古代インダス文明を起源に持ち、シルクロードの要所であったパキスタンは、悠久の歴史を辿りながら、壮大な世界に没入できるような場所。日本の2倍ほどある国土には、世界最大級のモスクをはじめとする芸術的なイスラム建築、古代都市遺跡のモヘンジョダロ、ヒマラヤを含むアジア三大山脈、桃源郷とも称されるフンザ渓谷など、ダイナミックな観光スポットがいっぱい!日常からすっかり切り離されたような世界的名所を実際に目にすることができます。
今回は、トラベルjpナビゲーターが現地取材した情報を基に、パキスタンのおすすめ観光スポットをご紹介します。
パキスタンの首都イスラマバードにある「シャーファイサル・モスク」は、サウジアラビアのファイサル王によって建設された大規模なイスラム寺院。近未来的な三角形の屋根が印象的ですが、これはアラブ遊牧民のベドウィンのテントを模したもの。内部に15,000人、外部には85,000人を一度に収容できる広さで、他のモスクではあまり目にしない女性用の礼拝所も設けています。
モスク敷地内に入る際は、服装にご注意を。女性の方はスカーフを用意し、露出の多い服装(ノースリーブや短いスカート)は避けましょう。
<基本情報>
住所:Shah Faisal Ave, E-8, Islamabad, 44000
アクセス:日本からイスラマバードまでは、バンコクなどで乗り継ぎをして13時間以上
「タキシラ遺跡」は、紀元前4世紀頃から栄えた古代都市の遺跡。アレキサンダー大王の東征時には、すでに形成されていたと言われています。3つの交易路が交差する場所にあるため、ペルシャ、ギリシャ、インドなど様々な文化が融合したガンダーラ美術が見所。パキスタン最古の仏教遺跡となるストゥーパ(仏塔)や神殿跡、住居跡などが残っており、1980年に世界遺産に登録されました。
ガンダーラ美術と言えばアフガニスタン国境近くのペシャワールや山間部のスワート渓谷も有名。この2カ所に比べるとタキシラ遺跡はイスラマバードからアクセスしやすく、日帰り観光で行けるスポットとして人気です。
<基本情報>
住所:Taxila, Pakistan
アクセス:イスラマバードから車で約1時間
パキスタン第2の都市・ラホールのランドマークと言えば「バドシャヒ モスク」。パキスタンで2番目、世界で5番目に大きいモスクで屋内には約1万人、中庭は約10万人の礼拝者を収容できるほどの規模です。ムガール帝国の第6代皇帝アウラングゼーブによって建設され、完成は1673年。長い歴史の中でイギリス軍の駐屯地として利用されている時期もありました。
四隅のミナレットと7つの礼拝堂のドームが描く美しいラインはもちろん、赤砂岩と大理石が織りなすコントラストも実に艶やか。赤砂岩はピンク・シティとも呼ばれるインドのジャイプールから運ばれたものを使用しており、かつてのムガール帝国の繁栄を今に伝えています。
<基本情報>
住所:Fort Rd, Walled City of Lahore, Lahore, 54000
世界遺産に登録されている「ラホール城とシャーラマール庭園」。ムガール帝国の第3代皇帝アクバルが、都をラホールと定めた際に城を建築。その後、歴代の皇帝によって増改築が繰り返され、拡張していきました。内部には宮殿、謁見所、大理石と90万個の宝石が施された小宮ナウラカなどがあり、当時の栄華を垣間見ることができます。
一方、シャーラマール庭園は、中心部のラホール城から約3km離れた場所にあるペルシャ様式の庭。大きな装飾池と410もの噴水が設置されていますが、かつては160km以上離れたインドから水が引き込まれていました。当時の技術の高さに驚かされるでしょう。夏は酷暑となるラホールで、涼を得られる癒しの場ととなっています。
<基本情報>
住所:Lahore, Pakistan
公式サイト(外部リンク)
「カラコルム・ハイウェイ」は、パキスタンからクンジュラブ峠を通って中国に抜ける全長1300kmの主要道路。ハイウェイとは名ばかりで、山間に入ると今にも崖が崩れてきそうなスリル満点のオフロードに変貌します。
ダイナミックなドライブで目にできるのは、インダス川、標高8,000m級の山々を有するヒマラヤ山脈、K2を携えたカラコルム山脈、アフガニスタンから1200kmに渡って広がるヒンドゥクシ山脈など。三大山脈の合流地点では、規格外の壮大な景色が立ちはだかります。厳しくも雄大な景色を背に、人々が平然と生活をしている光景も衝撃的です。
<基本情報>
アクセス:イスラマバードから起点となるアボッタバードまで車またはバスで2〜3時間
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パキスタン北部の地域・フンザは1974年まで藩王国が存在していた場所。フンザの中心地となるカリマバードの丘に建つ「バルチット城」は、藩主の居城でした。チベットのポタラ宮を模して造られた城で、チベット文化の強いバルティスタン(カシミール北部の地域)から嫁いできた女性が、チベット建築の職人を引き連れて建てさせたと言われています。
1990年代に修復され、現在は当時の生活を再現した博物館となっています。かつてはウルタル峰からの氷河がすぐそばまで来ていたため、その冷気を利用して天然冷蔵庫にしていたなど、風土と知恵が活かされた暮らしは興味深いもの。
<基本情報>
アクセス:イスラマバードからバスで約16〜20時間でギルギットへ行き、さらにミニバスに乗り換え約3時間でカリマバード到着。空路利用ならイスラマバードからギルギットまで国内線で約1時間15分、空港到着後はバスを乗り継いでカリマバードへ(山岳地帯のため欠航が多い)
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パキスタン北部、標高7,000m級のカラコルム山脈のお膝元にある「フンザ渓谷」は、桃源郷と謳われる場所。周囲は荒涼としているものの、山間の盆地には杏、桜、アーモンド、りんごの花、新緑、紅葉…と四季を語る木々が色を添え、その対比がなんとも美しい景色を奏でています。
観光シーズンと言われるのが6月から8月。乾いた大地が一面新緑に覆われ、パキスタンの避暑地として活躍します。『風の谷のナウシカ』の舞台とも噂されている場所なので、ぜひ劇中の景色を思い浮かべながら訪ねてみましょう。
画像提供元:Alllexxxis via Wikimedia
<基本情報>
住所:Hunza valley, Karimabad, Gilgit-Baltistan region, northern Pakistan
アクセス:カリマバードから車で約20分
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ミルキーブルーの美しい水を湛えた「アッタバード湖」。実は偶発的に誕生したダム湖で、2010年の大規模な地滑りでフンザ川が堰き止められてできたものです。雪解け水の流入により巨大化し、全長21km、深さ100mまで広がりました。
当時は近隣の村やハイウェイも水没し、深刻な被害がもたらされましたが、2015年に道路の復旧工事が完了。現在は湖畔にホテルやレストランなどが建ち、観光スポットの1つになっています。
画像提供:Furqanlw via Wikimedia
<基本情報>
住所:Attabaad Lake, Gulmit, Hunza, Gojal, Aina Abad, Gilgit-Baltistan
アクセス:フンザから東へ約15km
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標高2,500mにある小さな村「グルミット」は、フンザ同様、季節に応じて美しい景色を見せてくれる桃源郷。移牧(家畜を季節に合わせて異なる場所で放牧する牧畜)を営む少数民族ワヒ族が住んでおり、独特の建築様式で建てられた民家が点在しています。
村の最も古い約700年前の石造りの家では、村の女性たちによる伝統的なカーペット作りが行われています。イスラムの世界では女性が表で働くことはまだまだ珍しいことですが、パキスタン北部では女性が外で働く姿をよく見かけることができます。カーペット工房も女性の経済的自立支援を目的としたものの1つです。
画像提供:Taseer Beyg via Wikimedia
<基本情報>
アクセス:アッタバード湖から北東へ約14km
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「モヘンジョダロ」は、BC2600年〜1700年に栄えたインダス文明最大の都市遺跡。都市は2つのエリアから構成されており、城塞、公衆浴場、学問所などがある高台のエリアと、レンガ造りの民家が広がる川沿いエリアに分かれています。碁盤目状に整備されており、水洗トイレや下水道跡があることから、確固とした都市計画のもと、高度な水利システムが発達していたと考えられています。
現在、発掘されているのが遺跡全体の2割程度。更に地下にも遺跡が続いていると言われており、未だ解明されていない部分が多く残っています。
<基本情報>
住所:Mohenjo-daro, Pakistan
アクセス:空路でイスラマバードからカラチまで約2時間、カラチからサッカルまでは約1時間。サッカルから遺跡までは車で約2時間
公式サイト(外部リンク)
「チャウクンディ」は1万〜1万5000基の墓あるといわれる、比類なき墓石群。集落の跡もない砂漠にたくさんの墓だけがあるという不思議な場所です。繊細な幾何学模様を施した墓、ターバンの装飾を付けた男性の墓、ネックレスなどのジュエリーを表現した女性の墓、小さな子供の墓など様相はさまざま。
未だ多くの謎に包まれていますが、15〜19世紀にかけてシリアからこの地域に移住してきたバローチ族によるものと言われています。
<基本情報>
アクセス:カラチからナショナル・ハイウェイを東に約27km
公式サイト(外部リンク)
世界四大文明の1つであるインダス文明を感じられるモヘンジョダロや、交易により育まれたタキシラ遺跡など、人類が紡いできた膨大な時間を想像せずにはいられないスポットがパキスタンにはたくさんあります。さらに人々の営みを静かに見守ってきた桁違いの名峰たちがすぐ側にいるというシチュエーションもロマン溢れるものですね。ぜひパキスタンで、地球の宝とも言えるような大自然と文化を肌で感じてみてはいかがですか?
パキスタンを旅行する際は、外務省のHPで治安情報を確認して、観光プランを立てましょう。個人旅行が不安な方は、添乗員付きのツアーを利用するのもおすすめです。
2025年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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