『ゴールデンカムイ』は明治末期の北海道を舞台にした人気マンガ作品で、テレビアニメは4期まで制作。さらに2024年には実写映画化されて話題を集めました。
『ゴールデンカムイ』の聖地は北海道に集中していて、観光にも人気のスポットが多いので、旅行気分を満喫しながら聖地巡礼が楽しめます!そこで今回は第1期〜3期にフォーカスを当てて、代表的な金カム聖地巡礼スポットをご紹介します。“番外編”としてご紹介する関連スポットもチェックしてくださいね。
『ゴールデンカムイ』の聖地は、まず小樽市から。「小樽大正硝子館 本店」は明治時代に建てられた「旧名取高三郎商店」を改装したお店で、第1期4話で鶴見中尉が登場するシーンの背景に描かれている建物のモデルになりました。
店内にはさまざまなガラス製品が並ぶほか、吹きガラスやトンボ玉などの製作体験もできます。15分程度から体験できるコースもあるので、ぜひ訪問前にスケジュールをチェックして予約を!
「小樽新倉屋」は創業120年以上の歴史を持つ老舗菓子店。小樽市内に3店舗あり、写真は繁華街の中心に位置する花園本店です。名物「花園だんご」は黒あん、白あん、抹茶あん、胡麻、お正油の5種で、餡が山なりの三角型に盛られているのが特徴。第1期4話で鶴見中尉が尋問中の杉元に差し出す串団子のモデルで、まさに“唾液腺が弾けそう”なおいしさ! この写真の記事を見る ≫
かつて小樽の富岡町にあった「伍楽園・旧金沢友次郎邸」は明治期の歴史的建造物で、広い敷地に和風の木造平屋やレンガ蔵、木造洋館がある豪邸でした。その母屋だった木造平屋の部材を再利用し、移築転用したのが蕎麦屋「籔半(やぶはん)」。第1期4話で杉元が食べていたにしん蕎麦はこのお店のものがモデルです。食べたらひと言、“こいつはヒンナだぜ”とつぶやきたいですね。
ちなみに建物のモデルは「旧三マス*河本そば屋」で、後述の札幌市にある「北海道開拓の村」で見ることができます。
*…「マス」は枡記号が正式表記です。
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歴史的建造物が建ち並ぶ「色内大通り」は、建物を眺めながら散策するだけでも楽しめる人気スポット。この通りは第1期5話で杉元が鶴見中尉から馬そりで逃げるシーンに登場します。杉元を追う最中に乗っていた馬がアシリパの弓矢に打たれ転がり落ちますが、それでもなお、表情ひとつ変えずに追いかけてくる鶴見中尉は正に狂気の軍人ッ!
小樽市指定歴史的建造物でもある「旧小樽倉庫」は、第1期7話で鶴見中尉が武器を仕入れているシーンの背景に描かれています。
現在は「小樽百貨 UNGA↑(うんがぷらす)」として活用されていて、館内にはギャラリーや店舗などが入っています。また、併設の「小樽市総合博物館・運河館」では小樽の歴史や自然を学べるので、こちらもぜひチェックしてくださいね。
小樽堺町通りに建つ「小樽浪漫館」は、「百十三銀行小樽支店」の建物を活用したショップで、第1期8話で土方歳三が銀行強盗に入り、愛刀・和泉守兼定を奪還した銀行のモデルとして登場します。
「小樽浪漫館」には天然石のアクセサリーやかわいいガラス雑貨がそろうので、お土産探しにぴったり。併設のアンティークな内装がおしゃれな「Cafe DECO」でのんびり休憩するのもいいですね。
小樽市の祝津には、かつて鰊(にしん)業で栄えた網元の古民家「小樽市鰊御殿」があります。第1期9話で杉元が脱獄囚・辺見に連れられ潜入した屋敷の外観のモデルはココ!「旧田中福松邸」と呼ばれていた建物で、内部では当時の生活に関するさまざまな展示を見ることができます。 この写真の記事を見る ≫
国登録有形文化財に指定されている「小樽貴賓館(旧青山別邸)」は、明治〜大正時代にかけて鰊漁で巨万の富を築き上げた青山家の別荘です。先ほどご紹介した第1期9話のシーンの内部と中庭は、この場所がモデルとして登場しています。杉元が怪我をした辺見を背負ってマキシム機関銃から逃げるシーンのほか、漫画の4巻の裏表紙でも見ることができます。
「小樽貴賓館」では、春の桜から初夏の牡丹・芍薬など、季節ごとの花々にも注目。ゆっくり過ごしたい場所です。
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「旧日本郵船 小樽支店」は漫画の1巻3話で明治末期当時の小樽を説明をするシーンの背景として登場。館内の見学も可能で(入館料は一般300円)、樺太の国境線を定めるための会議が行われた会議室や、小樽市と日本郵船に関する貴重な資料などを見ることができます。
※保存修理工事のため休館中です。
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「北海道開拓の村」は明治〜昭和初期にかけての建築物が移築、復元されている野外博物館。ここにある建物の多くはアニメ版はもちろんのこと、実写版でもロケ地として使われています。特に第1期の最終話で登場する「旧山本理髪店」は、第七師団の“狙撃手”尾形が髭剃りをしていた理髪店。店名、外観や内観も含めてそのままの様子が再現されているので必見です!
「北海道開拓の村」でおすすめしたいのが、村内の食堂で食べられる「屯田兵定食」。第七師団のルーツと言われる屯田兵も食べたかもしれない!?メニューをぜひ味わってみてくださいね。
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旭川市郊外にある「神居古潭(かむいこたん)」は、第2期18話で第七師団に捕まった白石を助けるために土方が刀で橋を落とし、キロランケが木舟で助けようとするシーンに登場。神居古潭は神の領域であり、アイヌにとって事故の多い難所であると説明される場所です。
難所とはいえ、現在では自然豊かな観光スポットとして人気の神居古潭。特に紅葉のシーズンは多くの観光客が訪れる絶景の名所となっています。
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第七師団から白石を救出した後、杉元たちが追っ手から逃げるために入ったのが「大雪山」。悪天候に見舞われ、寒さを凌ぐために捕った鹿の体内で、過去を振り返る杉元とアシリパの会話のシーンが印象的に描かれました。
大雪山は古くからアイヌ民族に“神々の遊ぶ庭”の意味を持つ「カムイミンタラ」と呼ばれてきた神聖な山です。せっかくなら時間をとって、「羽衣の滝」や「天人峡」など周辺の見どころもあわせて巡りましょう。
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陸上自衛隊第二師団の旭川駐屯地内にある「北鎮記念館」は、旭川に設置されていた旧陸軍第七師団のほか、北海道の開拓と防衛の歴史に関する資料が収蔵・展示されている、『ゴールデンカムイ』の世界観にふれられる絶好のスポット。原作者やアニメ声優のサイン色紙や、スタッフによるアニメグッズも展示されています。
「旧旭川偕行社」は第七師団が旭川に設置された際に、将校たちのクラブ施設として建設されました。現在は「中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館」として、中原悌二郎氏の彫刻をはじめとするさまざまな作品が展示されています。
漫画の6巻50話では、「旭川は第七師団の本部がある」と説明する背景に登場。実際に社交場として使われていた建物だったなんて、驚きですね!
「釧路湿原」は第2期19話で釧路に伝わるアイヌの舞を踊っているアシリパを、谷垣一行が見つけて合流する場所として登場。
釧路湿原はとにかく広いので、1日たっぷり時間をとって訪れたいスポットです。「釧路市湿原展望台」は散策の拠点となる場所で、湿原の成り立ちやそこに暮らす動植物について学ぶことができます。ショップやレストランもありますよ!
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物語の鍵となる、アイヌが隠したとされる金塊の在りかを示す暗号は、網走監獄に収監されていた囚人たちに彫られていました。第2期22話ではここに囚われている“のっぺら坊”を奪取するため、杉元たちが乗り込みます。
「博物館 網走監獄」はかつて実際に使われていた刑務所の建造物を移築した野外博物館。展示からは当時の囚人たちの暮らしなどを知ることができます。「監獄食堂」では意外とおいしいと評判の「監獄食」も楽しめますよ!
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根室市にある花咲岬で注目したいのは、「根室車石」と呼ばれる巨大な奇岩。第3期32話で、網走監獄で情報をつかみ、土方一行が追いかけてきた囚人の土井新蔵を追い詰めた場所として登場します。特徴的な形状に見覚えのある方も多いのでは?
海底から湧き出したマグマが冷え固まって球状になったものを枕状溶岩と呼び、これほどまで巨大になった岩は世界的に見ても大変貴重なものなのだとか。昭和14年(1939年)に国の天然記念物に指定されています。
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『ゴールデンカムイ』の聖地とされるのは、小樽市内の歴史的建造物や網走監獄、釧路湿原など、北海道でも人気の観光スポットが多いのが特徴です。同じ道内といって小樽市は道央、旭川市は道北、網走市や釧路市は道東と、広い範囲に聖地が点在しているので、一度の旅行で回るのはなかなか大変です。駆け足で回るよりじっくり観光したいスポットばかりなので、道東、道北、とエリアごとに数回に分けて訪問するのがおすすめです。
※2024年7月現在の情報です。最新情報は公式サイトなどをご確認ください。
※文中のアシリパの「リ」の正式表記は小文字です。
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