日本一の深さを誇る駿河湾から海の恵みを受け、冬でもあたたかな陽気に包まれる静岡県静岡市と焼津市。登呂遺跡などから人々の生活跡が発見され、昔から住み心地の良さはお墨付き。マグロ、カツオ、桜えび、しらす、黒はんぺん、静岡おでん…とここを訪れたなら食べたいものがたくさん。グルメを楽しみながら、この土地ゆかりの観光スポットを巡るコースをご紹介します。(PR)
写真:浅井 みら野
地図を見る旅の始まりは静岡駅。日本に欠かせない唯一無二の存在・富士山から。景勝地として名高い日本平では富士山が奥に鎮座し、手前には清水港と駿河湾という静岡ならではの景色が広がります。午前中の方が空気も澄んでいるので富士山の雄大さが際立ちます。
写真:浅井 みら野
地図を見る日本平を訪れたなら、富士山だけでなく日本平を取り巻く360度のパノラマ風景を眺められるよう設計された日本平夢テラスへ。日本を代表する隈研吾建築都市設計事務所によるデザインで、3階展望フロアからは屋外にある1周約200mの展望回廊と繋がっています。
展望フロアからは富士山はもちろん、富士山の南隣に位置する愛鷹山、駿河湾に面した富士市まで見通せ、手前には清水港に三保の松原が望めます。
写真:浅井 みら野
地図を見る建物への入場は無料。1階には日本平の歴史や文化が展示されています。ヤマトタケルがこの地に訪れたという伝説が残っていたり、三保松原の羽衣伝説の舞台にもなっていたことが分かり、古の時代よりこの場所が日本全国に知れ渡っていた様子が分かります。
2階のラウンジでは日本平限定の煎茶や静岡県産みかんジュース、お茶のペーストを入れて炊き上げたご飯を使った茶漬けなど静岡県の名産品を、富士山を眺めながら頂けます。
<日本平夢テラスの基本情報>
住所:静岡県静岡市清水区草薙600-1
電話番号:054-340-1172
営業時間:日曜−金曜 9:00〜17:00、土曜 9:00〜21:00 (展望回廊は終日入場可能)
定休日:第2火曜日及び年末(12/26〜12/31)
アクセス:バス停「日本平石碑前」より徒歩5分
写真:浅井 みら野
地図を見る日本平夢テラスのすぐ近くからは、久能山東照宮へ向かうロープウェイ(乗車時間約5分)が出ています。麓から徒歩だと石段1,159段の長く険しい道のりですが、ロープウェイを利用すれば、石段を登ること数十段で色鮮やかな楼門や御社殿を見学できます。
写真:浅井 みら野
地図を見る東照宮は太平の世を築いた徳川家康が自身の埋葬先として指定したのが、ここ久能山でした。家康公が1616年に没した後、たった19か月という短さで建物が竣工したことから、当時の徳川家の力の大きさが伺えます。権現造りの御社殿は江戸時代を代表する建築で国宝にも指定されています。
写真:浅井 みら野
地図を見る朱色にまばゆい金箔、深い瑠璃色とひとつひとつの鮮やかな染色に目を奪われますが、実は50年毎に古い漆を全て剥がし、その上から新しい漆を塗り直しているのです。すべての建物を塗り直すのに必要な期間は7年半にも及びますが、そのおかげで創建当時の色彩そのままの姿を現代の私たちも知ることができるのですね。
敷地内には博物館もあり、収蔵品は2,000点以上。徳川家由来の刀剣や甲冑のほか、徳川家康が使っていた目器(眼鏡)をはじめとする日用品なども展示されていて、徳川家の日常生活が垣間見えます。
<久能山東照宮の基本情報>
住所:静岡県静岡市駿河区根古屋390
電話番号:054-237-2438
拝観時間(4〜9月)9:00〜17:00
拝観時間(10〜3月)9:00〜16:00
拝観時期:通年
アクセス:日本平ロープウェイ「久能山駅」より徒歩1分
写真:浅井 みら野
地図を見る江戸時代の雰囲気を纏い、今にも弥次さん喜多さんが登場しそうな食事処「丁子屋」で昼食を。慶長元年(1596)に東海道の宿場町・丸子(まりこ)宿の茶屋として創業し、地元の自然薯を使ったとろろ汁を数百年にもわたり振舞ってきました。築300年以上という、歴史を感じさせる茅葺屋根の古民家が目印です。
写真:浅井 みら野
地図を見る太く頼もしい柱と梁に囲まれた和室にはテーブル席が並び、その天井には歌川広重による東海道五十三次シリーズが全て並んでいます。その中の一枚、丸子名物のとろろ汁屋さんがここのモデル。当時の旅人が夢中になってとろろ汁をかき込む様子は現代も変わらない、そんな姿を眺めているとさらに食欲が増してきます。
写真:浅井 みら野
地図を見る皮まで瑞々しい自然薯に自家製みそと鰹でとったダシが加わったとろろ汁を麦めしにたっぷりと注ぐ「丸子(写真)」をはじめ、自分で自然薯をすりおろせる「満腹」、自然薯の実ともいえるむかごの和え物がつく「府中」など、とろろ汁を中心にしたメニューが豊富。とろろが苦手な方には静岡の名産、鮪や旬のお刺身が食べられる定食メニューも。
<丁子屋の基本情報>
住所:静岡県静岡市駿河区丸子7-10-10
電話番号:054-258-1066
営業時間:11:00〜19:00
定休日:毎週木曜(月末のみ水曜、木曜連休)
アクセス: バス停「丸子橋入り口」より徒歩1分
写真:浅井 みら野
地図を見る東海道名物のとろろ汁を堪能した後は、禅の世界へ。臨済寺(りんざいじ)は今川家の菩提寺で、松平竹千代(のちの徳川家康)が人質として不遇の幼少時代を過ごした、歴史上重要なスポットとしても知られています。緑生い茂る賎機山(しずはたやま)を背に堂々と構える山門の姿からは重厚な空気が漂います。
写真:浅井 みら野
地図を見る石段を上った先に待つ本堂は、国の重要文化財に指定されています。こけら葺きの屋根が放つ優美な曲線、地面に敷き詰められた白砂利と石畳とのコントラストが印象的です。
戦国時代から二度の戦火に巻き込まれましたが、現在の建物は江戸時代初期に徳川家康の命により再建された三代目の建物です。
写真:浅井 みら野
地図を見る今でも日本有数の修行寺として名高い臨済寺では、本堂や鐘楼、新仏殿などは普段から見て回れます。しかし、山の斜面を利用して造られた名勝の庭園含め一部の敷地や建物の公開は年2回のみ。そのうちの1回は桶狭間で倒れた今川義元の命日にあたる5月19日です。
特別公開日には庭園のほか、本堂に描かれた雲竜などの障壁画24面や茶室、今川家と徳川家の豪華な宝物類、今川義元が祀られている今川神廟、幼少期の頃を彷彿させるような徳川家康公像など見るべきものが盛りだくさん。御朱印を頂けるのも特別公開日のみという修行寺らしい徹底ぶりです。
<臨済寺の基本情報>
住所:静岡県静岡市葵区大岩町7-1
電話番号:054-245-2740
特別公開日:5/19(今川義元公命日)、10/15(摩利支天祈祷会)
アクセス: バス停「臨済寺前」より徒歩5分
写真:浅井 みら野
地図を見る1日目の夕飯には静岡県の郷土料理・静岡おでんがぴったり。お醤油ベースの優しい黒い出汁が歩き回って疲れた身体をやんわりとほぐしてくれます。
具には静岡県でしか見かけない黒はんぺんが入っていたり、イワシの煮干しを削っただし粉を具にかけたり。このだし粉があるのとないのでは大違いです。
写真:浅井 みら野
地図を見る静岡おでん屋さんはカウンターの店が多く、目の前にあるおでんの中から食べたいものをそのまま指で示せるのも魅力。1本1本竹串が刺さっているので、ついつい手を伸ばしたくなりますね。初めて入ったお店なのに、まるで常連客のような気持ちにしてくれる優しい味。知らず知らずに時間が過ぎ、串が増えていきます。(写真は「おでんや おばちゃん」)
<「おでんや おばちゃん」の基本情報>
住所:静岡県静岡市葵区常磐町1-8-7
電話番号:054-221-7400
営業時間:16:00〜22:00(ラストオーダー 21:30)
定休日:無休
アクセス:静岡駅より徒歩12分
写真:浅井 みら野
地図を見るおでんでお馴染みの黒はんぺんですが、フライにすると黒さは鳴りを潜めおでんとは全く異なる食感と味わいに度肝を抜かれます。サクサクの衣に、弾力あるはんぺん。噛めば噛むほど甘みが口の中に広がり、飽きがこない美味しさです。
写真:浅井 みら野
この日の宿泊は静岡市の隣、焼津市へ。海水の塩分濃度の半分が含まれた温泉は健康と美容に良いと評判。保湿効果も高く、湯冷めもしにくいです。焼津市内には宿泊施設だけでなく、日帰りで温泉を楽しめる施設や焼津駅前には無料の足湯もあります。
写真:浅井 みら野
そして、なんといっても焼津市の大きな魅力が漁港。焼津漁港には焼津港と小川(こがわ)港があります。焼津港はカツオやマグロが、小川港は沿岸や沖合のサバやアジが多く水揚げされるのだそうです。
写真:浅井 みら野
こちらは焼津港。焼津港と言えばカツオ漁が有名ですね。早くに漁港へ行ってみると活気ある雰囲気の中、港ならではの光景を見ることができます。
写真:浅井 みら野
地図を見る海の街らしい活気を目の当たりにしたら、その産物もぜひ味わいたいもの。焼津市内には海鮮丼や焼き魚などを食べられる食堂があります。特に焼津市内の3港から直送された魚介類や水産物が並ぶ焼津さかなセンターは約60店舗のお店が集まり、買い物や食事もできる人気観光スポットです。
写真:浅井 みら野
地図を見る違う種類のマグロを食べ比べできる貴重な体験も焼津ならでは。ビンナガマグロやメバチマグロなど、種類の違いによる色味や食感、味わいの違いをご自身の舌で確かめてみて!
写真:浅井 みら野
地図を見るマグロにカツオ、しらすに鯖など名産を集めた海鮮丼は、いかに焼津市が食に恵まれているかが分かるメニュー。カツオはたたき、サバは酢で締めて、マグロはそのままお刺身と、異なる調理方法が楽しめます。
地元のプチトマトも甘くて有名。静岡弁の「甘えらー(甘いだろう)」が転じて「アメーラ」という名前の付いたトマトの独自ブランドを持つほどです。
<焼津さかなセンターの基本情報>
住所:静岡県焼津市八楠4-13-7
電話番号:054-628-1137
大食堂「渚」営業時間:平日10:00〜16:00、土日祝10:00〜16:30
定休日:1月1日(他設備点検による臨時休業日あり)
アクセス:バス停「さかなセンター」下車すぐ JR焼津駅より徒歩25分
写真:浅井 みら野
地図を見る焼津市で海の幸を満喫したら、こちらも新鮮な魚が食べられると話題の清水港へ。35〜45分かけて清水港をぐるりと一周する清水港ベイクルーズが1日4便出ていて、船内には軽食や飲み物のほか事前予約をすると清水港名物の船弁を食べながら風景を楽しめます。
写真:浅井 みら野
地図を見る清水港は神戸港、長崎港と共に日本三大美港のひとつに数えられています。船からは富士山や三保の松原などの自然だけでなく、巨大コンテナ船にクレーンや工場など自然と人工物両方が織り交ざり、ひとつの絵巻物のような情景を作り上げています。天気が落ち着く10月から5月は遠景の富士山もくっきりです。
写真:浅井 みら野
船内部の窓も大きく、周辺の様子を見渡せますが、せっかくなら海風も感じられるデッキへ。季節によっては清水港にかもめが飛来し、餌やりを体験できます。巧みに風を捉えながら、手元の餌をついばんでいく様子に大人も子供も大はしゃぎです。
<清水港ベイクルーズの基本情報>
住所:静岡県静岡市清水区日の出町10-80(会社事務所)
電話番号:054-353-2222
営業時間:9:00〜17:00
定休日:なし
アクセス:バス停「波止場フェルケール博物館」より徒歩4分
写真:浅井 みら野
地図を見る静岡グルメでは、駿河湾名物の桜えびとしらすも外せません。桜えびは相模灘や東京湾にも生息していますが、水揚げできるのは駿河湾のみ。淡いピンク色のかき揚げはひと口食べるごとに香ばしく甘みが広がるのに対して、しらすは柔らかく程よく塩加減が効いています。
写真:浅井 みら野
地図を見る静岡市内でも桜えびやしらすで有名なのが、由比(ゆい)と呼ばれるエリア。この土地ならではの桜えびを使ったお土産も充実しています。定番は桜えびの旨みがぎゅっと詰まったおせんべいで、種類も豊富です。
写真:浅井 みら野
地図を見る「ゆい桜えび館」では生の桜えびも販売しています。鮮度が落ちやすいといわれている桜えびを独自製法で冷凍にしているため、自宅でも新鮮な味を楽しめます。
いわしやかつおの削り節工場が隣接していて、製造過程を見学できます。削られたばかりのフワッと柔らかい削り節をぜひお土産に。
<ゆい桜えび館の基本情報>
住所: 静岡県静岡市清水区由比672-1
電話番号: 054-375-2448
営業時間:9:30〜17:00 桜えび茶屋11:00〜17:00(L.O. 17:00)
定休日:年始
アクセス:JR由比駅より徒歩20分
写真:浅井 みら野
地図を見る最後は「食べられない」グルメの世界へ。徳川家ゆかりの建造物を造るため、江戸時代に多くの職人が静岡に集まりました。そのまま技術やものづくり文化が伝承し、近代には模型企業が多く誕生することに。「静岡ホビースクエア」は静岡を代表する模型メーカーの製品や伝統工芸品が展示され、無料で見学できます。
写真:浅井 みら野
地図を見る静岡市はプラモデルの出荷額も全国一を誇ります。その中には日本だけではなく世界中にもファンがいる『機動戦士ガンダム』のプラモデル・通称「ガンプラ」も。ガンプラの企画からパッケージングまでの一部始終の流れも展示され、昔懐かしいプラモデルの展示にアツくなる人もいるはず。©創通・サンライズ
写真:浅井 みら野
地図を見る他にも、ブームが再燃しているミニ四駆が展示されていたり、飛行機や日本の城などの模型があったりするなか、ひときわ可愛らしいコーナーも。ロールケーキやパフェなどスイーツデコレーションの展示はさながらデザートビュッフェのようで、思わず手が出そうになるものばかりです。
<静岡ホビースクエアの基本情報>
住所:静岡県静岡市駿河区南町18-1 サウスポット静岡3F
電話番号:054-289-3033
営業時間:平日11:00〜18:00、土日祝10:00〜18:00
定休日:月曜(月曜が祝祭日の場合は火曜)
アクセス:JR静岡駅より徒歩1分
温暖な気候と駿河湾からの恩恵を受ける静岡県静岡市と焼津市。多くの名産品に囲まれ、どの食品からも作り手のあたたかみが感じられます。いつの時代も美味しいものは人を惹きつける力があり、それは江戸時代の戦国武将や旅人だけでなく、現代に暮らす私たちにも当てはまるはず。ぜひ訪れた際は、静岡自慢のグルメに頬を緩ませてみてはいかがでしょうか。
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【この記事は 東海旅客鉄道株式会社 とのタイアップです】
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(2024/3/19更新)
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