松本城の城下町として栄えた長野県の松本。ここにはレトロ建築のほか、風情ある商店街や個性的なカフェ、雑貨屋などがあり、まさに大人が散策して楽しめる街です。カップル旅なら美術館デート。ファミリー旅行なら絶景の公園へと、どんなシーンでも楽しめるのも魅力。
そこで今回は元旅行会社スタッフのYoko Andersがトラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報を基に、松本でおすすめの人気観光スポットをご紹介します。モデルコースも参考にしてくださいね。
松本の観光と聞いて真っ先に思い浮かぶのは「松本城」ではないでしょうか。堂々国宝に指定され、ミシュラン観光版でも三ツ星で掲載された実績を持つこの城は、水面に反転する"逆さ松本城"もたいそう美しいと評判です。
絶妙なバランスで並ぶ松本城の天守群は乾小天守、渡櫓、大天守、辰巳附櫓、月見櫓の5つの建物が連結しています。ぜひ天守閣の最上階まで登って、松本市街の眺望を楽しんでくださいね。戦うために造られた軍事施設ですが、雄雄しい一面がある一方で美しい外観も魅力です。
<基本情報>
住所:長野県松本市丸の内4番1号
電話番号:0263-32-2902
アクセス:長野自動車道「松本IC」から車約15分
公式サイト(外部リンク)
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駅前から松本城に向かう途中、女鳥羽川に架けられた千歳橋を渡ったところにあるのが「縄手通り」。縄のように長い土手からその名前が付けられたといわれ、その土手沿いの商店街は、江戸時代の城下町を再現しています。別名、カエルの街通りと呼ばれ、散策していると大小様々ないくつもの蛙キャラクターを目にします。
通りには骨董品を扱うお店や昔懐かしい駄菓子屋、テラス席のあるお洒落なカフェなどが並び、どこか懐かしいレトロな雰囲気。食べ歩きのできるお店もありますよ。
<基本情報>
住所:長野県松本市大手3丁目
アクセス:長野自動車道「松本IC」から車約15分
公式サイト(外部リンク)
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こちらも松本城周辺の城下町風情を残した通りのひとつ「中町通り(中町商店街)」。西から東へ抜ける善光寺街道 (北国街道西街道)沿いにあり、もともとは酒造業や呉服問屋が集まって発展した通りです。
ここは昔ながらの土蔵が並び、"松本らしさ"がぎゅっと詰まった場所。特徴的ななまこ壁の蔵を見学しながら、蔵カフェで休憩したり、一点モノの工芸品・民芸品を探したりゆっくり散策してみてくださいね。雑貨やアクセサリーなど扱っている品々は、お店によってさまざま。お土産探しにも。
<基本情報>
住所:長野県松本市中央3丁目
アクセス:長野自動車道「松本IC」から車約15分
公式サイト(外部リンク)
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信州ゆかりの作家を中心に展示している「松本市美術館」。特に目を惹くのはその独創性から世界中で人気を博す草間彌生(くさまやよい)作品です。ドット柄で有名なアーティストですが、美術館前の広場やその横の自動販売機、ベンチなど日常の中にあるものに装飾がされているのも特徴です。
美術館の入り口前に設置されている『幻の華』は入場料もかからないスペースに展示されています。夜はライトアップもされるのでぜひ時間帯を変えて訪れてみてください。草間彌生ファンは必見のスポットです。
<基本情報>
住所:長野県松本市中央4丁目2-22
電話番号:0263-39-7400
アクセス:長野自動車道「松本IC」から車約15分
公式サイト(外部リンク)
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城下町であった松本には、今も明治から昭和の時代に建築された蔵造りや、レトロでノスタルジックな建物が残っています。
松本城の北側に位置する「旧開智学校」校舎は、明治9年に竣工した当時の小学校で、日本で最も古い和洋折衷様式の建物の一つ。凝った造りの校舎はレトロな外観も素敵ですが、建物には細かい細工も施してあり、重要文化財にも指定されています。建物内部の造りも見応えがあり、展示物も建築資材に関する展示や、明治から昭和にかけての教育関係資料が展示され、興味深く見ることができます。
※耐震工事のため令和6年11月まで休館中です。
<基本情報>
住所:長野県松本市開智2-4-12
電話番号:0263-32-5725
アクセス:長野自動車道「松本IC」から車約15分
公式サイト(外部リンク)
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先ほどご紹介した縄手通り商店街を歩いていると、「四柱(よはしら)神社」の鳥居が見えてきます。縄手通りは、もともとはこの神社の参道として発展しました。
天之御中主神、高皇産霊神、神皇産霊神、天照大神を祀る四柱神社は“願い事結びの神様”として知られています。一ヶ所で4人の神様を祀っている神社は全国的にも珍しく、年間を通して多くの参拝客と観光客が訪れます。
<基本情報>
住所:長野県松本市大手3丁目3-20
電話番号:0263-32-1936
アクセス:長野自動車道「松本IC」から車約15分
公式サイト(外部リンク)
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国宝松本城で知られる北アルプス入口の街・松本。知る人ぞ知る水の街でもあり、街中でしばしば井戸を見かけます。写真は名水中の名水として知られる源智の湧き水。井戸の口からは絶えることなく透明に澄みきった湧き水が流れています。
このほか徒歩圏内におすすめの名水スポットがあり、「まつもと城下町湧水群」として親しまれています。カエルが見つめる湧き水スポットなどもあるのでお散歩がてら巡ってみるのも楽しいですよ。
<源智の井戸の基本情報>
住所:長野県松本市中央3丁目7
アクセス:松本駅から徒歩約15分
公式サイト(外部リンク)
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松本市にある標高1,500mの山岳リゾート「上高地」。シンボルである河童橋は有名ですが、大正池や田代池、そして田代湿原などの見所があります。大正池から河童橋までの道のりは舗装されている歩道が多いので歩きやすいですが、散策を楽しむならトレッキングシューズや歩き慣れた靴を履いていくと安心です。服装にも注意しましょう。
河童橋は幅約3.1m、長さ約36.6mのつり橋です。ここからは梓川の上流にそびえる穂高連峰を望めます。美しい山々が重なり合う景色を楽しめる絶好のビュースポットです。
<基本情報>
住所:長野県松本市安曇上高地
アクセス:松本ICから沢渡駐車場まで約1時間、沢渡駐車場からで約30分
公式サイト(外部リンク)
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長野県の城下町、松本の奥座敷とも呼ばれる「浅間温泉」。松本ICから約20分の松本市郊外に位置します。開湯から1000年以上もの歴史があり、松本城の歴代城主が愛した温泉です。
“湯々庵 枇杷の湯”はまるで武家屋敷のような敷地内にある日帰り温泉。松本藩の御殿湯として400年の歴史を持つと言われ、館内には美術館さながらの展示品が並んでいます。大浴場は、男女それぞれにサウナと水風呂のほか、桧の露天風呂を完備。2023年には野趣溢れる貸切野天風呂が改装オープンしています。
<基本情報>
住所:長野県松本市浅間温泉3-26-1
電話番号:0263-46-1977
アクセス:バス停「浅間温泉」下車徒歩約10分
公式サイト(外部リンク)
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松本市の市内西側に広がる乗鞍岳。その乗鞍岳の東側山腹に湧き出ているのが「白骨温泉」です。“白骨温泉 泡の湯旅館”は乳白色のお湯をたたえた大きな混浴野天風呂が有名なお宿です。混浴ですが女性が入浴しやすいような工夫がたくさん施されているため、女子旅にもおすすめ。
白骨温泉は乳白色のイメージが強いですが湧き出た直後は、無色透明で空気に触れると色合いが変化します。泡の湯旅館の内湯の大きいお風呂には、この宿で最も新鮮な温泉が使われているためほぼ無色透明のお湯を堪能できますよ。
<基本情報>
住所:長野県松本市安曇4181
電話番号:0263-93-2101
アクセス:新島々バスターミナルよりバスで約70分
公式サイト(外部リンク)
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「松本市アルプス公園」は、豊かな自然環境の中に広がる大きな公園。家族みんなでお安く楽しめる自然いっぱいのスポットです。
長いローラー滑り台や50種類350頭ほどを飼育する動物園“小鳥と小動物の森”もあって、大人も子供も1日過ごしても飽きないほどの充実ぶりは無料とは思えないほど。動物園の入口にあるふれあい広場ではヤギと触れ合うこともできて、お子様に大人気。園内からは西に北アルプス連峰や安曇野を、東には美ヶ原と松本市街を一望できます。
<基本情報>
住所:長野県松本市蟻ケ崎2455-11
電話番号:0263-34-5640
アクセス:長野自動車道「松本IC」から車約25分
公式サイト(外部リンク)
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信州まつもと空港の敷地の周囲は、長野県が設置した公園「信州スカイパーク」となっています。ターミナルビル送迎デッキからよく見える、滑走路を挟んだ場所に陸上競技場、ターミナルビル北側にある“やまびこドーム”などの体育施設が点在しているほか、公園内には空港を囲むようにウォーキング・ランニングコースもあります。
飛行機の発着時間まで時間を過ごすにもピッタリ。また航空ファンには公園内での飛行機の撮影もおすすめです。
<基本情報>
住所:長野県松本市神林5300
電話番号:0263-57-2211
アクセス:JR塩尻駅からタクシーで約25分
公式サイト(外部リンク)
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松本駅東口のロータリーを渡り南東側へ15分ほど歩くと松本を代表する神社「深志神社」へ到着します。参道から境内へ進むと正面に立派な神社の本殿が見えてきます。
深き志の神社として地域の守り神や学問の神様として愛され、境内には菅原道真公の像が建てられています。道真公14歳の頃を表した像ですが、凛とした表情で参拝者を見守っています。7月24日・25日に斎行される例大祭“天神祭り”は市重要文化財の神輿の出る壮麗な祭り。夏の到来をつげる祭りとして親しまれています。
<基本情報>
住所:長野県松本市深志三丁目7番43号
電話番号:0263-32-1214
アクセス:JR松本駅から徒歩約15分
公式サイト(外部リンク)
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松本城公園内、松本城のすぐ隣に「松本市立博物館」があります。豊富な歴史資料・民俗資料で松本市とその周辺の歴史や文化を展示する博物館であり、グッズも充実した博物館です。
前身は明治39年に松本尋常高等小学校内に開館した明治三十七、八年戦役紀念館で、100年以上の歴史を誇ります。松本市が取り組んでいる松本まるごと博物館構想のひとつで、館内の常設展示はそのガイダンスセンターとしての役割も担っています。
<基本情報>
住所:長野県松本市大手三丁目2番21号
電話番号:0263-32-0133
アクセス:JR松本駅から徒歩約15分
公式サイト(外部リンク)
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「松本市時計博物館」は松本まるごと博物館構想のもとではじめて建設されたテーマ拠点博物館です。松本市立博物館の附属施設、8館目の博物館として、オープンしました。
約110点の時計をできる限り動いている状態で展示しているのが最大の特徴で、オリジナルアニメーションを用いていることからお子様と訪れても楽しめるでしょう。2階には豊富な古時計コレクションコーナーを設けています。
<基本情報>
住所:長野県松本市中央1-21-15
電話番号:0263-36-0969
アクセス:JR松本駅から徒歩約10分
公式サイト(外部リンク)
松本市街地から車で15分ほど。松本市郊外に位置する「松本民芸館」は、1962年にちきりや工芸店の主人である丸山太郎氏によって創館されました。1983年には松本民芸館の土地や建物、コレクションが松本市に寄贈され、現在では市立博物館附属施設として運営されています。
なまこ壁の蔵造りの建物は雑木林の庭の中にひっそりと佇み、とても静かな空間です。春には可憐な花々を見ることができ、秋には紅葉スポットとしてもおすすめです。
<基本情報>
住所:長野県松本市里山辺1313-1
電話番号:0263-33-1569
アクセス:バス停「松本民芸館」下車徒歩3分
公式サイト(外部リンク)
「日本浮世絵博物館」は1982年に松本の酒井家による浮世絵コレクションをもとに設立されました。日本でも最大規模の浮世絵博物館で、特に19世紀の浮世絵については世界最大の規模。ミシュラン・グリーンガイドに2つ星として掲載されています。
浮世絵師ごとの単独展示や浮世絵に架かれたテーマについての展示など期間ごとにイベントも開催されています。普段は公開されておらず見ることはできませんが、肉筆の作品も多く所蔵しているため高い評価を受けています。
<基本情報>
住所:長野県松本市島立2206−1
電話番号:0263-47-4440
アクセス:松本電鉄大庭駅から徒歩約15分
公式サイト(外部リンク)
中町通りの北側に位置する、「上土通り(あげつちどおり)」の界隈には明治から昭和初期に建てられた歴史を感じさせる洋館が並び、中町通りの蔵の町とは一味違った町並みです。
特に大正時代から昭和の戦前までは、流行の先端を行くハイカラな町として繁栄したエリアで、今もその名残を感じる建物が現存している為、魅力的な景観を楽しめます。松本市の観光パンフレットではこの界隈を“大正ロマンの街”と紹介しています。市販のガイドブックには大きく紹介されてはいませんが、メイン観光スポットから徒歩圏内なので時間があればぜひ足を運んでみてください。
<基本情報>
住所:長野県松本市大手四丁目
アクセス:松本駅から徒歩15分
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信州の近代をテーマに貴重な建物を集めた「松本市歴史の里」。広大な敷地内に江戸時代後期以降に建てられた5棟の歴史的建造物が立ち並んでいます。
中心的な建造物の重要文化財旧松本区裁判所庁舎は、建築時は松本城二の丸御殿にあったもの。昭和52年に建て壊しが決まりましたが、市民運動により昭和57年に現在の場所へ移築復元されています。北アルプスの雄大な姿を背景に、建造物自体が伝えるそれぞれの歴史的空間の再現を目指していて、各建物には当時使用されていた調度品や機械などが置かれています。
<基本情報>
住所:長野県松本市大字島立2196-1
電話番号:0263-47-4515
アクセス:松本電鉄大庭駅から徒歩約15分
公式サイト(外部リンク)
信州の大自然の中に位置する、1931年創業の「扉温泉 明神館」は、地の食材をたっぷり使った食事や野趣あふれる温泉など、信州の魅力が堪能できる一軒宿です。2015年4月“明神館でしかできない経験を”をコンセプトにリニューアル。より自然が味わえる開放的なダイニングの新設など、今まで以上に地域性が感じられる宿として生まれ変わりました。
薄川(すすきがわ)源流そばに位置し、ここより上流には民家は一軒もありません。日常から隔絶されて静かな滞在をしたい方にピッタリです。
<基本情報>
住所:長野県松本市入山辺8967
電話番号:0263-31-2301
アクセス:松本駅から無料シャトルバスで約45分
公式サイト(外部リンク)
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松本旅行で最も多いのが1泊するスケジュール。松本城や四柱神社、松本市美術館など主要スポットが駅近くに集まっていますが、上高地をプラスするなら宿泊はマスト!
【松本・モデルコース一例】
<1日目>
松本駅を拠点に松本城や松本市美術館を巡ります。おしゃれなカフェや雑貨店巡りが楽しいエリアでもあるのでのんびり街歩きを楽しみましょう。夜ご飯は駅前の郷土料理居酒屋やレストランで松本ならではのグルメを堪能。
<2日目>
2日目は上高地の散策。気軽にハイキングを楽しむコースから4時間ほどのゆっくりコースまで用意されているので体力や訪れたい観光スポットに合わせて選択しましょう。上高地へのアクセスはマイカー規制が行われているため、沢渡バスターミナルでシャトルバスのチケットを購入し手向かいます。
松本市内の見所は比較的まとまっているので一日あれば巡れますが、宿泊すれば夕暮れから夜にかけての風情あるレトロな街並みを満喫することも。余裕があれば日数を増やして2泊3日の松本旅行というのもおすすめ。上記の行程に浅間温泉や白骨温泉での温泉旅館への宿泊をプラスすることもできますよ!
くわしいモデルコースは、下のリンク先からぜひチェックしてくださいね!
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松本へのアクセスは、東京方面からは新宿駅発のJR特急スーパーあずさ号またはあずさ号、東京駅から北陸新幹線で長野駅まで行き、そこから特急しなのに乗り換える方法があります。大阪方面、名古屋方面からも名古屋駅発の特急しなのを利用します。また東京、大阪、名古屋からは松本行きの高速バスも運行しています。
松本市内の観光には、市街地の有名観光スポットをめぐる小型バス「タウンスニーカー」がおすすめ。大人500円、子供250円で販売されている1日乗車券は、市内の観光施設の観覧料が割引になるといった特典もありお得です。
春夏秋冬、季節ごとの魅力にあふれた松本。往復の交通と宿泊するホテルがセットになったパック旅行を活用すると個別に手配するより安いこともあるため、予算や日数、クーポンの有無などを比較してプランを探してみましょう。事前購入やセット購入すると割引になるチケットを活用すれば、旅行費用を格安に抑えることもできますよ。
2024年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
(文:Yoko Anders)
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