直径は2〜9m、高さは最大3m。土の床下はお墓で、屈葬で埋葬されていたということがわかります。保存状態がよく、日本の新石器時代と違う部分、共通する箇所を知れる、興味深い場所です。

<基本情報>
住所:Choirokoitia Cyprus
アクセス:ラルナカ国際空港から車で約20分

13.キレニア港

13.キレニア港
Chanos Maya

北キプロス・心なごむ「ラピダガーデンホテル」でスローライフ体験by Chanos Maya

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世界で唯一トルコだけが国と認める、いわば未承認国家の北キプロス。北キプロスにある「キレニア港(ギルネ港)」は、観光客で賑わうエリア。美しいラインを描く湾にはレストランが並び、地中海料理、フレンチ、寿司などバラエティに富んだグルメを海を見ながらいただくことができます。

近くには7世紀に建てられたキレニア城、眺望豊かな聖ヒラリオン城なども。海辺の散策と合わせて、異国情緒漂うスポットの訪問も気軽に楽しめます。

<基本情報>
住所:Kyrenia Bay North Cyprus
アクセス:ラルナカ国際空港から車で約1時間半 この写真の記事を見る ≫

14.ベッラパイス修道院

14.ベッラパイス修道院

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キレニア近郊、山の中腹にある「ベッラパイス修道院」。13世紀に建てられ、素晴らしいアーチ、柱、回廊を持つゴシック建築の傑作と称される修道院です。重厚な造りの内部には、鮮やかなイコンと大きな輝きを放つシャンデリアがあり、壮麗な世界が広がります。小さな村にあるため、煌びやかさが強く感じられるでしょう。

ロケーションにも恵まれ、地中海とキレニアの街が広がる絶景も見どころ。当時の修道士たちもここからの景色を見ていたのだろうか…と、ロマン溢れる想像が止みません。

<基本情報>
住所:Beylerbeyi, Kuzey Kibris
アクセス:ギルネ中心部から車で約15分
公式サイト(外部リンク)

キプロスの観光スポットはこれでキマリ!

キプロスは2つの文化を1島で有する大変珍しい島国。世界史のダイナミックな流れを全身で受けてきたような場所なので、時代の変遷をざっくり把握した上で訪れると、より深度のある観光ができます。

遺跡や文化財などを見学しながらも、地中海を象徴するような真っ青な海を感じ、異文化が重なる中で生まれた名物を口にできるのは、バランスがいいですね。ぜひ、バカンスと観光を一度に楽しむ旅を、キプロス島で実現してみてください。

2025年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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