写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る嬉野地方で生産されている肥前吉田焼は、有田焼と同じ400年の歴史を持つ磁器。有田焼の下請けとしての歴史が長かったためオリジナリティのある様式は発展せず、全国的な知名度にも恵まれないままでした。
しかし、技術力ではひけを取りません。ならば、決まった様式のなさこそが自由な創作の武器になると考えたのが肥前吉田焼のつくり手である辻諭(つじ・さとし)さんでした。東京のプロダクトデザイナーの五島史士(ごとう・ふみあき)さんと馬渕晃(まぶち・あきら)さんとともに2012年、新ブランド「224porcelain」を旗揚げ。「224」の由来は、辻さんのルーツである辻与製陶所=ツジヨ=224です。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る組み合わせれば家になる箸置き、「House for chopsticks」。小さな花びんになるタイプは「House for flower」。遊び心がありつつも日々の暮らしになじむ磁器が並んでいます。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る雛人形にもなりそうな「トノヒメ」。花びんになっているため、飾る花によって季節ごとの表情を楽しめるようになっています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る肥前吉田焼とも関係の深い有田焼は、2016年に創業400年を迎えました。その記念事業「ARITA 400project」に、「224porcelain」は窯元として参加しており、パリで開催される欧州最大級のインテリアデザインの国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」にも、2014年から3年連続で出展しています。
2016年の「メゾン・エ・オブジェ」には、ゲストクリエイターとしてビートたけしさんや隈研吾さん、佐藤可士和さんらが参加。「224 shop+saryo」には、ビートたけしさんデザインの5個のマグカップが展示されています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る2015年、嬉野温泉街にオープンしたのが「224porcelain」のコンセプトショップ「224 shop+saryo」。1階がカフェ、2階がセレクトショップになっており、温泉旅行のついでに気軽に立ち寄れる立地が魅力です。商品を直接見て選べるのがいいですね。磁器のほかに、雑貨や嬉野茶もあります。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るインテリアの参考になる天井からぶら下がっている紙風船。膨らませる前の状態で売られています。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るパッケージがかわいらしい嬉野茶。かさばらず軽いので、お土産にぴったりです。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る「224 shop+saryo」の1階はカフェ(茶寮=saryo)になっています。2階のショップとも統一感のある、機能美を感じるすっきりとした内装です。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るまずは最初にお茶を選びます。お茶の産地だけあって、「紅茶のほうじ茶」など珍しい茶葉がたくさん揃っています。香りを嗅いでみることはできますし、スタッフの知識は信頼できますので、気になることはどんどん質問してみましょう。季節ごとのアレンジティーもありますよ。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見るもちろん、お茶の種類に合わせた「224porcelain」の器で提供されます。「224」のチョコがトッピングされた手作りのスイーツもとてもおいしいです。食事メニューもありますので、タイミングが会えばランチやディナーでも利用してみてください。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る1990年代の人気RPG「ロマンシングサガ」、その名前にちなんで佐賀県では「ロマンシング佐賀」と題したイベントが行われています。「224 shop+saryo」はイベント時にはスタンプラリーのポイントになったりもするので、大勢のファンが集まります。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る「224 shop+saryo」の一角はロマンシングサガコーナーになっており、ファン垂涎のグッズが揃っています。嬉野紅茶や丸ぼうろなどの佐賀らしいお土産もありますし、ロマンシングサガと「224porcelain」がコラボしたマグカップは、限定のレアアイテムです。
写真:一番ヶ瀬 絵梨子
地図を見る1階のカフェでは、ロマンシング佐賀のイベントとコラボしたメニューが提供されることもあります。イベント開催時は2階だけでなく、1階も要チェック!
長らく、有田焼や伊万里焼、隣県・長崎の波佐見焼の陰に隠れてきた肥前吉田焼。ですが、肥前吉田焼デザインコンペティションなど、 この小さな磁器産地の未来を拓くための動きが活発になってきています。その牽引役として大きな期待のかかる「224porcelain」。嬉野温泉に旅行される方は、ぜひ「224 shop+saryo」で肥前吉田焼に触れてみてください。
また、「224porcelain」の日常や制作裏話が綴られたメルマガ「224Journal」もとても興味深い内容なので、器が好きな方におすすめ。バックナンバーは公式サイトで読むこともできますよ。
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(2024/3/29更新)
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